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カバルドン/対戦

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このページは、カバルドンの対戦での扱い、および育成論を記述するところである。

カバルドンの歴史

第四世代

当時からじしんあくびほえるステルスロックという、現在でも通用する起点型として完成していた。すなおこしゴウカザルのきあいのタスキを潰したり、味方のラムパルドツボツボの特殊耐久を増強したりと、汎用性の高いポケモンとして役に立った。ポケモンリーグ2007全国大会決勝(小学生以下リーグ)優勝メンバーとして実績を残している。そのカバルドンはダブルバトルということもあって技構成はじしんいわなだれこおりのキバまもるとなっており、性格はトリパの一員として相性の良いゆうかんが選ばれ、攻撃の努力値は全振りであった、と明らかになっている。このようにフラットルールが適用されない場合バンギラスに代わるポケモンとして砂パの機動役を任されることが多かったが、バンギラスが通常レギュレーション下で解禁されると下火になった。

第五世代

起点技としてじならしを獲得したが、ひこうふゆうに無効化される不安定さ、カバルドンほどの鈍足では自身のサポートにならない点から、強化とは言い難い。みがわり持ちが蔓延する中、素早さ操作の追加効果をあてにしづらい場面も多く、自身に素早さで勝る耐久型であるズルズキンあたりにはほえるを搭載しておかないと簡単にハマってしまう恐れがあった。

だが、この世代に入るとステルスロックやあくびなどの起点技の重要性が増したため、新登場したドリュウズのサポート役という新たな仕事を見出したことで一躍有名になり「カバドリ」の名で一世を風靡した。あくびでねむりを撒いてからふきとばしorほえるで交代させる動きは、交代するとねむりの経過ターン数がリセットされるというこの世代の仕様を味方につけたものであった。通常環境下で使用可能な当時の天候特性持ちの中では最も素早さの種族値が低かった点でも、バンギラスとは差別化可能であった。キノガッサ対策としてラムのみを持たせてめざめるパワーひこう)を覚えさせた型も成立したと後年に伝わるが、実際は使用率1%にも満たないネタ構築であった。

ただ、BW終期には雨パの流行ですなおこしが無効化される機会が増えたり、かえんだま+こんじょうローブシンにあくびが無効化されたり、キノガッサ対策のねごとやラムのみがそのままあくび対策になってしまったりと、徹底的にメタを張られた感がある。

カバルドン、ドリュウズ、ラティオスの基本選出「カバドリラティ」はこの世代において常にヒエラルキーの頂点に位置していたとされる。

第六世代

この世代になるとすなおこしの仕様変更による弱体化から「カバドリュ」が解消されたが、代わりにカバルドンの豊富な起点手段を行使し、メガルカリオカイリューを相性補完としつつこの2匹で積みサイクルを行い攻め切る「カバルカイリュー」が成立。XYリーグでは特にシングルバトルでも使用率ベスト30にまで入らなかったが、ORASリーグでメガバシャーモが一般解禁され、さらにボルトロスが第六世代のソフトのみでの通常プレイで入手できるようになったため、その両者を受けられる解答として活躍。同リーグシングルバトルでは概ね20位台を推移し、最高位はシーズン17の使用率15位。

PGLレーティングバトル統計データからは、少なくともORASリーグシングルバトルにおいては、技としてじしんあくびがほぼ確定であり、残りはがんせきふうじステルスロックなまけるから2つ選ぶのが主流となった。同リーグでは性格はわんぱくが各シーズンにおいて概ね70%台の比率、持ち物はゴツゴツメットが概ね60%台から70%台の比率となっており、テンプレ化していた。

ORASリーグシーズン16で最終レート2208を記録したパーティに入っていたカバルドンは、ファイアローへの耐久調整破りとしてがんせきふうじではなくいわなだれを搭載されていた。

努力値に関してはクチートメガシンカ獲得によっていじっぱりで素早さ努力値4振りのメガクチート程度は抜けるように意識しなければならなくなった。

第七世代

カプの登場、こだわりスカーフ型の蔓延、メガシンカの素早さ仕様変更などから同じじめんタイプとしてカバルドンから需要を吸い上げていたガブリアスが大幅に弱体化し、ガブリアスで先手を取れないならじめん枠は鈍足のカバルドンでもよいのではないかという事態になった。そのため、カバルドンの需要が第六世代よりも上昇し、SMリーグシーズン5以降は使用率10位台前半から半ばが定位置となった。同リーグではあくび+まもる型がそこそこ使われていた。

同リーグシーズン6などは8位を記録している。USUMで登場したアーゴヨンに有利を取れるのも追い風となり、USUMリーグでは使用率10位以内が定位置となった。ただ、HP特防に努力値を割いた型のカバルドンを突破するための露骨なメタ的な崩しが増えたため、フィラのみオボンのみで確定数ずらしをする必要性が第六世代よりも大きくなった。USUMリーグでのボーマンダHP特防努力値を厚く振った耐久型が多いためこおりのキバがその解答としてそれまでより刺さるようになり、同リーグシングルバトルでカバルドンのこおりのキバ搭載率が3割台に達することが多くなった。

パーティ構築としては、前世代の「カバルカイリュー」が「カバルカミミッキュ」に代わり、単体としても一致技だけで殆どに等倍以上をとれるミミッキュカイリューに取って代わった。SM期には「カバルカミミッキュ」が流行していたが、USUM期にはカバルドンで受けてボーマンダギルガルドを積みエースにした「カバマンダガルド」が勢いを伸ばした。この「カバマンダガルド」は第六世代にも存在していたが、何しろボーマンダとギルガルドのどちらが物理型でどちらが特殊型かを見分けるのが難しい。後にシーズンが進んでもUSUMリーグシングルバトル最強のトリオとして名高く、第七世代の「結論パ」について論じられる場合は多くの者がメンバーとしてこの3匹の名前を挙げる。

