わざ/対戦
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この記事では攻略・対戦におけるわざについて考察しています。
対戦における威力
基本的に相手を効率良くひんしにするために威力の高い技が優先されるが、実際には効果・威力・命中のバランスを総合的に考慮して採用するか否かが決められる。また、ダブルバトルで味方に攻撃するコンボの場合は味方への被害を小さくするために低威力の技が優先される。
対戦におけるPP
対戦においてPP切れは致命的であるため、できるだけ増やしておくことが基本である。特に最大PPが5の技は必ず増やしておきたい。ただ、最大PPを増やす手段は限られているため、PP切れを起こす可能性の低い技(元々の最大PPが多い技、げきりんといった毎ターンPP消費しない技、だいばくはつといった連発しない技)はそのまま使われることも多い。
対戦におけるわざ
対戦における先制攻撃技
先制攻撃技は第一世代から存在したが、当初はさほど重要視されていなかった。この世代では全てのステータスの努力値を最大まで振る事が出来たため、どのポケモンもそれなりの耐久力を持っており、このような小技を使ってまで先制しても意味が薄かった。
しかし第三世代に入り努力値の仕様変更によって耐久に努力値を振らないケースが多数出てきた事に加え、第四世代できあいのタスキが登場したことにより、高速低耐久アタッカーである相手が僅かなHPを残して生き残る、といった状況が頻繁に発生するようになる。ここで先制技があると、次のターンの頭に先手でとどめを刺す事が出来るため、タスキがなかった場合と同じ状況に持っていくことができる。
このように、先制技は一定の需要を持つようになり、場合によっては「先制技を覚えられるか否か」でポケモンの評価が分かれる事がある程である。また、タスキを用いるなら相手のポケモンが先制技を覚えることが出来るかという知識も重要である。
上記以外にもテクニシャンやつるぎのまい、はらだいこといった火力増強手段を用いて、先制攻撃技をメインウェポンとして使用する例も存在する。
対戦における一撃必殺技
耐久力が高いポケモンが使えば命中の試行回数を稼げる。耐久力が高いポケモンへの対策にもなる。特性ノーガードを持つポケモンに対しては必ず当たるので対策になる。
第三世代以降、一撃必殺技の命中率はランク補正などの影響を受けない。回避ランクが最大まで上がった相手に対しては通常技の命中率は33%になるので、一撃必殺技と大差無くなる。通常技を複数回当てないと倒せない相手の回避率が上がっている場合、一撃必殺技を1回だけ当てた方が倒せる確率が高いことがある。
一撃必殺技もロックオン状態の効果を受ければ必ず当たる。一撃必殺技とロックオン状態になる技はフリーザーとドーブルが両立して覚えることができる。ニョロゾ系統は複数の世代を経由すれば両立できる。
ゴーストタイプに対するつのドリル・ハサミギロチン、地面にいないポケモンに対するじわれは効果が無い。ぜったいれいどは第六世代以前では無効になるタイプが無いため他の一撃必殺技より優れているが、第七世代以降ではこおりタイプには無効になり、こおりタイプ以外が使うと命中率が下がるようになった。
命中率が30%の場合、5回中1回でも当たる確率は約83.2%となる。PPを8まで増やしておけば約94.2%となる。
対戦におけるダメージ固定技
ダメージ固定技の最大の利点は、なにより攻撃系の能力が高くなくともそれなりのダメージを与えることができることにある。このため、耐久に特化したいわゆる受けのポケモンの攻撃技として使われることが多い。ハピナスのちきゅうなげ、カウンター技がよい例である。特殊な例ではあるが、ぼうぎょ・とくぼうが高くHPが極端に低いようなポケモン(ツボツボなど)に対しては、普通に攻撃するよりダメージ固定技の方がダメージが入ることがある。
ソニックブーム・りゅうのいかりは、ポケモンのレベルが低く、HPが低いストーリー序盤で覚えられれば非常に強力なわざとなる。レベル5までしか参加できないリトルバトルではりゅうのいかりを耐えられるポケモンがほとんどいないため、禁止技扱いとなっている。
