マンムー/対戦
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マンムーの歴史
第四世代
ガブリアスへの解答としては一見優秀であったが、当時は一致物理こおりメインウエポンがゆきなだれ程度しかなかったため、鈍足のポケモン相手には真価を発揮できず、低耐久が祟って競り負けることがあった。当初ドラゴンメタとしてはより素早さに勝るマニューラに一歩譲った。じめん枠としても絶妙な素早さの種族値と自身と同値の攻撃の種族値を活かしてダメージレースを制するガブリアスに立場を譲った。耐性の数も複合タイプの中では最低クラスで、当時隠れ特性のあついしぼうも無かったため如何ともし難かった。
ただ、世代終盤になると受け出し可能な耐久ライン、マニューラと異なりたつじんのおび込みのこおりのつぶてで耐久無振りのガブリアスを確定1発にできる火力から、マニューラと評価が逆転した。マニューラと異なり環境で流行していたストーンエッジが等倍なのも評価点であった。
第五世代
つららばりの実用化、安定した物理メインウエポンのつららおとしの獲得が技面での強化。当時はポイズンヒールキノガッサやマルチスケイルカイリューへの役割遂行のためにつららばりが優先された。BW2期に隠れ特性としてあついしぼうを獲得し、耐性面で強化を受けた。当時は第六世代以降よりも役割破壊としてほのおタイプの技の導入が積極的に行われてたため、ほのおタイプを等倍で受けられるという点は旨味であった。
BW終期にはひでりキュウコンとクレセリアの晴パコンビ「キュウコンクレセ」にプラスされるポケモンの1体として名を上げた。BW2初期に特に勢いを持っていた、交代に頼らずコンボも使用せず対面のみで勝ちに行く「無天候スタン」に入るポケモンの1体としても活躍した。
ただBW2発売からしばらく経つと、あまりにマンムーが増えたことから、テラキオンなどがにどげりで露骨にメタを張るようになった。耐久に特に振っていなければ、ようきテラキオンのかくとうジュエル込みのにどげりで超高乱数1発である。
因みにあついしぼう個体は雑誌「ポケモンファン15号」についてくる付録として一応先行登場していたが、タマゴ技のつららばり、つららおとしと両立できないという致命的な難点があった。
WCS2013優勝メンバーの1体だが、同大会ではそれほど流行っていなかった模様。
第六世代
フリーズドライを習得。複合タイプが攻撃面で優秀なので、フェアリータイプの登場によってドラゴンメタとして環境から姿を消すことはなかった。
レーティングバトルXYリーグでは、シーズン8までは使用率ベスト30には行ったり入らなかったりであったが、シーズン9以降はベスト30に常に入り、最高位はシーズン17の19位。ORASリーグではガブリアスに加えて一般普及したランドロスやメガシンカを獲得したボーマンダへの解答して人気が高く、シングルバトルではいずれのシーズンも使用率ベスト30入りを果たしている。マンムーの強力さが周知されたシーズン10以降は使用率10位台前半に入ることも多くなり、最高位はシーズン13の8位。
PGLレーティングバトル統計データからは、主流技構成はじしん、こおりのつぶて、つららばり、ステルスロックであり、性格はいじっぱりが、持ち物はきあいのタスキがメインであることがうかがえる。ORASリーグ後半にはメガガルーラに対してばかぢからで露骨にメタを張った型も一定数使われた。
単体での需要も然ることながらボーマンダとギルガルドとでサイクルを回す「マンマンガルド」がマンムー入りのものとしては主流構築となった。実際、ORASリーグシングルバトルではシーズン13を除いてこの2匹が共にマンムーとの同時エントリーベスト10位に挙がっている。この構築はウォッシュロトムに対する攻撃の通りが悪い、キノコのほうしに一貫性が生まれる、めざめるパワー(こおり)バシャーモで3匹まとめて弱点を突かれるといった欠点はあるにはあったが、火力とサイクル性能の強さが光った。
サザンドラ、ギルガルドの相性補完コンビ「サザンガルド」の両方に対して一致で弱点を突くことができることも大きかった。
レート上位陣がTOD(時間切れ判定による勝利を狙う戦術)によく使うグライオンに対してはつららばりが刺さった。みがわりを張っても4倍弱点の連続攻撃技なら簡単に突破できるためである。そういう意味でも上級者に重宝されるポケモンであった。
