ボーマンダ/対戦
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このページは、ボーマンダの対戦での扱い、および育成論を記述するところである。メガボーマンダについても記述する。
ボーマンダの歴史
第三世代
素早さではなく耐久に努力値を振り相手の攻撃を耐え、チイラのみを発動させてりゅうのまいを積んで攻めにいくボーマンダ「ケイジローボーマンダ」が流行した。ある意味では役割論理の先駆けである。ポケモンリーグ2005中学生以上の部では決勝進出者9人中1人が使用していた。
当時は覚える技のレベルにかなり難があり、ドラゴンクローを覚えるのがレベル79、すてみタックルを覚えるレベルがなんと93だった。タツベイの時は前者がレベル49、後者がレベル53と圧倒的に早かったため、使用する場合は進化キャンセルを使いながら育てる(かつ、後者は覚えさせた個体を両親にして遺伝させておく)方が現実的だった(前者はわざマシン、後者はおしえわざでも習得可能だが、わざマシン02は当時は使い捨てでなおかつ1個しか手に入らず、後者も一つのソフトで一回しか教えてもらえないことが難点だった)。とはいえ物理技のレパートリーは当時それほど豊富でなく、すてみタックルも十分採用圏内であった。因みに、ドラゴンクローに関しては、ラティ兄妹にスピード負けすることが多かったことから、撃つ相手に困る面もあった。
ゲンガーに対する打点はかみくだくがあり、はがねにはだいもんじやじしんがあったため、一応有効打に困ることは少なかったが、当時はほのお、あくの技が全て特殊技であったため注意が必要であった。当時特殊一刀型を育てるなら、だいもんじ、ハイドロポンプ、かみくだく、ドラゴンクローという技構成が一般的であり、技の一部をどくどく、まもると入れ替えて受けをできるようにもしたラムのみ型も存在していた。
ただ、当時トドゼルガやレジアイス、ラプラスなどのこおりの耐久型がそこそこ使われていたため油断ならなかった。
第四世代
特性いかくや、物理技か特殊技かについて技によって区分されることから、物理型と特殊型の選択が可能になった。とりわけりゅうせいぐんの獲得は大きい。同じタイプにはガブリアス、ラティオスというライバルもいたが、両刀型にすれば相手の耐久の低い方を十分に攻めていける火力面、いかく込みで対面もサイクルも自在にこなせる耐久面など、多くの長所を活かして様々な構築に対応できるポケモンであった。何と言っても種族値の高さと攻撃を中心としながらオールラウンダー寄りな配分のおかげで「型を読みづらい」という長所が光り、上級者同士の戦いではこの点が非常に有利に働いた。この世代で有名なのは後出しでヘラクロスのストーンエッジを確定耐えできるように調整ししたこだわりスカーフ型であり、これは展開期のオフ会界隈で発祥した型である。プラチナ期以降はげきりんとりゅうせいぐんを両採用した型もメジャーであった。ただ、環境にストーンエッジが蔓延していたため、急所でいかくを貫通されて一撃で落とされるケースも珍しくなかった。
ダブルバトルでは公式大会であるポケモンリーグ2007でも地区予選で何例か上位入賞を果たしていた。WCS2009優勝メンバーの1体にも輝いている。
ただ、GSダブルで行われたWCS2010期の公式戦ではミュウツーとユキノオーのコンビ「ノオツー」でひたすらふぶきを放つ動きが流行し、あられ+ふぶきに弱いことが露呈したため若干評価が下がり、いかく持ちとしてはカポエラーの後塵を拝するようになった。ゆきふらしによるあられダメージ、メジャーな持ち物候補となるいのちのたまの反動などから、耐久調整がシビアであったというのもあり、仮にふぶきを封じてもだいばくはつなどの自爆技という自身に対する処理手段と向き合わなければならなかった。
第三世代で問題となっていたドラゴンクローとすてみタックルを覚えるレベルが下がり、前者がレベル61、後者がレベル70と若干改善された。レベルが自動的に50になるフラットルールが追加されたため、わざわざ遺伝させてから育てる必要性も減った。
