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シャンデラ/対戦

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このページは、シャンデラの対戦での扱い、及び育成論を記述するところである。

シャンデラの歴史

第五世代

禁止伝説級にも引けを取らない特攻、HPに努力値を振れば等倍の火力に対して受け出しできる耐久、もらいびを考慮すれば無効3つの耐性などから、当時のほのおタイプの特殊アタッカーとしてはウルガモスと共に代表的な地位にあった。その特攻の高さとタイプから「特攻オバケ」という愛称が付けられた。強いて言えば素早さの種族値80が中途半端なラインであるという点が引っ掛かったが、ニトロチャージこだわりスカーフで素早さを強化する分には十分なラインであったと言える。特に火力の高さに関しては、特化こだわりメガネ型のオーバーヒートなら無振りドサイドンを乱数1発で仕留める程であった。

ラティオスハッサムのコンビ「ラティハッサム」の両方に一致で抜群を取れたのも大きいが、素早さで自身に勝るラティオスはこだわりスカーフ型での運用がメインであったため、そちらに関しては必ずしも有利とは言い切れなかった。

バシャーモかそくが解禁されると、全ポケモン中唯一そちらのメインウエポン両方を無効化できる存在としての個性が光った。

単体での強さもさることながら、ピクシーと共にちいさくなるを使って粘り勝つ「シャンデラピクシー」が強かった。けしんボルトロスでんじはで起点を作ってから後続のシャンデラがちいさくなるみがわりを積んで全抜きする「ボルトシャンデラ」も環境に存在した。

BW期のダブルバトルではシャンデラを完全に受けるバンギラスをカポエラーのインファイトで処理し、カポエラーいかくでシャンデラの物理耐久を疑似的に底上げする「カポシャン」が成立。また、エスパー中心のダブルバトル環境では単にクレセリアラティオスに抜群を取れるゴースト枠としての魅力がある。ひかえめ型のゴーストジュエル込みのシャドーボールは、HP素早さをベースにしたおくびょう型のクレセリアなら、味方のねこだましいわなだれと合わせて倒せるほど削れる。

努力値に関しては重い相手であるバンギラス素早さ調整の基準となり、いじっぱり素早さ特化を抜ける調整が一般的であった。

BW2期にはおいうち搭載型のバンギラスが流行しており、引かずに削るためにめざめるパワーかくとう)を採用することがシャンデラの育成論としてはセオリー化していた。無論めざめるパワー(かくとう)2発で倒すプランを取ることを読まれてストーンエッジで撃墜されたらどうしようもないが、技範囲の広さが売りであるバンギラスにとってストーンエッジが必須レベルでなかったのはめざめるパワー(かくとう)型のシャンデラにとっては幸い。世代末期にはエルフーンとシャンデラのコンビで互いの苦手な相手を処理し合う「エルフシャンデラ」がそこそこ使用された。

BW期の全国大会予選であるジャパンカップ2012オンライン大会(ダブルバトル)では使用率6位を記録。同大会統計データによると、主流技構成はシャドーボールねっぷうまもるトリックルームであったとうかがえる。持ち物はきあいのタスキが1位でほのおのジュエルが2位であった[1]

第六世代

この世代から仕様変更されたすりぬけが解禁され、クレッフィニャオニクスエルフーンなどのみがわりで体勢を整えるいたずらごころサポーターに強気に出られるようになった。また、ゴーストタイプはがねタイプに等倍になるように仕様変更された。XYリーグシーズン1シングルバトルはポケモンバンク解禁前の環境ではあったが使用率25位を記録。しかしギルガルドというゴーストタイプの新星の存在は如何ともしがたく、技範囲がこちらより狭いこともじゃくてんほけんによるランク補正強化で補えるあちらの方が環境では目立つようになった。以降も、ダブルバトルではねっぷうとトリックルームを活かして活躍し、そちらではXYリーグシーズン1からシーズン3にかけて使用率20位前後を推移し、シーズン14にも使用率28位を記録している。

PGLレーティングバトル統計データからは、ORASリーグシングルバトルではシャドーボールエナジーボールオーバーヒートかえんほうしゃ、という技構成が一般的であることがうかがえ、持ち物は微妙な素早さを補うこだわりスカーフがメインとなった。性格は火力を出すためのひかえめが、特性はみがわり貫通のすりぬけが主流であった。

単体では対抗馬の存在に翻弄されてしまったが、この世代でメガシンカを獲得したガルーラクレセリアの相性補完を活かした「ガルクレセシャンデラ」がそこそこ流行した。クレセリアとシャンデラでガルーラのかくとう弱点を徹底的に補いつつ、受けと潰しを両立できるのが強い。ポリゴン2を始動役としてクチートとシャンデラの火力を活かすトリパトリオ「クチシャンポリ2」も有名であった。

有利なポケモンで受けることが常であるローテーションバトルでは無効3つの流し性能、ローテーション読みがハマると刺さる技範囲の広さから主力級の活躍を果たした。ORASリーグローテーションバトルでは使用率10位台前半が定位置で、最高位はシーズン9、シーズン14の8位。同リーグ同バトルでは不意のじしんに耐えられるようにきあいのタスキを持たせた型が主流であった。

第七世代

フィールドメイカー特性で超火力を発揮するカプの登場によってシャンデラの特攻の種族値145が大きな強みとは言い切れなくなった。カプ・テテフの素早さの種族値95、言い換えると準速カプ・テテフの素早さ実数値147が環境パーティの最低ラインであるという風潮が漂い、最速でも実数値145のシャンデラの立場は悪くなった。一見するとこだわりスカーフで上を取れば問題が無いようにも思えるが、カプ・テテフの主流の持ち物がこだわりスカーフである中では、シャンデラはこの点でも恵まれない。