対戦における連続攻撃技
威力や期待値が他の単発技に劣っていても、みがわりを破壊しながら本体にもダメージを与えたり、第五世代以降はきあいのタスキを貫通するというメリットから採用されることがある。急所判定も攻撃のたびなので、少なくとも1回は急所に当たる確率は通常のわざより高い。おうじゃのしるしを持って5回攻撃を当てた場合、相手は約41%の確率でひるむことになる。
特性テクニシャンかスキルリンクのポケモンなら威力不足を補うことができる。たとえばスイープビンタは命中率を考えないとしても本来の期待値は77.5だが、テクニシャンの補正を受けると1発あたりの威力が37になるため威力期待値は114.7になる。スキルリンクは1発あたりの威力は変わらないが、2~5回攻撃技や最大3回攻撃技を常に最大威力で使用できる。
直接攻撃の連続攻撃技は、相手のさめはだなどの特性やゴツゴツメットなどに注意したい。
1発につきダメージが1以上が保証されていることから、HPの実数値が11から16の範囲内であるレベル1限定戦ではダメージを出しやすい技になる。
対戦における設置技
単にダメージ目的としての利用として、ほえるなどの強制的に交代させるわざと合わせてトラップの発動回数を増やし、割合ダメージで削る通称昆布戦法がある。第四世代以降はきあいのタスキ、第五世代以降のがんじょうを潰すために採用されるようになった。
わざ自体としては、地面にいないポケモンにもダメージが与えられ、1回の使用で最大効果を発揮するステルスロックの使用率が高い。
ねばねばネットはダメージを与えないという点で他4つと異なるので、対戦系のサイトでは設置技という言葉が使われていても実際は含まれていないことも多い。
対戦におけるZワザ
Zワザは火力を大幅に増強する手段として利用される、最もメジャーな使い方は高速・高火力のポケモンに持たせて上から相手を処理するという使い方である。とはいえ、単純なアタッカーのみに使われる訳ではなく、耐久に努力値を特化させた型のポケモンの決め手としても使われる場合も少なくない。
Zワザは個体単位で選択するだけでなく、パーティの補完としてZワザのタイプを決めることもある。
威力55以下の貧弱な技を威力100に増強できることから「1回限りのめざめるパワー」感覚で使える奇襲技としても利用価値がある。ゆめくいやシンクロノイズなど特殊条件がある技、溜め技、ダメージ・威力が変動するわざに関しても同様。ただし、Zワザ化しないと実用に堪えない技を使うことになる分だけ個体の汎用性は下がる。そもそも4倍弱点を突く相手を定めるなど仮想敵を明確にする場合を除き、威力の貧弱な技をZワザ化するくらいなら一致技をZワザ化して等倍以下でごり押しした方が合理的な場合がざら。
Zワザは必中・デメリット無しなので、デメリットあり・命中不安の高火力技、はりきりとも好相性。
トリックルームなどの起点技を使ってくる相手への対策としても優秀であり、要は「起点作りされる前に先手を取って倒す」という使い方になる。
Zクリスタルははたきおとすの威力増強と道具を落とす効果が無効であり、トリックも無効なので、それらの対策にもなる。
ダブルバトルにおいては全体攻撃技を単体攻撃技に変換して威力分散のデメリットを1回限り帳消しにする手段としても有用。ただし、シングルバトル異なりまもるが標準装備となっており、まもるで受けられると折角のダメージが4分の1に低下してしまうため、Zワザを通すタイミングはシビア。言い換えるとまもるの採用率が低いポケモンを狙ってZワザを通すのがセオリー。逆にまもるによるダメージ軽減を受け入れる発想もあり、相手がHP残り僅かの状況でまもるをしてきたのに対してどうしてもそのターン中に倒し切りたい場合が該当する。
対戦における急所
- 第一世代ではポケモンの強さのアンバランスを如実に表していた。そのために第二世代以降大幅に変更される結果となった。