ダイヤモンド・パール期にはポケモンだいすきクラブに投稿された動画に当時まだ通常プレイで手に入れられなかったげきりん個体が確認されて問題となった(当時はプラチナの発売はおろか、存在すら未発表だった)。げきりんはのちにプラチナで教え技化した。
第五世代
隠れ特性じしんかじょうが登場したが、汎用性の高いいかくに優先されることは基本的になかった。これは第七世代現在も全く変わっていない。この世代もガブリアスとの比較からやはり第四世代と同じく両刀型がメインとなった。しかしオノノクスやサザンドラなど新規の強力なドラゴンタイプの登場、カイリューの強化などもあって、より弱点を突かれる機会が増えたという意味で第四世代よりも弱体化、600族の中ではシングルバトル使用率ワースト1位になるほど立場が悪くなった。シングルバトルの特殊型として考えればサザンドラに素早さで勝るがサザンドラ自体ひかえめ型が主流であったため、ボーマンダも準速がメインであった。
敢えてシングルバトルで使う場合、こだわりスカーフ型メインであり、ひかえめで特攻と素早さをベースにした努力値振りがポピュラーであった。これは、パルシェンに対してげきりんよりりゅうせいぐんの方が高いダメージを期待でき、きあいのタスキを持っていなければ1発で持っていくことが期待できたためである。ただし、現実にはきあいのタスキを持たないパルシェンとの対面でもこおりのつぶてで一仕事されたため、過信はできなかった。また、物理耐久をようきガブリアスのげきりんを14/16耐えとした調整もメジャーであった。
単体では微妙なポケモンとなっていたが、この世代ではじしんかじょうボーマンダ、ひでりキュウコン、クレセリアのトリオによるパーティ、いわゆる「過剰晴れ」が一定数存在した。この過剰晴れというのはボーマンダにとって不利なはがね、こおりをキュウコンで処理し、クレセリアで受けつつドラゴンをれいとうビームで処理し、残りをこだわりスカーフを持たせたじしんかじょうボーマンダで殲滅する、というコンセプトであった。この構築はBW2期になると有名になったため、こだわりスカーフボーマンダ自体警戒されるようになった。 また、特性いかくと自身のタイプでこの時代猛威を奮ったキノガッサのメインウェポンを両方半減できるのでそういった事にも使われた。
ダブルバトルではB2W2でれいじゅうランドロスが登場するまでラティオスを抜いて全ドラゴンタイプ中で使用率1位を誇っていた。BW期の全国大会予選であるジャパンカップ2012オンライン大会(ダブルバトル)では使用率7位を記録。同大会統計データによると、主流技構成はりゅうせいぐん、だいもんじ、まもる、めざめるパワーであったとうかがえる。持ち物はドラゴンジュエルが1位[1]。
第六世代
新タイプ・フェアリーの登場により、自身がそのタイプを苦手としているためやや弱体化した。フェアリータイプへの効果的な技が普段のサブウェポンか教え技のアイアンテールくらいしかないので、基本的に太刀打ちは全くできなかった。
オメガルビー・アルファサファイアでメガシンカを獲得してからは、スカイスキンによる火力の強化やガブリアスを上回るすばやさから徐々にではあるが使用頻度が上昇。この頃からシングルバトルではりゅうのまいの使える物理型、ダブルバトルではハイパーボイスの使える特殊寄りといったように、バトル形式によって型が分かれるようになった。ORASリーグシングルバトルでは使用率が1ケタ台後半から10位台半ばを推移しており、最高位はシーズン7の6位。ダブルバトルでもほぼ同様に使用率の推移であり、最高位はシーズン7の8位。強いて言えばORASリーグ中期にはあまりにもボーマンダに対するピンポイントメタが増えたため、その頃使用率自体は高水準を保っていたものの若干環境的に苦労したということが言える。いたずらごころにより素早さに関わらず上からでんじはを撒いて来るけしんボルトロスなど、りゅうのまいアタッカーにとっては死活問題と言えるサポーターが環境に繁茂していたのもマイナス点ではあった。
