遺伝
遺伝(いでん)とは、育て屋・預かり屋・ピクニックで見つかるタマゴから生まれてくるポケモンにデータが受け継がれる現象。
そのデータを決定するタイミングについては、タマゴ#生まれてくるポケモンの能力を参照。
わざの遺伝
タマゴわざを参照。
個体値の遺伝
第二世代
育て屋に預けたポケモンのうち、
なお、とくしゅの個体値はそのまま受け継がれる場合と(0から15の範囲で)±8の処理後に受け継がれる場合がある。その他のこうげき、すばやさについてはランダムで決まる(HPの個体値は他の個体値から計算される)。また、預けたポケモンのぼうぎょの個体値が等しく、とくしゅの個体値の差が±8のとき、相性が悪いとされタマゴが生まれない。
ルビー・サファイア・ファイアレッド・リーフグリーン
- 育て屋に預けたポケモン2匹の個体値から、両親あわせて最大3個が選ばれて受け継がれる。すべてのステータスがほぼ1/2の確率で受け継がれる
エメラルド・ダイヤモンド・パール・プラチナ
- 育て屋に預けたポケモン2匹の個体値から、両親あわせて最大3個が選ばれて受け継がれる。ただし、HPとぼうぎょの個体値は他に比べて選ばれる確率が低い。
ハートゴールド・ソウルシルバー・第五世代
- 育て屋に預けたポケモン2匹の個体値から、両親あわせて3個が選ばれて受け継がれる。6つの個体値全てが同確率で選ばれる。
- パワー系アイテムを持たせて育て屋に預けると、持たせたポケモンに対応する個体値が受け継がれる(受け継がれる3つの個体値の1つに必ず選ばれる)。ただし、両親にそれぞれ異なるパワー系アイテムを持たせても、どちらかは確実に遺伝するものの、2つとも遺伝するとは限らない。
第六世代以降
第九世代
性格の遺伝
エメラルド以降、親のポケモンにかわらずのいしを持たせることで性格を遺伝させることができる。第四世代では国際結婚の場合性格の遺伝が行われない。第五世代以降は遺伝するようになった。第八世代以降のミントで能力補正を変えたポケモンの性格が遺伝する場合、変更前の能力補正で生まれる。
- ダイヤモンド・パール・プラチナまで
- ♀ポケモンかメタモンに持たせた場合、50%(正確には32767/65536)の確率で遺伝する。♂にかわらずのいしを持たせても意味はない。♀とメタモンの組み合わせの場合、両方に持たせるとメタモンの性格が優先され、また♀のみに持たせても効果は現れない。
- ハートゴールド・ソウルシルバーおよびブラック・ホワイト
- ♂・♀・メタモンのいずれに持たせても同様に遺伝するようになった。親の両方に持たせた場合、「性格が遺伝する確率」そのものは1/2のままで、さらにその中で「どちらの親の性格になるか」で半々に分かれる。つまり、♂親の性格が遺伝する確率が25%、♀親の性格が遺伝する確率が25%、そして遺伝せずにランダムで選ばれる確率が50%となる。
- ブラック2・ホワイト2以降
- 遺伝する確率が100%になった。両親に持たせた場合、♂と♀の性格が半々で現れる。
特性の遺伝
特性が1種類しか無いポケモンの場合は生まれてくる子は全て同じ特性になるが、特性が2種類以上存在するポケモンの場合、親の特性が何であるかによって生まれてくる子の特性に影響が出るケースがある。
進化して通常特性1と通常特性2が同じになった場合や、隠れ特性が通常特性と同じになった場合も、遺伝する際に通常特性1・通常特性2・隠れ特性は区別される。
例:てきおうりょくのイーブイをブラッキーに進化させてから特性が遺伝する条件で育て屋に預けた場合、てきおうりょくが強く遺伝する。
例:にげあしのキャタピーをトランセルに進化させてから隠れ特性が遺伝する条件で育て屋に預けた場合、隠れ特性は遺伝する。
第五世代のみ
- 通常特性
BWまで、通常の特性は遺伝しない。生まれてくるポケモンは両親の持っている特性に全く関係なく、持ちうる2種類から50%ずつ選ばれる。
例:イーブイは通常の特性「てきおうりょく」と「にげあし」を持っている。両親がてきおうりょく同士でも、にげあし同士でも、てきおうりょく+にげあしでも、生まれてくる子はてきおうりょくとにげあしがそれぞれ50%の確率である。
B2W2のみ同じ種族の♂と♀のつがいを育て屋に預けた場合に限り、♀側の親が持つ特性が強く遺伝する。80%の確率で♀親と同じ特性を持つ子が生まれ、残りがもう片方の特性になる。この時、♂の特性が何であるか、どちらがかわらずのいしを持っているかは関係ない。また、片方の親が同じタマゴグループの別種ポケモンまたはメタモンである場合は遺伝は起こらず、2種の特性が半々で現れる。
