設置技

設置技(せっちわざ)とは、使用すると相手が場に出たときに何らかの効果を与えるわざの総称。撒き技とも呼ばれる。

以下、“設置技によって設置されるもの”を「トラップ」と呼ぶ。

概要

使用すると相手の場にトラップを設置する。その時場に出ているポケモンには何の影響もないが、ポケモンチェンジによって出てきたポケモンに自動的に効果を与える。ステルスロック・キョダイコウジン以外は地面にいないポケモンには効果がない。異なるトラップ同士は重複して場に仕掛けることができる。まきびし・どくびしは重ねがけをすることで効果が向上する。

トラップは共通してこうそくスピン・キラースピン (使用者の場)、きりばらい (第五世代までは対象の場、第六世代以降は使用者と対象両方の場)、キョダイフウゲキ・おかたづけ (両方の場)によって除去される。また、どくびしは地面にいるどくタイプのポケモンが場に出ることで除去される。コートチェンジを使用することでお互いのトラップが入れ替わる。

あつぞこブーツをもつポケモンはトラップの効果を受けない。ただし、このときも地面にいるどくタイプがどくびしを除去することはできる。

一覧

キョダイマックスわざ以外のPPはすべて20。

発生させる技・特性	トラップ	効果	初出世代
まきびし ひけん・ちえなみ	まきびし	最大HP割合ダメージを与える。第三世代以降は重ねがけでダメージが増え、1回使うと1/8、2回で1/6、3回で1/4。	2
どくびし どくげしょう	どくびし	1回使うとどく、2回使うともうどくにする。	4
ステルスロック キョダイガンジン がんせきアックス	とがった岩	「最大HPの1/8 × (いわタイプに対する相性)」分のダメージを与える。	4
ねばねばネット	ねばねばネット	すばやさを1段階下げる。	6
キョダイコウジン	とがった はがね	「最大HPの1/8 × (はがねタイプに対する相性)」分のダメージを与える。	8

仕様

• 発動する状態は全て片方の場の状態であり、ダブルバトル以上では設置されるときも除去されるときも1体の状態だけが変化することはなく、片方の場全体に影響が及ぶ。
  • 変化技の設置技はマジックコート状態により跳ね返される。相手の場にマジックコート状態のポケモンが1体しかいなかったときでも、そうでなかった方にトラップを仕掛けることはできず、味方の場全体にトラップが仕掛けられる。

発動タイミング

• 使うと交代する技/相手を交代させる技、だっしゅつパック/だっしゅつボタン/レッドカード、ききかいひ/にげごしの効果で交代して出てきたポケモンに対してもトラップの効果が発動する。
• ダブルバトルなどで、ひんしのポケモンを復活させることで空いてた場に繰り出したときもトラップの効果が発動する。
  • 第七世代の乱入バトルでポケモンが乱入してきたときや、第八世代のマックスレイドバトルでひんしになったポケモンが復帰したときも発動する。
• 場に出たときに発動する特性の多くはトラップの効果の後に発動する。ただし、かがくへんかガス・きんちょうかんのみトラップの前に発動する。ターン#1.ポケモンを繰り出すも参照とする。
  • ミストメイカーでどくびしを防ぐことや、トレース・かわりものによりトラップの耐性をコピーし効果を防ぐことはできない。
  • トラップのダメージでひんしになった場合、その後に発動する特性を発動できない。
  • 特性ぎたい/てんきや、およびゲンシカイキの効果でタイプが変化するポケモンも、場に出たときのタイプでトラップの効果を受ける。
• いやしのねがい/みかづきのまいによる回復は、第四世代のみトラップの前に発動するが、第五世代以降はトラップの後に発動する。
  • 第七世代ではZおきみやげ/すてゼリフによる回復も、トラップの後に発動する。
• 複数のトラップが同時に設置されている場合、出てきたポケモンは技が使用された順に状態の効果を受ける。
  • 重ねがけしたまきびし/どくびしは、最初に使用したときを考慮する。
  • 途中でききかいひ/にげごしの発動条件を満たした場合、即座に発動して手持ちに戻って残りのトラップの効果を受けない。
  • 地面にいるどくタイプは、他のトラップでひんしになった後でもどくびしを除去することができる。
• 持っているきのみやシード系アイテムの発動条件を満たした状態でポケモンが場に出てきた場合、トラップの効果が先に発動する。ひんしになったときは持ち物を発動できない。
  • 第四世代以降では、複数のトラップを受けている途中できのみ/きのみジュースの発動条件を満たした場合、持ち物の発動を挟んでから残りのトラップの効果を受ける。ただし、しろいハーブ/だっしゅつパックは全てのトラップの効果を受けた後に発動する。
• 複数のトラップを同時に取り除く場合、使用順に関係なくまきびし→どくびし→ステルスロック→ねばねばネット→キョダイコウジンの順に取り除く。

ダメージ

• トラップのダメージを受けたとき、以下の効果がある。
  • ダメージの算出において、小数点以下は切り捨てる。ただし、切り捨てた結果が0になる場合は1ダメージを与える。
  • 特性マジックガードのポケモンはダメージを受けない。
  • トラップのダメージでは特性ぎゃくじょう/じきゅうりょく/すなはき/とびだすなかみ/のろわれボディ/ばけのかわ/ふしぎなまもり/へんしょく/わたげ、持ち物きあいのタスキ/きあいのハチマキ/だっしゅつボタン/レッドカードは発動しない。トラップのダメージでイリュージョンが解除されることや、ふうせんが割れることはない。
  • みがわり状態をバトンタッチで引き継いだポケモンでもトラップの効果は防げない。
• 交代で繰り出したポケモンがトラップのダメージでひんしになった場合、第三世代では即座に代わりのポケモンを繰り出す。第四世代ではターンの終わりに代わりのポケモンを繰り出す。
• ひんしになったポケモンの代わりに繰り出した (死に出しした) ポケモンがトラップのダメージでひんしになった場合、第四世代以降でも即座に代わりのポケモンを出すことになり、トラップのダメージを耐えるポケモンが出てくるまでターンが進まない。
• トラップのダメージを受けたポケモンに対するダメおしの威力は2倍になる。
  • ただし死に出しでトラップのダメージを受けたポケモンに対しては、第七世代以前ではターンの最初にダメージを受けた扱いになるので威力が2倍になるが、第八世代では前のターンの終わりにダメージを受けた扱いになるので2倍にならない。

備考

• 第七世代以降では、仕掛けられたトラップは画面上で確認できる (BDSPを除く) 。
• 最大HPが1しかないヌケニンは、トラップのダメージを1回受けるとひんしになる。
• ヌケニン以外でも、いわが弱点ではがねが4倍弱点のポケモン、またははがねが弱点でいわが4倍弱点のポケモンは、最大HPが4n丁度だと「まきびし×3+ステルスロック+キョダイコウジン」の組み合わせにより最大HP分のダメージを受ける。該当するポケモンはキュウコン(アローラのすがた)、アマルス、アマルルガ、クレベース (ヒスイのすがた)|、ユキハミ、モスノウの6匹。
  • フリーザー(元のすがた)とデリバードは通常まきびしのダメージを受けないので該当しないが、じゅうりょくやくろいてっきゅうなどの効果で地面にいるときは該当するようになる。
• Pokémon LEGENDS アルセウスでは、ダメージを与える設置技は破片の状態変化を発生させる攻撃技になる。

対戦における設置技

わざ/対戦#対戦における設置技を参照。

関連項目

• 地面にいる
• あつぞこブーツ
• 破片