PGLレーティングバトル統計データによると、技の主流としてはシングルバトルではすてみタックル、じしん、りゅうのまい、はねやすめ、といったように、フェアリータイプへの不利やスカイスキンによる恩恵を受けないことなどを考慮してドラゴンタイプの一致メインウエポンにこだわらない構成が目立った。ORASリーグ後半には状態異常に対して露骨にからげんきで対策を張る型が流行し、ダブルバトルではまもる、ハイパーボイス、すてみタックル、りゅうせいぐんが採用率上位になっており、シングルバトル同様スカイスキンとのシナジーを優先した構成となっていた。ポリゴン2に対する突破力が低いためどくどくとはねやすめによる耐久型もその対策として登場。さらにひこうタイプを活かして砂パの鉄板メンバーであるバンギラスとドリュウズのじめんに対する一貫性を消し、バンギラスとボーマンダのフェアリーに対する一貫性はドリュウズで消し、残りの殆どはドリュウズのはがねとボーマンダのドラゴンで対処する、という砂パの相性補完トリオ「バンドリュマンダ」が完成した。
当時のダブルバトルでの評価としては強力ではあるものの、メガシンカ枠としてはメガガルーラに、いかく枠やひこう枠としてはれいじゅうランドロスに劣るという節があった。WCS2015では活躍が期待されたものの、マスターカテゴリのベスト8に入ることはなかった。
一方、GSルールで行われたWCS2016では高く評価される。少なくとも禁止伝説級解禁のフォーマットではゼルネアス、ゲンシグラードン、メガガルーラ、ドーブル、ファイアローと共に「BIG6」(日本語で言う結論パ)の1体に数えられた。ボーマンダ自身がアタッカーになれるだけでなく、いかくやおいかぜで伝説のポケモンをサポートできることが評価されたためと言える。同大会フランス地区予選ではベスト8進出者中6人がこの「BIG6」全員を使っており、残り2人も「BIG6」中5体を使用していた。
第七世代
カプやミミッキュなどフェアリーの普及やスカイスキンの弱体化もあり、単体で言えば第六世代より弱体化したと思われたが、第六世代の鉄板メガ枠のガルーラが弱体化したことによって相対的に大幅強化を受けた。シングルバトルではカプ・レヒレとマンムーと組み合わせて優れた相性補完でサイクルを回し、ボーマンダで攻め切る「マンマンレヒレ」が環境で主流パーティの1つになるに至った。カバルドンで起点を作ってからメガボーマンダとギルガルドで攻める「カバマンダガルド」も一般的であり、初見ではボーマンダとギルガルドのどちらが物理型でどちらが特殊型か見分けが付けづらい。また、ガブリアスの大幅弱体化やメガシンカの仕様変更もあって、使用頻度はむしろ大幅に上昇し、USUMリーグシングルバトルでは使用率5位以内の常連となった。しかしUSUMではアーゴヨンが登場し、いかくの効かないドラゴンタイプの速攻アタッカーに弱いボーマンダはこの対面が非常にきついため、交代などプレイングで回避する必要が生まれた。前世代よりも環境にポリゴン2が増えたため、特性いかくを残そうとメガシンカしないままだとトレースされて不利になるという面が目立ってきた。
ポケモンバンク解禁前のSMリーグシーズン1シングルバトルで最終レート2222(1位)を記録したパーティのボーマンダは、後に環境が進むにつれてこの世代において一般化したりゅうのまい+はねやすめ型の先駆けと言われる[2][3]。
USUMリーグシングルバトルではHPと特防に厚く振ってめざめるパワー(こおり)に備えるみがわり+はねやすめ耐久型が主流化。じしんワンウエポンに絞っているケースも珍しくなくなり、耐久戦法とアンチシナジーとなるすてみタックルの優先度は低くなった。同リーグ同バトル初期はしんちょう型が10%台に上るシーズンもあり、その頃は特殊耐久完全特化型すら珍しくなかった。素早さ無振りメガボーマンダの実数値140は一つの調整の目安と化した。