第六世代環境に霰パは存在しないと言われていたが、強いて言えばユキノオーとゆきがくれマンムーのコンビ「ノオーマンムー」は一定数見られていた。この2匹はギミックに頼らなくとも強かったので、そうしたところからも「ノオーマンムー」が存在していたと考えられる。
一方、無振りでも最速マンムーを抜けるファイアローはどちらかというと苦手であり、がんせきふうじなどを持っていないとちょうはつで上からのステルスロックを封殺されかねなかった。
第七世代
カプやミミッキュの登場から一見ドラゴンメタとしてはさらに肩身が狭くなったようだが、SMリーグシングルバトルではカプ・レヒレとマンムーを組み合わせて優れた相性補完でサイクルを回し、ボーマンダで攻め切る「マンマンレヒレ」が環境で主流パーティの1つになるに至った。USUMで新たなドラゴンタイプの速攻型であるアーゴヨンが登場すると、ガブリアスがじめん枠として失墜し始め、ガブリアスの素早さの種族値でメガシンカポケモンやアーゴヨンを抜けないのであればじめん枠としてはいっそ素早さは諦め、砂パの始動役になるカバルドン、ガブリアスより無効範囲の広いランドロス、ボーマンダとの相性補完に優れるマンムーでよいのではないか、という風潮が漂った。
ただ、USUMリーグではステルスロックが蔓延しており、元々きあいのタスキありきの耐久性能であるマンムーにとってこれは死活問題である。そのため、同リーグシングルバトルでは初期のシーズン7に使用率27位を記録したきりで、以降は非公式PGL解析データによるとスレスレの位置で使用率ベスト30を逃し続ける状況となった。使用率1位の常連であるミミッキュのつるぎのまい→じゃれつく+かげうちというバトル運びが、ばけのかわとの相乗効果できあいのタスキ型への回答となってしまうため、こうしたこともあってUSUMリーグ初期ほどマンムーはもてはやされなくなった。そんなマンムーだが、カバルドン、ボーマンダ、ギルガルドによるトリオ「カバマンダガルド」の全員に一致で抜群を取れることに注目され、シーズン12に使用率30位を記録すると、以降シーズン14まで使用率ベスト30入りをキープした。この頃になると第六世代の「マンマンガルド」が再燃した。
第六世代では各シーズンで概ね30%台であったようき型が平均して約40%台になるという変化が見られ、ORASリーグで10%台前半であったこだわりスカーフ型がUSUMリーグでは1桁台後半に落ち込んだ。よって、この世代では雑にマンムーで上を取ろうとすることができなくなり、抜ける相手と抜けない相手を見極める必要が生まれたと言える。この世代でマンムーにこだわりスカーフを持たせるなら、USUMリーグのトップメタであるれいじゅうランドロスより素早さの種族値が低いのを活かし、とんぼがえりで下がったランドロスがこだわりスカーフ持ちであるかどうかを判定するなどに利用することが求められる。
この世代のレーティングバトルのシングルバトルで使用率30位以内を記録しているこおりタイプはパルシェン(SMリーグ限定)とマンムーのみであり、はがねが跋扈する中でこおりが如何に不遇であるかがうかがえる。
第八世代
どんかんがいかくを無効化するように仕様変更された。なお、ダイジェットに利用されることを考慮してか、つつくまでも基本技から外れ過去作限定となっている。
また、最速こだわりスカーフ型が最速ドラパルトを抜けるという長所があり、つららばりできあいのタスキ型にも対処できるという利点を持つ。ただ、ダイマックスされると火力アイテムなしのつららばり程度では突破できないため対策としては完全ではない。その上ダイマックスの登場によりサイクル戦が下火になり、その点ステルスロックの有用性が下がり、起点作り型として需要が比較的薄れた。きあいのタスキで耐えてこおりのつぶてで仕留めるという展開がダイマックスの登場によって期待できなくなったのも痛い。
当初はギャラドスや、ロトムの流行や、仮想敵のランドロス、ボーマンダの不在により、環境から姿を消していた。単にこおり火力を求めるならはるかにこおり火力が高いガラルヒヒダルマが登場しており、そちらの存在も痛い。
世代初期にはじゃくてんほけん型が比較的多かったが、サイクルを回すどころかダイマックスを切って弱点技を受けるという独特の耐性をスポイルした型なので、シーズン3辺りではその弱みが周知されて勢いが衰えた。それでもランクバトルシーズン2シングルバトル最終3位の構築にステルスロック起点型が投入されていた。
いわゆる「上位禁止縛り」のシリーズ6ではドサイドン、ホルード、オンバーン、サザンドラなど、こおりが抜群のじめん、ドラゴン全般に強いことから需要が増し、シーズン10では使用率36位と健闘。