例:てきおうりょくのイーブイ♂とにげあしのイーブイ♀を育て屋に預けた場合、生まれてくる子は80%がにげあしになる。片方がメタモンである、または♂側がりくじょうグループのイーブイ以外のポケモンである場合、てきおうりょくとにげあしが半々で生まれてくる。
- 隠れ特性
第五世代のみ、隠れ特性は以下の条件で遺伝する。
- ♀側が隠れ特性を持った個体で、♂側は♀と同種または同じタマゴグループの異種。この時♂側が隠れ特性を持っているかどうかは関係ない。
- 相手がメタモンでない事。メタモンが隠れ特性(かわりもの)を持つ個体であっても関係がない。
この2つの条件を両方満たせば、タマゴは60%の確率で隠れ特性を持って生まれてくる(生まれてくるポケモンが隠れ特性と合わせて3種の特性を持つ種類だった場合、20%・20%・60%に偏った確率になる)。ゆえに、第五世代においては♂しかいないポケモンの隠れ特性を遺伝させる事はできず、片割れがメタモンであってはいけない関係上、性別不明のポケモンの隠れ特性も遺伝させる事はできない。
例:イーブイは通常の特性「てきおうりょく」と「にげあし」、隠れ特性「きけんよち」を持っている。きけんよちのイーブイ♀とイーブイ♂、またはりくじょうグループの何かの♂ポケモンを預けた場合、生まれてくる子は60%がきけんよち、20%がにげあし、20%がてきおうりょくになる。相手がメタモンの場合や♂がきけんよちを持っていた場合、にげあしとてきおうりょくが半々になり、きけんよちは生まれない。
第六世代以降
- 通常特性
両親のどちらかが♀である場合、♀が持つ特性が強く (80%) 遺伝する。両親が♂または性別不明のポケモンとメタモンである場合でも、親が持つ特性が強く (80%) 遺伝する。片方の親が同じタマゴグループの別種ポケモンや、メタモンであっても親と同じ特性を持つ子が生まれやすいことになる。
例:ドーブル♂とてきおうりょくのイーブイ♀を育て屋に預けた場合、生まれてくる子は80%でてきおうりょくになる。メタモンとてきおうりょくのイーブイ♂を預けた場合、てきおうりょくのイーブイが80%の確率で生まれてくる。
とくせいカプセルで特性を変更したポケモンの特性が遺伝するとき、変更後の特性が強く遺伝する。
- 隠れ特性
第六世代以降での隠れ特性は以下の条件で遺伝する。
- ♀側が隠れ特性を持った個体で、♂側は♀と同種または同じタマゴグループの異種[2]。この時♂側が隠れ特性を持っているかどうかは関係ない(ここまでは第五世代と同じ)。
- 隠れ特性を持った♀とメタモンの組み合わせ
- 隠れ特性を持った♂とメタモンの組み合わせ
- 隠れ特性を持った性別不明とメタモンの組み合わせ
いずれかの条件を満たせば、60%の確率で隠れ特性を持った子が生まれる。同じタマゴグループの♂と♀の組み合わせの場合、♂側が隠れ特性を持っていても、♀側が隠れ特性を持っていなければ従来通り遺伝しない。♂の隠れ特性が遺伝するのはメタモンと預けた時だけである。メタモンが隠れ特性(かわりもの)を持つ個体であっても隠れ特性の遺伝には何の関係もない。
例:アチャモ♂(かそく)とメタモンを育て屋に預ければかそくを持ったアチャモが60%の確率で生まれる。アチャモ♂(かそく)とアチャモ♀(もうか)を一緒に預けてもかそくは生まれない。
この仕様変更により、第五世代までは不可能だった♂しかいないポケモン、性別不明のポケモン、配布限定の♂御三家などの隠れ特性も、メタモンさえいれば自由に遺伝させる事ができるようになった。
とくせいパッチで隠れ特性に変更したポケモンの特性が遺伝するとき、60%の確率で隠れ特性は遺伝する。第九世代で隠れ特性を通常特性に変えたポケモンからは、隠れ特性は遺伝しない。
モンスターボールの遺伝
第六世代からモンスターボールの種類も遺伝するようになった。ただし、マスターボール、プレシャスボール、ストレンジボールは遺伝せず、通常のモンスターボールになる。遺伝したボールの種類はタマゴの状態でも判別できる。
- 第六世代
- ♀のポケモンが入っていたモンスターボールの種類になる。組み合わせは「♂と♀」でも「♀とメタモン」でもよい。
- 第六世代での入手ができないボール (サファリボール、コンペボール、ドリームボール、ガンテツが作ったボール) であろうと遺伝する。そのため、ドリームボールに入った通常特性のポケモンを入手することもできる。
- 「♂とメタモン」もしくは「性別不明とメタモン」の場合、親のボールは遺伝しない。
- 第七世代以降
- 「♂とメタモン」「性別不明とメタモン」の組み合わせでも親のボールが遺伝するようになった。ただし、メタモンのボールは遺伝しない。