第七世代に「結論パ」はそれほど明確なものが存在するわけではないが、強いて言えば「カバマンダガルド」を表選出として、ゲッコウガ、ミミッキュ、カプ・コケコのトリオ「ゲコミミコケコ」を裏選出とするパーティを「結論パ」とする意見もある。
ダブルバトルでは毎年のように公式大会で活躍している。アローラ図鑑限定のダブルバトルであるWCS2017ではメガシンカができなかったが、じならしで味方メタグロスのじゃくてんほけんを起動する戦術が流行し、世界大会でもマスターカテゴリベスト4の記録を残した。
そしてWCS2018(全国ダブル)ではマスターカテゴリ優勝の実績を持つ。この年はJCSライブ大会でも全カテゴリでメガボーマンダ入りのパーティが優勝しており、ボーマンダの年となった。同大会のジュニアカテゴリでは雨パーティに、シニアカテゴリでは砂パーティに入っており、様々な構築に入れやすかったポケモンであることが窺える。
前世代に引き続きGSダブルではさらに持ち味を発揮し、WCS2019ではマスターカテゴリベスト8進出者中2人が使用、1人は優勝、もう1人が準優勝であった。
第八世代
冠の雪原で追加。過去の600族で唯一登場することが発表されていなかったが、登場した。
ひこう技のエアスラッシュ、ぼうふうを獲得。物理ひこう技はダブルウイングを獲得した。また、これまで教え技を使わなければ覚えられなかったげきりんをついにレベルアップで覚えられるようになった。
一方、メガシンカの没収により大幅弱体化。
ダブルバトルではいかくがある時点でカイリューと明確に差別化できる(しかし、そのいかくは無効化出来る特性が登場したことでやや弱体化。ライバルであるカイリューが持つ通常特性のせいしんりょくもその一つ)。また、味方の高速ポケモンでこごえるかぜを放って上からマルチスケイル潰しを行う場合は、実質的に火力・速度で勝るボーマンダの方が上位互換となる。
シングルバトルでもじしんかじょうのおかげで物理型がカイリューの劣化になりづらい。カイリューがトリプルアクセルフェローチェやステルスロックなどで露骨にマルチスケイル対策を打たれたため、実質的に耐久性能でカイリューに差を付けられずに済んだのである。
カプ・レヒレなどのダイストリームで雨を展開されたところに合わせると効果的。というのも、メインウエポンのぼうふうは雨時に必中なためである。
シーズン12環境では初動順位が18位と上々であったが、徐々にこおりウエポンで包囲されたため使用率を下げ、最終的に26位に落ち着いている。
シーズン12のランクバトル上位層の間ではわんぱくねむるカゴのみりゅうのまい型が使われていた。
この世代ではようきいのちのたまダイマックスエース型が主流。物理型にするならげきりん、ダブルウィング、じしん、りゅうのまいという技構成が主流。特性はいかくとじしんかじょうの両方に需要があるが、いかくの方がやや高い使用率を記録している。特殊型の場合、味方のカプ・レヒレのサポートになるようにダイストリーム(ハイドロポンプ)を入れた型も多い。採用の理由としてはランドロス、カバルドン、ウツロイドへの打点になるというのもある。
一致物理ダイマックスわざのベースが、サイクル放棄技のげきりん、それほど威力が高くない連続攻撃技のダブルウィング、溜め技のそらをとぶとなっているため、物理型だとダイマックスへの依存度が高まる。
セイムビート最終1位構築には、いのちのたまサイクル展開型がエントリーされていた[4]。
第九世代
教え技だったダブルウイングをレベルアップで覚えられるようになり、テラスタルで4倍弱点を打ち消すことが可能になった。
一般的な育成論
こうげき・とくこう・すばやさに優れる、第三世代の600族の1匹。物理・特殊ともに止めにくく、ドラゴンタイプの中では唯一特性いかくを持っており、そのおかげで交代出しの機会が得やすいなど優れた点は多い。しかし素早さはドラゴンタイプの中ではフライゴンと並んで5番目に速い(禁止伝説を含む)が、それよりも種族値が2だけ上回るガブリアス、また特殊アタッカーではラティオスやサザンドラ(ラティオスには素早さでも負けている)、タイプ面でも新たにマルチスケイルという隠れ特性を獲得したカイリューなどライバルが多い。シングルバトルでは第五世代以降使用率が大きく落ちたが、ダブルバトルでは強力な特性である「いかく」を持つポケモンでもあるため、ボーマンダが重宝されることもある。