因みにUSUMリーグシングルバトルはノーマル以外の単タイプがカバルドンを残して根こそぎ死滅した環境であり、技範囲、サイクル性能、汎用性が重視される環境の中、それだけカバルドンの起点性能と耐久が優れているということである。

第八世代

フィラのみなどの混乱木の実の回復量が下方修正されてしまっている。

ダイマックスわざの登場による天候書き換えの頻発、ダイフェアリーによるあくびの無効化にもかかわらず、高耐久のすなおこし起点作り型として需要を保っている。ミストフィールド状態にさえされなければ持ち味のあくびはダイマックス対策にもなる。自身がいる限りはダイサンダーも無効化でき、エレキフィールド状態も未然に防げる。Zクリスタルの廃止によって弱点の超火力の前に何もできずに上から叩かれて出オチになる恐れも低下しており、そういう意味ではそれまでより安心しやすい。

この世代ではオボンのみ型が最もメジャー。シーズン1にフィラのみがたが、シーズン2にメンタルハーブ型が、シーズン3にたつじんのおび型が流行。以降フィラのみ型が持ち物の2番手となる状況が続いたが、鎧の孤島期にアッキのみ型が流行。冠の雪原以降もその傾向が続いた。シーズン9になるとたべのこしが搭載率3位の持ち物になった。オボンのみ型がこの世代に激増したのは、フィラのみの回復量が割に合わないこと、ダイストリームが蔓延する上にガラルヒヒダルマが流行するこの世代ではそもそも発動条件が厳しく感じられることなどから。

ランクバトルシリーズ2シーズン2シングルバトル最終5位構築にいのちのたまアタッカー型[1]が、最終7位構築にアッキのみを持たせて技にあくび、まもる、なまける、じしん物理耐久型[2]がエントリーされていた。

シーズン5辺りになると一撃必殺技が減って受けループが減少した影響でちょうはつ持ちが少なくなったため起点型として動きやすくなったが、安易にカバルドンを先発に出すとトゲキッスを合わせられてしまうことが多くなった。じしんワンウエポン型なら交代せざるを得ないので、そうなるとそのままわるだくみを積む機会を与えてしまう。このシーズン最終4位構築にはまもるを搭載してサイクルにも参加できるようにしたいのちのたまアタッカー型が採用されいた。

冠の雪原期になってもやることは変わらず極端に動きづらくはなっていないため、シーズン12でも使用率は10位と依然高水準。シーズン12期のランキング最上位層の間では、カバルドンで起点を作り、サンダーダイマックスして攻め、ナットレイで受ける「カバサンダーナット」が流行し、そこにウツロイドを足したパーティも多かった。調整次第でサンダーとの対面で少しは動きやすくなり、ランクバトル上位層はそれを念頭に調整している。例えば、シーズン13最終6位のカバルドンは、性格をわんぱくにしながら防御への努力値を108に抑え、HPに252、特防に148振ったものになっていた。これは、特化いのちのたまサンダーのダイジェット(ぼうふう)確定耐え調整である[3]

竜王戦ルールでも需要を保ち、シーズン15には使用率15位を、シーズン16には14位を記録。このシリーズではカバルドンで起点を作り、サンダーをダイマックスエースとして動かし、禁止級伝説枠としてザシアンを据えた「カバザシサンダー」が主流構築となり、最終10位以内入賞も散見される[4][5]

受けループの構築としてはアッキのみカバルドンで物理を受け、かいでんぱサンダーで特殊を受け、つるぎのまいドリュウズで相手を崩す「カバドリサンダー」が主流の1つとなった。

一般的な育成論

高いHPこうげきぼうぎょを誇るポケモン。ステルスロックあくびの起点作り型が基本の型。第六世代以降はすなおこしが5ターンに弱体化された。対物理の耐久型としての育成がメジャーだが、物理アタッカーとして育成する者もいる。特防も低くはないため、特防特化して特殊アタッカーと対面しても出落ちを防ごうとする個体もいる。補助技が豊富で、のろいたくわえるあくびほえるふきとばしステルスロックなどを覚える。攻撃技としてはじしんがんせきふうじかみくだくじわれストーンエッジこおりのキバなどが候補。

特性のすなおこしと一撃必殺技であるじわれが使えるため、耐久系積みポケキラーとしての役割も持てる。しかしその反面、攻撃技がじしんやじわれに頼りがちで、ラティオスサザンドラを始めとする、地面技が無効のエースポケモンを無償降臨され易いので注意が必要。

性格は起点作り型ならしんちょう、耐久型ならわんぱくがメイン。持ち物はオボンのみ混乱木の実ゴツゴツメットが主流。

努力値は耐久に特化するのが基本。もしダウンロード対策をしたい場合、特防特化した上で防御に努力値を振らず、尚且つ防御の個体値を24か25まで削ると良い。すると特防の実数値136に対して防御の実数値が135となる。

素早さは無補正かつ個体値が20か21だと最遅ペリッパー抜かれの実数値62に調整することができ、これだと同じタイミングで場に出た際にあめふらしによる天候を上書きできる。

特性はほぼすなおこし一択。すなのちからは能動的に発動する手間がかかるため非推奨であり、どうしても味方のきあいのタスキの利用を阻害したくない場合、ゾロアークイリュージョンと組み合わせたい場合など極めて限定的な用途しかない。

もしとつげきチョッキ型にする場合、じしん、リベンジ、こおりのキバ、ストーンエッジ、といった技構成が考えられる。この場合、HPと攻撃に努力値を厚く割いて役割遂行速度を高めると良い。

脚注