ピクシー/対戦
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ピクシーの歴史
第一世代
ノーマルタイプとしてはケンタロスやラッキーの影に隠れていたが、それらのポケモンが使用できない99カップでは素早さ以外全てのステータスがバランス良く高く、特にHPは99カップに於いて序列4位。防御はそれほど高くないが、HPがそれを補って有り余るほどで、特殊もそこそこ高かったため物理・特殊両面で硬かった。技はかなり多彩で特殊がだいもんじ、ふぶき、10まんボルト、サイコキネシスなど、物理がちきゅうなげ、じごくぐるま、のしかかり、はかいこうせんがある。補助技も豊富ででんじは、どくどくにうたうまで覚え、ひかりのかべにリフレクターでどちらかの受けに特化させたりちいさくなるもあった。読むのは難しいが、九割方覚えているのがサイドン、サンドパンなど用のふぶきとヤドラン対策の10まんボルトで、サブにウツボットやドククラゲへの打点であるサイコキネシスかまひ狙いののしかかり、補助技にでんじは辺り。稀にきりさく対策のカウンターもあるのでかなり読みづらかった。
豊富な技とバランスの良い種族値により万能型の耐久アタッカーとして活躍し、99カップ決勝大会では12人中6人使用の実績を残し、準優勝を記録している[1]。
第二世代
特攻、特防の分離によりささやかながら特防が5上昇したが、殆ど影響はない。
物理技はすてみタックルの強化に加えおんがえし、シャドーボール、アイアンテール、ばくれつパンチが新たに追加。特殊技はふぶきが弱体化したのでれいとうビームで代用の他に、にほんばれの追加からソーラービームも候補になった。加えて、第二世代では攻撃技以上に補助技が充実し、以前の壁貼りや状態異常技は勿論、はらだいこ、ドわすれ、あまえる、アンコール、てんしのキッス、つきのひかりまで覚えるようになり、新たに物理型や耐久型としても注目されるようになった。特にアンコールで相手を縛り、交代際にはらだいこを決め、減ったHPはつきのひかりで回復するというコンボが凶悪。エアームドでもおんがえしで超低乱数2発・高乱数3発になるが、それだけにこのコンボはゲームバランスを崩すため一部では禁止指定された。このコンボだとゴーストで完全に止まるが、逆に言えばゴーストでしか止まらない。尚、遺伝技のはらだいことすてみタックルとの両立は不可能なので、その場合、おんがえしで代用になる。
単体でも強かったがピクシーでゴーストを流し、ムウマでノーマル、かくとうを流し、それぞれの高速回復技で粘るコンビも強力。カビゴンの場合は当時ねむるしか覚えておらず、回復技の取り回しの良さに関してはカビゴンで完全に真似することはできなかった。
ニンテンドウカップ2000決勝大会では11人中1人が使用。
第三世代
コスモパワーやタマゴうみを習得し、さらに耐久力に磨きがかかった。 この時期登場したダブルバトルでもこのゆびとまれやこごえるかぜで強さを発揮。なお特性のメロメロボディは♀ならば♂の割合が多いポケモンに相性が良いが、持久戦でカビゴンに分がある程度であまり効果的ではなかった。
第四世代
特性マジックガードの獲得により特殊型としても耐久型としても強力さを増した。じゅうりょくの習得により、命中率の低い技を当てやすくする重力パの始動要員としての道が開けるなど、戦法はより多彩になった。ダブルバトルのこのゆびとまれ型も相変わらず強く、より注目を浴びるようになった。 ただし型によってはタマゴうみとの同時併用ができなくなった。
第五世代
マジックガードは他のポケモンも習得したため、専用の特性ではなくなった。 新しく取得した技は、アシストパワー、ふるいたてる程度。その代わり隠れ特性ではてんねんを得た。
この世代ではちいさくなる、コスモパワー、タマゴうみで居座ってアシストパワーで攻める物理耐久特化型がそこそこ使われた。ただ、アシストパワーを無効にするあくに弱いので対策は容易であり、サザンドラ、ズルズキンが環境に多かったこの世代ではあまり活躍できなかった。
ひでりキュウコンでつきのひかりの回復量を増加させる「晴れピクシー」も考察された。
第六世代