ボーマンダによく見られる唯一の長所は、種族100を超える攻撃と特攻を活かして二刀流にし、突破できる相手を増やせることにある。カイリューやサザンドラも攻撃、特攻の種族は100を超えているが、どちらも物理または特殊一点で攻めるケースがよく見られる上、ボーマンダより素早さ種族が低いことも窺える。それを踏まえた上でどのドラゴンタイプのポケモンにも劣らない技構成にするならば、二刀流型が推奨される。ただ、ORAS環境ではメガシンカが追加され、基本的な面はメガシンカ型が優秀なので、ダブルでメガ枠を消費したくない時以外はメガボーマンダでやった方が良いだろう。
特殊攻撃を主体にする場合りゅうせいぐんとだいもんじが採用される。その他の特殊技はハイドロポンプやりゅうのはどう、飛行タイプのめざめるパワーが候補に挙がる。サブの物理技では広範囲のストーンエッジ、壁パメタのかわらわり等が候補に挙がる。技の撃ち分けが強いボーマンダの主流はこちらで、特性いかくやおにびで火力が削がれやすいダブルバトルでは第4世代では物理竜技のげきりんやドラゴンダイブを採用し、りゅうせいぐんで特攻が下がった後でもそのまま戦える技構成にしている事が多かった。
物理攻撃を主体にするのならげきりんとりゅうのまいをメインにした「竜舞型」が基本となる。単純な物理1本の型だとガブリアスに運用上劣る事が多いからである。次にストーンエッジ・じしんなどを1つ入れ、最後の枠は物理攻撃では崩しにくいポケモンのためにだいもんじや、対戦序盤の撃ち逃げ用としてりゅうせいぐんのような上記の特殊技が採用するケースが多い。なお、げきりんは教え技限定となるので育てる前に注意したい。
持ち物は物理、特殊問わず火力を上げられるいのちのたまか、すばやさを上げ、また性質上打ち逃げに適しているこだわりスカーフか、一発限りで火力が底上げできるドラゴンジュエルなどが候補。性格は特性のいかくを生かし、物理ポケモンに多く繰り出せるように特防が上がりにくいものを選びたい。素早さ重視ならむじゃき、物理火力重視ならやんちゃ、特殊火力重視ならうっかりやを選択することが望ましい。ただしりゅうせいぐんを撃った後は特攻が2段階下がる、実質特殊火力がほぼ半分になるため、うっかりやの場合は特殊技で一気に突破することが殆どであり、優先度はやや低め。特殊技がメインの場合、こうげきの値が下降補正でも問題無い場合はおくびょうやひかえめにすることも多い。
隠れ特性のじしんかじょうの場合、特性を発動して上昇した攻撃を生かすため、物理型が中心になる。ブラック・ホワイト登場時はげきりんを覚える隠れ特性タツベイはポケモンドリームワールド限定であり、りゅうのまいとの同時採用は不可能だったが、ブラック2・ホワイト2に入って教え技にげきりんが復活したため、特性がじしんかじょうであっても同時採用が可能になった。 じしんかじょう型の技構成はりゅうのまいを備えた物理アタッカー型やフルアタッカー型などがある。ウエポンはげきりんが必須で、ドラゴンダイブ、ドラゴンクロー、じしんを中心に、じしんかじょうをさらに生かすならほのおのキバやストーンエッジ、役割破壊を狙うならだいもんじやりゅうせいぐんが候補となる。フルアタッカーの場合、物理防御の高い相手に大してりゅうせいぐんを打ち込んで倒すか追い詰めてから物理攻撃技で攻撃に転じる場合もある。持ち物はいのちのたま、こだわりスカーフが中心だが、物理攻撃が下がってしまうやけど状態を嫌うならラムのみを持たせてもよい。 通常特性のいかくと違って物理ポケモンには繰り出しにくいため、りゅうのまいを併用したアタッカーの場合はいじっぱりやようきなど、耐久を捨てない性格にした方がよい。特攻が上がりにくい性格にしてもいのちのたま+だいもんじならはがねタイプへの役割破壊として十分通用する。