冠の雪原配信に伴いこおり4倍弱点のボーマンダ、ランドロスが解禁されると特にそれらがいかく持ちとして重宝されるダブルバトルで復権。ただ、マンムー自身は耐性も特別良い訳ではなく耐久も中程度なので、あくまで一致ダイアースは味方のためのバフ兼単純な火力に過ぎない。きあいのタスキがメインの持ち物であることからもそれが窺えよう。シングルバトルでも一定数使われ、中にはラグラージに刺すためのやんちゃフリーズドライ型も見られる。シーズン12には使用率33位を記録。シーズン12の使用率ベスト10の中でもこちらが一致で抜群を取れる相手は、レジエレキ、ランドロス、ガラルファイヤー、ガオガエン、ゴリランダー、メタグロスである。このようにマンムーの強みというのはやはりトップメタへの打点があることである。ただしこの頃になると、こおりのつぶて、つららおとし、10まんばりき/じしん、まもるでほぼ技が確定になり、せいぜいまもるの枠をいわなだれ/アイアンヘッド/ばかぢからに替えるしかなくなったため、型がほぼバレバレという欠点を抱えることになった。
シングルバトルでもフリーズドライでヌオー、ドヒドイデに打点を持てることから、冠の雪原期には使用率40位台に顔を見せるようになった。きあいのタスキを持てばウオノラゴンにも役割を持てる。ただし、カバルドンより特殊耐久が薄いため、いのちのたまひかえめサンダーのダイジェット(ぼうふう)は攻撃と素早さ中心の努力値の振り方の場合、きあいのタスキかとつげきチョッキがないと行動保証を持てない。このようなことから、この世代でも起点作り型の場合はきあいのタスキを持たせることが無難。それまであついしぼう型がメインであったが、冠の雪原期に入ってからステルスロックを確実に撒くためにどんかん型がメインとなった。
ダブルバトルでは単体でもそれなりに強いが、カプ・レヒレとレジエレキの並びに対して有利なカプ・コケコとのコンビも優秀。
一般的な育成論
こおりとじめんの複合タイプのポケモン。こおりとじめんの攻撃範囲は広く、9個のタイプに対してタイプ一致で弱点を突くことができる。ただし、自身が弱点を多く持つタイプの組み合わせである点には注意が必要である。
高いHP・攻撃を持つが、特防は低い。見た目に反して素早さは低くない。この能力配分から、性格をいじっぱりやようきにして、物理アタッカーに育成すると良いだろう。こだわりスカーフを持たせる場合は火力重視でいじっぱり(抜き重視でようきでも良い)に、カイリューを意識する場合はようきに、フリーズドライを使用する場合はむじゃきにすると良い。
通常特性はどんかんとゆきがくれであり、どんかんはメロメロやちょうはつ、いかく、ゆうわくを無効にでき、ゆきがくれは霰になると回避率が上昇する。隠れ特性はあついしぼうであり、ほのお攻撃が等倍になり、こおり攻撃が半減になるため、採用率が最も高い。ゆきがくれやどんかんは直接使わない場合であってもトレース対策として敢えて選ばれることがあるが、どんかんの場合はポリゴン2のじこさいせいを封じられるちょうはつが効かなくなるので注意が必要。
攻撃技の候補としては、じしん、じわれ、つららばり/つららおとし、こおりのつぶて、ストーンエッジ/いわなだれ、はたきおとす、ばかぢから、がむしゃら、フリーズドライ等が挙げられる。変化技の候補としては、ステルスロック・リフレクター・ひかりのかべ等が挙げられる。
持ち物は、火力重視ならこだわりスカーフ、こだわりハチマキ、いのちのたま、きあいのタスキ、耐久重視なら優秀な物理耐久を活かせるゴツゴツメットや特殊技ダメージを軽減できるとつげきチョッキも候補となる。とつげきチョッキを持たせる場合、一撃必殺技のじわれと相性が良い。
めざめるパワーはマンムーの場合レーティングバトルにおいていじっぱりとようきの個体が大半であることを考えるとアンチシナジーであるが、もし入れるとしたらメガハッサムに対して先手で打ち込むと美味しいほのおが候補に挙がる。ただ、実際はマンムーとの同時採用率上位にあるリザードンにほのお4倍弱点を突かせるケースが大半である。
単体性能はやや鈍足で耐久性能が不安な一貫性の高い高火力アタッカーだが、相性補完の研究が進むにつれて強化されるポケモンでもある。ボーマンダとの相性補完は有名であり、ボーマンダのメガシンカ獲得によりその傾向に拍車がかかった。第七世代ではカプ・レヒレの登場で状態異常対策や相性補完で優れ、大きく強化されている。