タイプがフェアリーに変更。また、特攻が85から95にあがり、わずかながら攻撃性能が増した。タイプ変更の一環としてマジカルシャイン、ムーンフォース、チャームボイスなどのフェアリータイプの技も習得。いやしのはどうとミストフィールドも習得。2016年5月に開催された「ジョウトオープン」マスターカテゴリでは使用率10位にランクイン。2016年3月に開催されたカントー図鑑限定戦の「カントークラシック」マスターカテゴリに至っては使用率2位に輝いた。この大会では各カテゴリで使用率1位に輝いたカイリューに対するメタとして使用されており、ゲンガーとの相性補完も見られていた。実際そこではカイリューとゲンガーの両方がピクシーとの同時使用率でトップ3入りを記録している。この世代のPGL統計によると、技はムーンフォース、ちいさくなる、めいそう、つきのひかりの4つが、道具はアッキのみやたべのこしが主流であった。特性はマジックガードとてんねんが需要を二分するも、マジックガードの方がわずかに人気で上回っていた。このことから耐久積みアタッカーとしての運用がなされていたとうかがえる。
単体運用もさることながら、シャンデラと相性補完を形成しつつちいさくなるによる受けループを行うポケモン2匹体制を作り上げる構築が誕生。起点作りにはれいじゅうボルトロスやエルフーンが好まれた。
ORASリーグローテーションバトルではメジャー級の活躍を果たし、11シーズン中6シーズンで使用率ベスト30入りを果たしている。最高位はシーズン7の20位。ただ、ちいさくなるで軌道に乗るまでダメージを受けやすいのでこの世代から実用化した時間切れ判定戦略、いわゆる「TOD」には弱く、ほろびのうたで対策されても弱みが目立つ。
第七世代
単体としての技構成は第六世代とさほど変わっていない。一方でシャンデラとの構築は起点作りに愛用されたれいじゅうボルトロスやエルフーンがいたずらごころの弱体化によって運用性を下げたため需要が衰えた。TODが事実上廃止されたとはいえ相方を実質失った影響はいかんともしがたいものがあり、ローテーションバトルの廃止も痛手。ヘビーボンバーがこの世代から評価されて蔓延し出し、ちいさくなるが完全に腐る対面も増えた。
ソード・シールド発売後のUSUMリーグシングルバトルシーズン18最終1位(レート2000)を記録したパーティに入った実績を持つ。
特性、持ち物なしの「6650シングル」が一般的なピカブイ対戦環境では、貴重なフェアリー枠でありちいさくなるで運ゲーに持ち込めるポケモンとして環境中位の活躍をしている。通常環境でははがねがレアコイル系統しか存在せず、さらにどくはメガフーディンに何もできず運用が不安定であるため、弱点の問題はほぼ解決されている。覚醒値無しのノーマルルール対戦ではたとえ攻撃が当たっても十分耐えられるので耐久面は問題が無い。覚醒値無しの前提の場合、例としていじっぱりニドクインのどくづきをひかえめピクシーが受けた場合、最大乱数で84.7%のダメージとなってどくのスリップダメージ込みで確定2発。ただ、2019年に入ったあたりから研究が進んでどくポケモンにとっての有利対面を作る方法が開拓されたため、どくに弱いという点が若干目立ち始めた。
第八世代
トゲキッスは一見フェアリー枠を奪う目の上のたんこぶだが、あちらはアタッカーでこちらは耐久型であることを考えると住み分けはできている。
Pokémon HOME解禁前にはマジックガードバトンエース型が一定数使用されており、あくびが多くほえるなどの強制交代技が少ない環境にはマッチしている。2020年2月12に配信されたPokémon HOMEにより、てんねん型が解禁された。ダイマックスの登場によってダイマックスわざで殴りながら積むポケモンが激増しているため、てんねんのメリットは増大している。ただし、ダイマックスわざは素の火力も高いため注意が必要。トゲキッスなどの厄介なダイマックスエースに対応できるようになったが、つるぎのまいかたやぶりドリュウズなどどうにもならない相手も環境に存在する。
単体でも利用価値が上がったが、この世代ではてんねんピクシーで特殊を受け、アーマーガアで物理を受ける「ピクシーガア」がサイクル向けコンビとして成立している。ピクシーで物理を受け、カビゴンで特殊を受け、両者でドラパルトの一致メインウエポンを無効化する構築もメジャー格の相性補完コンビ。
ピクシーがてんねんとマジックガードのどちらかであるかは初見では非常に見分けが付けづらく、それこそ見せ合いでアーマーガアと共にエントリーされているところを確認したからといって受け構築に使われるてんねん型とは断定できないほどである。
