エムリット/対戦
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このページは、エムリットの対戦での扱い、および育成論を記述するところである。
エムリットの歴史
第四世代
当時はステルスロックによる起点作りがそれほど浸透しておらずサイクル戦の研究も進んでいなかったので、エムリットならではのサポーター型の運用法としてはユクシーが枠の都合上切るふういんを打つ構築程度しか考案されなかった。一方、アタッカーとしてはハッサム対面で引いてくるだろうと油断した相手にほのおのパンチを撃ち込む、悠長にりゅうのまいを積もうとしたギャラドスに10まんボルトを放つなど、役割破壊を意識した構築が比較的好まれた。
第五世代
エムリット自体に大きな変更はなかったが、この世代になるとウルガモスやシャンデラなど高火力の一致技で弱点を突くポケモンが新規登場してエムリット程度の耐久サポーターでは役割を遂行しづらい面が目立つようになった。一方で、ローブシンや聖剣士など有利体面も存在したため、一長一短ではあった。
第六世代
マジカルシャインを習得し、あくタイプへの打点を得た格好となった。ただ、この頃になるととつげきチョッキの登場によってエムリット程度の火力ではたとえ4倍弱点を突いても役割破壊になりづらい面が目立つようになった。
PGLレーティングバトル統計データからは、XYリーグシングルバトルの場合、特殊技はれいとうビーム、サイコキネシス、10まんボルトが、物理技ははたきおとす、とんぼがえりが、変化技はでんじは、ステルスロックが採用技上位に挙がっていたことが分かる。性格は物理偏重環境にマッチしたずぶとい、わんぱくが、持ち物はゴツゴツメットが好まれていたことがうかがえる。XYリーグではシーズン毎に採用技のランキングがバラバラであったが、ORASリーグではれいとうビーム、サイコキネシス、ステルスロック、でんじは、といったテンプレが出来上がっているような状況にあった。
第七世代
カプ・テテフの登場により、エスパーのポケモン全体が差別化に苦慮するようになった中、カプ・テテフの素早さの種族値95を下回るエムリットはアタッカーとしてはほぼ成り立たなくなった。カプ・テテフよりも素早さの種族値で20勝るアグノムですらこだわりスカーフ型の蔓延によって速攻性能という強みを失っているため、これがエムリットとなるとさらにつらいものがある。サポーターとしても相手を抜けないのなら素早さでは劣るがより耐久面で優れるユクシーの方が適任ということになる。この世代になると、先手を取るのに下手すれば全く役に立たないようになった中途半端な素早さを活かしてトリックルームを放つ役割を与えられた構成が主流化。丁度、ORASリーグでテンプレ化した技構成の内、まひの仕様変更によって弱体化したでんじはを抜いてトリックルームにしたものとなっている。
一般的な育成論
湖の三妖精の一体。こうげき・ぼうぎょ・とくこう・とくぼうの種族値が高めのABCD105ととても優秀で、バランスのよいステータスをもつポケモン。
しかし、バランスは良いものの特化したステータスがない故の悩みとして、特に同じ準伝説ポケモンにはライバルが多いことが挙げられる。物理耐久に特化させるならクレセリア・ユクシー、特殊耐久に特化させるなら同じくクレセリア、アタッカーならアグノムやタイプこそ違えどラティオス・ラティアスと他にも優秀なポケモンと比較されてしまうのが悩みである。よって「それぞれが出来ない技を組合わせる」をしつつ、トリックルーム起動からスカーフアタッカーまで可能な戦術が読みにくいポケモンとして運用するのが一般的である。
三妖精の中でエムリットが唯一取得できる攻撃技として、れいとうビームやふぶきといったこおりタイプの特殊技があげられる。れいとうビームなら覚えられるクレセリアよりも火力が高く、他の2体と比べてこおりタイプのめざめるパワーを採用せずともドラゴンタイプに抜群が取れるので、わざの1つとして採用しておきたい。しかし、アグノムが覚えるかえんほうしゃ、だいもんじといったほのおタイプの特殊技は覚えないので、ほのおタイプのめざめるパワーか、教え技のほのおのパンチを入れてはがねタイプなどに対抗できるようにしたい。
その他の攻撃技としては、とんぼがえりがなかなか役に立つ。クレセリアでは覚えられない技であり、エムリットはアグノム・ユクシーよりもすばやさの種族値が低いため、後攻で技を繰り出す場面が多い。こだわりスカーフを持たせることで転じて先攻でわざを繰り出すこともでき、この点はエムリットならではの長所である。
変化技の面ではライバルポケモンとの差別化をするため、同時に覚えられるわざの組み合わせを考えていく必要がある。クレセリアでは不可能であるステルスロックとふういん、ライバルポケモンでも覚えることができるが、素早さが一番低いエムリットだからこそのトリックルーム、いやしのねがい(ライバルポケモンの1匹であるクレセリアは、上位性能であるみかづきのまいを覚える点には注意)などが考えられる。組み合わせの例としてはふういん+トリックルーム+れいとうビームの同時採用で対トリパと対あられパに対抗にする、ステルスロック+トリックルーム+いやしのねがいなどはエムリットにしか出来ない事である。