努力値
両刀アタッカーの場合、攻撃(または特攻)252・素早さ252・HP4振りが基本である。ただし物理か特殊どちらかに絞る場合は、個体にもよるが余り4をHPではなく特防に回しておくとポリゴン2、ポリゴンZが持つ特性ダウンロードの対策になることがある(しかしこれに関して言えばそうでもなく、ボーマンダは両刀が多い上、性格はむじゃきかうっかりやの二択になりやすく、特防に振るのは無駄になりやすい)。相手の攻撃に耐えることを重視したポケモンではないので、防御・特防は無視して素早さ252振りはまず固定である。
仮想敵次第では、素早さに252振らないことも考えられるが、こだわりスカーフを持たないいじっぱりのガブリアスを抜けなくなってしまった、となっては勿体無さすぎるので、極振りするのが基本。ただし、最速より準速(いじっぱりなどで素早さ252振り)でないと一撃で倒せない敵も存在するため、性格は常に考えておいた方がいいだろう。
メガボーマンダ
ポケットモンスター オメガルビー・アルファサファイアで新たなメガシンカポケモンとして誕生した。防御が飛躍的に伸び、また素早さがオンバーンにわずかに及ばないものの、それ以外のドラゴンポケモンを凌ぐ高さにまで達した。攻撃、特攻、特防も少しだが上昇している。
特性のスカイスキンはノーマルタイプの技がひこうタイプになり、技の威力が1.3倍になる(実際はそれにタイプ一致ボーナス1.5倍が加わり1.95倍の威力に達する)。この特性に当てはまっている技はすてみタックルやハイパーボイスなどといった強力なものが揃っており、高火力で攻撃を仕掛けることが可能になる。さらに、天敵のフェアリータイプは防御が低いポケモンが多いため、物理主体なら返り討ちに出来る。
また、メガシンカ前の特性いかく、メガシンカ後の高いぼうぎょと合わせて物理耐久型になれたり、物理アタッカー相手を起点にりゅうのまいを積みやすくなるのも大きなメリット。一方のじしんかじょうでは、発動する前に倒されたり、また発動してもダメージ蓄積によりメガシンカしてすぐに倒されたりしまいがち(下記の技候補から、シングルでまもるを入れている余裕は無い)なので、あまりお勧めできない。どうしてもじしんかじょうで行きたい場合はせめて相手の先制技には警戒したい。下記の物理主体の型を除けば、特性はじしんかじょうではメリットが少ないため、いかく一択になる。
最速からのりゅうのまいは一度積みさえすれば特に脅威であるこだわりスカーフを持ったラティオスやガブリアスを抜ける。逆に特防も伸びてはいるが実際そこまで高くはないため、特殊技で弱点を突かれないように注意する必要がある。実は素早さ補正を掛けなくてもガブリアスは抜けるので、ラティオスや同属を意識しないなら一考の余地有り。ただしメガシンカ直後の素早さは通常のフォルムの種族に依存するため、メガシンカ前でラティオスと対面することはなるべく避けておきたい。ガブリアスの場合はいかくを撒いた後でメガシンカをすることで、耐久に振っていなくても火力増強アイテムがなければげきりんを耐えることができる。
型次第で育成方法等が変わる為、4通りに分別する。
物理主体
現環境のメガボーマンダは物理が主体。その理由は上でも述べた通りフェアリーを返り討ちにしやすい事と、すてみタックル、おんがえし、それらを始めとした技を強化できるりゅうのまいが強力なのが主な要因だろう。特殊技の火力が下げられ、相対的に物理の価値が上がっているのも一つ。
攻撃技はすてみタックル、おんがえしを始め、やけど対策のからげんき、ギルガルド等の鋼を受けさせにくいじしんは優先度高め。残り一つは、もう一つの一致技ドラゴンタイプのげきりん、ドラゴンクローか、サンダーに対抗できるストーンエッジから選択だろう。同属を意識しなければドラゴンタイプの技を入れる必要はないが、フォルムチェンジしたロトム(ただしカットロトムを除く)に受けられやすい点に注意。