- すばやさの種族値が64以上のポケモンの場合、急所に当たりやすい技は急所率が255/256となり、「ほぼ確実に急所」となる。そのため威力70のきりさくの威力が実質的に140となり、同じノーマルタイプのはかいこうせん(威力150、しかも一撃で倒せないと次ターン行動不能のペナルティあり)以上に優秀なわざであった。
- すばやさの種族値のみに依存するため、すばやさの高いポケモンが必然的に有利となっていた。例えば、フーディン(種族値120)の急所技以外の急所率は60/256となる。しっかり対策を行わないでヤマブキジムのナツメやチャンピオンのライバルが繰り出すフーディン1匹に、4回に1回の割合で急所となるサイコキネシスを先攻で連発されて全滅してしまうトレーナーも多かった。
- 急所に当たると、自分に有利なランク補正も無視されてしまうため、能力上昇の技を積んだ後などは急所に当たってしまうと逆にダメージが減ってしまう。
- アンバランスな急所率となったのは「きあいだめ状態ではないとき急所率を1/4倍」とすべき処理がプログラムミスで「きあいだめ状態であるとき急所率を1/4倍」という処理になっていたためである。
- 第六世代以降では急所ランクが3の時には技が必ず急所に当たるようになった。
対戦における4倍弱点
通常の4倍ものダメージを受ける場合、タイプ不一致の威力60~80程度の中堅技でも容易に一撃で倒されてしまう。めざめるパワーの厳選において、こおり・いわ・ほのお・くさなどの採用率が高いのは、対戦で使われるポケモンにこれらを4倍弱点で抱えているポケモンが多いからである。
逆に自分のポケモンが4倍弱点を持つときは細心の注意が必要である。例えばガブリアスが敵のみずポケモンのれいとうビームを受けたり、リザードンが敵のかくとうポケモンのストーンエッジを受けて一撃で倒されるなどということは数多く、相手のタイプ不一致のわざによって想定外の敗北を喫することも多い。特に耐久・居座り系のポケモンは4倍弱点を持っていると大きな穴となってしまうため、相手を選んで繰り出すことが重要となる。実戦の際にはこの弱点に対する対策をしっかり立てておいたほうが良いだろう。
自分のポケモンの4倍弱点を突く手段を持つポケモンを相手にする場合は交代することが多い。言い換えると、4倍弱点を突くための手段を持っていることが主流構成上ほぼ確定であるポケモンがそのわざを使う場合、簡単に交代によって対処されてしまうので、そのわざに弱点をつかれるポケモンだけが相手の手持ちに残る状況を作るなどして、詰めに使うと効果的である。
4倍弱点で倒されないための代表的な対策としては、ヤチェのみやシュカのみなどダメージ半減のきのみを持たせることが挙げられる。例えばギャラドスのようなある程度の耐久力を備えたポケモンにソクノのみを持たせておけば、サブウエポンのかみなりパンチなどを喰らった程度では倒される可能性は低くなる。またカイリューの場合、特性をマルチスケイルにすれば(HPが満タンならば)実質、半減きのみを持っているときと同じになるため、ある程度HPに振っていればタイプ一致でれいとうビームを撃たれても耐えることが多い。
ただし、半減しても4倍が2倍になっただけであることに注意。2倍弱点程度でも容易に相手を一撃で倒し得るほどの威力の技、または攻撃や特攻を持つポケモンの攻撃では、半減きのみを持っていても一撃で倒されてしまうことになる。これは4倍弱点を突かれる側の耐久力があまり高く無い場合でも同じ。こういった場合は耐えるという方向ではどうしようもないので、きあいのタスキを持たせたほうが効果的である。ドサイドンやパラセクトのように4倍弱点を2個持つポケモンも、半減きのみよりきあいのタスキを使う方が安全だろう。
じめんタイプが4倍弱点のポケモンはふうせんを利用するのもいい。ジバコイルやダイノーズはでんじふゆうに頼ってみるのもいいだろう。とくにジバコイルは浮遊すると2倍弱点が2タイプだけになるため、安定感が出る。
4倍弱点のわざを受けるとダメージが増えることを逆用し、がんじょうやきあいのタスキで一発耐えカウンターやミラーコートで返り討ちにするのも有効。
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