- 「♀と♂」の組み合わせでは、♀のボールが遺伝する。ただし、図鑑ナンバーが同じポケモンの♀と♂の組み合わせに限り、♂親のボールもランダムで遺伝する。進化の段階も含めて完全に図鑑ナンバーが一致することが条件で、リージョンフォームなどでフォルムが違っていても図鑑ナンバーが同じなら♂親のボールが遺伝しうる。
- マスターボール、プレシャスボール、ストレンジボールは遺伝しないが、ウルトラボールは遺伝する。
- プレシャスボールの♀とウルトラボールの♂の同種のポケモンの組み合わせ……生まれるポケモンのボールはモンスターボールかウルトラボールのいずれか。
姿の遺伝
複数のフォルムを持つポケモンからタマゴが見つかった場合、親のフォルムが遺伝するポケモンがいる。フォルムが異なる同種のポケモンを両親に持つ場合は♀親のフォルムが遺伝する。
キョダイマックスできるポケモンが親の場合もキョダイマックスが遺伝されず、生まれるポケモンはキョダイマックスできない(ダイスープを飲ませることはできる)。
フォルムによってタイプが異なるポケモンの場合、生まれつき持つテラスタイプにも影響が出る。
姿が遺伝するポケモン
以下のポケモンのフォルムは遺伝する。同種のポケモンが親であるときは♀の姿が遺伝する。
- カラナクシ/トリトドンの姿
- 両親がメタモンと♂のカラナクシ/トリトドンである場合は、第四世代では必ずにしのうみのカラナクシが生まれる。第五世代以降では♂の親の姿のカラナクシが生まれる。
- ミノムッチ/ミノマダムのミノ
- 両親がメタモンと♂のミノムッチである場合は、♂のフォルムのミノムッチが生まれる。
- 両親がメタモンとガーメイルである場合は、くさきのミノのミノムッチが生まれる。
- バスラオの筋
- しろすじのすがたもフォルム違いの1つとして扱われる。リージョンフォームとしては扱われない。
- シキジカ/メブキジカの姿 (第六世代以降)
- 第五世代では親の遺伝せずに、生まれるシキジカは基本的にはるのすがたになる。
- 第六世代以降では親の姿が遺伝する。後天的なフォルムチェンジができるようになったスカーレット・バイオレットでも、タマゴが見つかった時点の親の姿が遺伝する。
- 第五世代とSVでは、手持ちにいるならタマゴの中にいるシキジカであってもフォルムチェンジ判定がある。これにより第五世代ではるのすがたでないシキジカが生まれることや、SVで親の姿と異なるシキジカが生まれることはある。
- フラベベ/フラエッテ/フラージェスの花
- バケッチャ/パンプジンのサイズ
- オドリドリのスタイル
- イワンコ (特性マイペース)/ルガルガン (たそがれのすがた)
- 親が♀のイワンコ (特性マイペース)/ルガルガン (たそがれのすがた) である場合か、両親がメタモンとイワンコ (特性マイペース)/ルガルガン (たそがれのすがた) である場合は特性マイペースのイワンコが生まれる。そうでない場合は特性マイペースでないイワンコが生まれる。
- メテノのコア
- イキリンコの姿
- シャリタツの姿
- ケンタロス (パルデアのすがた) の種
- パルデアのすがたはリージョンフォームであるので、パルデア地方では通常の姿のケンタロスにかわらずのいしを持たせてタマゴを見つければ通常の姿が生まれるが、かわらずのいしを持たせなかった場合はコンバット種が生まれる。
姿が遺伝しないポケモン
以下のポケモンは親の姿が遺伝しない。
- ロトム
- 産まれるロトムは必ずロトムのすがたになる。
- ビビヨン
- 第六世代・第七世代では、タマゴが見つかったセーブデータの地域・国設定によって決定される (ビビヨン#もようの種類を参照)。
- スカーレット・バイオレットで生まれるコフキムシは、最終的に「ファンシーなもよう」のビビヨンに進化する。
- トリミアン
- 産まれるトリミアンは必ずやせいのすがたになる。
- ヤバチャ/ポットデス
- 産まれるヤバチャは必ずがんさくフォルムになる。
- イッカネズミ
- ワッカネズミが生まれつき持つ暗号化定数によって進化先のフォルムが決まる。
- ノココッチ
- ノコッチが生まれつき持つ暗号化定数によって進化先のフォルムが決まる。
- チャデス/ヤバソチャ
- 産まれるチャデスは必ずマガイモノのすがたになる。
以下のように♂と♀でフォルムや種族が異なるポケモンを親にした場合も、生まれるポケモンの性別が偏ることはない。
リージョンフォーム
その地方におけるリージョンフォームが存在するポケモンは親の姿に関わらず、見つかるタマゴから孵るポケモンは必ずその地方のリージョンフォームになる。
通常の姿、あるいは別の地方のリージョンフォームにかわらずのいしを持たせている場合、親と同じ姿で産まれる。
親が異なるリージョンフォーム同士で、両方の親にかわらずのいしを持たせている場合、♀の親の姿で生まれる。