てんねん解禁前のシーズン1・2ではもちものはいのちのたまが多数であったが、てんねん解禁以降は徐々にかえんだまとの差が縮まっているほか、トリックがわざランキングに挙がるようになっている。マジックガード型においては、てんねん型との差別化のため、いのちのたまアタッカー型からかえんだまトリック型への移行が起こっていることが窺える。シーズン4シングルバトルではかえんだまをトリックで相手に押し付けるマジックガード型がランク上位層の間で流行。シーズン6には遂に最終使用率ベスト30にランクイン。
冠の雪原期になると明確な不利であるウツロイドが追加され、それが環境に繁茂し出したため、相対的に弱体化。そこまで極端な不利でなくとも、火力が積み技に殆ど依存しない(せいぜいがじゅうでん程度なものである)サンダーも苦手。
シーズン18になるとコスモパワーの搭載率が30%を超えた。最終2桁にもめいそう、コスモパワー、ムーンフォース、つきのひかりという技構成のずぶといてんねん耐久型がポツポツと見られた[2][3]。
セイムビート最終1位構築には、たべのこし型がエントリーされていた[4]。
夢特性てんねんの解禁で使用率が増加したシングルバトルに対し、ダブルバトルではフレンドガードを解禁されたピッピが使用率を伸ばしたことでピクシーの使用率は低迷したままだった。ところが「上位禁止縛り」で行われたシリーズ6環境では、フレンドガードピッピの亜種として、より攻撃性能の高いピクシーが使われるようになり、シーズン11では使用率28位を記録。てんねんもこのゆびとまれやてだすけを使う時にバフ系ダイマックスわざの影響を受けなければ十分という意味で選ばれる。
一般的な育成論
突出した能力はなく強いて言うなら特殊耐久がやや高い程度だが、わざマシンや教え技などで覚える技がかなり豊富なフェアリータイプのポケモン。
通常特性のマジックガードと隠れ特性のてんねんが強力であり、それぞれを活かした型が見られる。残りのメロメロボディは選択肢とならない。
マジックガードの場合、いのちのたまやどくどくだまを持たせて攻撃するのが一般的。状態異常、天候やステルスロックなどのスリップダメージを受けないため、技でダメージを受けない限り体力を気にせず戦いにいける。いのちのたまの場合積まずとも高火力が出せるが、ねむりには弱い。ダイフェアリーでミストフィールドを展開するのも手。後者は状態異常を気にせず戦えるが火力不足となりがちでめいそうやちいさくなるを積む起点を確保する必要がある。
てんねんの場合、相手の能力変化を無視するので積み技を気にせず戦える。この場合はこちらの補助技を多用し、耐久力や回避率などを上げてから戦う戦法が有効。ただしマジックガードで無効化できるスリップダメージには注意すること。ダイマックスわざによって積んだ相手にも強く出られるものの、ダイマックスわざ自体を受けることは厳しい。
基本的に攻撃技は豊富な特殊技から選ぶことになる。ムーンフォース、10まんボルト/かみなり、かえんほうしゃ/だいもんじ、れいとうビーム/ふぶき、サイコキネシス/サイコショック、シャドーボール、くさむすびなどがある。積み技を使う場合やバトンタッチを受ける場合、アシストパワーも選択肢となる。
補助技も充実しているため、味方のサポートに回っても十分活躍できる。積み技のめいそう、ちいさくなる、コスモパワーなどは型によらず選択肢となりうる。回復技のつきのひかりも優秀で回復量の変化する天候を意識したい。サポートとして主に使われるものはステルスロック、でんじは、こごえるかぜ、ひかりのかべ、リフレクター、じゅうりょく、アンコールなど。パーティーに応じて選択するとよい。マジックガードであればトリックでかえんだまやどくどくだまを相手に押し付けることもできる。ダブルバトルであればこのゆびとまれ、いのちのしずく、てだすけなども候補となるが、フレンドガードピッピとの差別化は考えておきたい。
脚注
- ↑ 【ポケスタ2初代対戦】ニンテンドウカップ99の魅力を語る動画!! つうしんケーブルクラブ 2021/10/09 (2021年10月11日閲覧)
- ↑ ポケモン剣盾『【シングルS18 最終97位 /最高最終Rate2031】白雷コケコブリザ』 - 王女の奇行
- ↑ 受け→攻めギミックサイクル S18最終34位,レート2060 - SHOGING1の日記
- ↑ セイムビートマスターカテゴリー最終1位でした 戦績は32勝6敗、インテレオンからの壁展開とボーマンダからのサイクル展開の2軸を対戦相手によって使い分けていました さにー 午後9:36 · 2021年6月21日(Twitter、2021年6月22日閲覧)