補助技は、火力補強のりゅうのまいがほぼ必須。その他の候補は、物理防御を生かせ、すてみタックルの反動を回復出来るはねやすめ、状態異常回避のみがわりが良いだろう。
特殊主体
種族値は攻撃より劣るがそれでも120もある特攻を活かし、裏を突く特殊型。威力は下げられたとは言え優秀な攻撃技が揃うのでこちらも一考。いかくに左右されないのも大きなメリット。
攻撃技としての最大の魅力は、相手のみがわり貫通の高火力技であるハイパーボイスが扱えること。反動なしデメリット無しの安定技で、ダブルバトルでも相手2体まとめてダメージを与えられる。物理主体と違い火力の増強ができないため、一致ドラゴンタイプの技としてりゅうせいぐんも必須に近い。サブウエポンとしては相性補完のだいもんじはほぼ必須。あと一つは、威力優秀で岩に刺さるハイドロポンプ、ラッキー、ソーナンス、ハピナスに役割破壊できるどくどく、催眠対策のねごとが候補となる。
特に物理型の対策として出てくる物理耐久主体の相手には不意を突く事ができるが、苦手としているフェアリーには特防の高いポケモンが多く、りゅうのまいのように能力を上げることが難しいため、火力不足で返り討ちに遭いやすいため注意が必要。
WCS2017ではおいかぜサポーターとしてのエルフーンが重かったため、それに対する打点としてめざめるパワー(どく)が搭載されるケースもあった。あくまでWCS2017がメガシンカなしのフォーマットであり、非物理一刀型である上に尚且つひこうタイプの打点不採用という限定的な状況においては、めざめるパワー(どく)も考慮に入れられる。
両刀型
両刀の場合は上記の技を組み合わせていくのが基本となる。物理飛行と特殊技を組み合わせるなど突破範囲が幅広くなるのが魅力。ただし、耐久が犠牲になってしまうのが難点。また、火力補正を掛けないと倒せない相手も多くなるので、慎重に決めていきたい。「やられる前にやる」がコンセプトになることだろう。通常のボーマンダと同じく、基本的にはやんちゃ、うっかりや、むじゃきといった特防が上がりにくい性格を用いるのがよい。
ダブルバトルでは物理・特殊の両方の火力、速度、特殊耐久をすべて確保するためにせっかちにするケースがある。元々ダブルバトルにおいて地位が低い上にボーマンダに対しては役割関係になりづらい物理アタッカーに対する受けを放棄してもある意味では問題がないのである。
物理耐久型
メガシンカ前の特性いかくとメガシンカによって上昇する物理耐久を生かす型。高速回復技であるはねやすめは必須で、これを先制で使うことにより不一致のこおり技を受けられる。特に不一致のれいとうパンチだとポケモンによってははねやすめが効いていなくても1発受けられるのが特徴的。また、コモルー時代に覚えられるてっぺきでより固くなれる。特性はわんぱくまたはずぶとい、また多くの敵に先制したいのであればようきまたはおくびょうで採用したい。
特殊耐久型
圧倒的な種族値を活かして特殊こおり火力持ちに対して無理やり役割を持つ型で、性格はしんちょうが、努力値はHPと特防に極振りがメイン。こおりの特殊技に対してははねやすめ無しの状態で4倍弱点として受けると1回耐えるのが限界であることがざらなので、そのような攻撃を加えるアタッカーに対しては回復に拘らずにすぐに反撃して処理するのが鉄則。つまり、こおり火力持ちに対しては実質「回復力のない耐久型」という使い勝手になる。
脚注
- ↑ 『週刊ファミ通』 2013年5月3日号 p235
- ↑ 【ポケモンSM S1シングル】オニシズクモと策略の部屋【最終レート2222.最終1位】 - あかりの虫籠
- ↑ 歴代「マイナーポケモンで最終1位」を獲った"珍パーティ"を全解説します。 バンビー 2021/04/14 (YouTube、2021年4月14日閲覧)
- ↑ セイムビートマスターカテゴリー最終1位でした 戦績は32勝6敗、インテレオンからの壁展開とボーマンダからのサイクル展開の2軸を対戦相手によって使い分けていました さにー 午後9:36 · 2021年6月21日(Twitter、2021年6月22日閲覧)