単体では微妙な立場になってしまったが、この世代からはメガミミロップとサイクルを回しつつ技範囲の広さを活かしてミミロップを止めに選出される受けポケモンに役割破壊を行うポケモンとして使われるようになった。クレセリアメガヤドランカプ・レヒレカバルドンに対するクサZ+ソーラービームメガフシギバナドヒドイデに対するサイコキネシステッカグヤカプ・ブルルに対するかえんほうしゃ、などによって出し勝ちするのがシャンデラの役割、引いてはこのコンビの目的であり、緻密なダメージ計算ができるとメガミミロップでのとびひざげり外しリスクを負う場面を避けることもできる。

USUMで登場したズガドーンとは、ふういん+トリックルームダブルバトルにおいては容易に差別化可能であり、技範囲もあちらより広く特性による型の自由度も段違いなので、実質的な差別化は自然と実現できる。

典型的な対面構築が環境では珍しくなりサイクル戦全盛の時代が到来したため、すりぬけ型ともらいび型の割合が逆転。耐性を持たせることができるもらいびが優勢になった。また、USUMリーグシングルバトルではトリックルームの採用率が各シーズン40%前後になった。素早さの種族値80という中速を活かすプレイングができれば上からでも下からでも動けるようになる。

第八世代

ドラパルトが登場し、最速こだわりスカーフ型が最速ドラパルトを上からのシャドーボールで仕留めることができる点に注目された。また、リフレクターひかりのかべダイマックスエースをサポートする型も増えたため、ひかりのかべによって強化したポケモンとの打ち合いに強いすりぬけ型も利用価値が高い。自身よりもはるかに素早さで勝るドラパルトが余りに環境に多いため、特攻と素早さに努力値を各252振りした型でも無理なくトリックルーム型として利用できるようになった。

ダブルバトルでは、初期において「イエブリ」などのトリパが強力で対策の研究も進んでなかったために、絶対的なメタとしてふういんトリックルーム型が流行。 特に海外のダブルバトル環境では、バンギラスドリュウズウォッシュロトムエルフーン、シャンデラ、ギャラドスの6匹の組み合わせが流行した。この構築においてシャンデラはアーマーガアを処理するのに有用で、ドラパルトも前述の方法で対処可能。こだわりスカーフ+ふういんで相手のトリックルームを封殺してからダイマックスで拘りを解除してアタッカーとして動かすということができるようになった。

Pokémon HOMEが解禁される頃にはトリパ側もふういんを考慮するようになり、また様々な他のトリパ対策法も確立されたため、上位層においてふういん型は減少。対晴れパ性能など独特の強みを持った高火力アタッカーを兼ねるトリックルーム役として、スイッチトリパを中心に活躍するポケモンという形に落ち着いた。ただしふういんによるトリル対策は他の対策法に比べプレイングスキルを必要としないためか、シーズン7時点でも上位層以外では依然として多数の個体がふういんを採用している。

シーズン4には最終使用率が14位まで伸びたが、ダウンロードコンテンツ解禁までの間使用率の定位置は20位台であった。

シングルバトルでは使用率30位台が定位置であったが、鎧の孤島配信開始によりアクアジェットを生命線とするマリルリが追加されると、マリルリに縛られるケースが激増。シーズン8には使用率を64位まで落とすことに。

一般的な育成論

ゴーストほのおの複合タイプであり、弱点はやや多い。一方で耐性も非常に多いので、得意不得意がかなりはっきりしている。同じタイプのリージョンフォームガラガラは物理アタッカーであり、性質が異なる。非常に高い特攻を持つが、HP攻撃は低い。特攻伝説ポケモン以外ではサニゴーンと同じで最も高い。性格をひかえめやおくびょうにして、特殊アタッカーに育成すると良いだろう。

通常特性はもらいびほのおのからだであり、もらいびは相手のほのお攻撃を読んで交代すれば攻撃を無効にした上で自身のほのお攻撃を強化でき、ほのおのからだは直接攻撃された場合に相手をやけど状態にできる。ほのおのからだは直接攻撃される必要があり、直接攻撃されても確実にやけどにできるわけではないので、もらいびの方が扱いやすい。ただし、もらいびは特性トレースに弱く、特にポリゴン2もらいびトレースされた場合、元々無効であったゴーストに加えほのおも無効となり苦しい戦いになる。隠れ特性はすりぬけであり、ひかりのかべ等を貫通でき、みがわりを使用されてもおにびやけどにできるため優秀である。

攻撃技は、タイプ一致のシャドーボールだいもんじ/かえんほうしゃ/ねっぷうがあり、サブウエポンとしては、エナジーボールサイコキネシスあくのはどうでんげきはとそれなりにある。 めざめるパワードラゴンタイプを意識するなら、こおりを、ノーマルあくタイプを意識するなら、かくとうを選ぶと良いだろう。

変化技の候補としては、おにびのろいいたみわけトリックめいそうちいさくなるおきみやげ等が挙げられる。ただ、耐久は高くないため、めいそうを積むのは専ら低火力の受けポケモン崩しのためとなる。

耐久崩しとしてのろい+いたみわけで攻めることができ、主にカビゴンハピナスなどの体力が多いポケモンに有効である。なお、複数の場合で使用する際は、味方にいやしのはどうで回復してもらうと効率よく攻めることができる。

トリックルームも覚え、素早さもそこまで高い方では無くねこだましも原則効かないため、ダブルバトルではトリックルームの始動役としても利用できる。

因みにタマゴ技であるねっぷうの直接の遺伝経路はマグカルゴ (XD)しか存在しないので注意。尤も、ミラクル交換で簡単にタマゴ技の揃った個体は手に入るので、この点は問題ないか。

  1. 『週刊ファミ通』 2013年5月3日号 p235