ルンパッパ/対戦
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ルンパッパの歴史
第三世代
特性すいすいがカイオーガのあめふらしと相性が良い点、複合タイプの優秀さなどから全国大会でも大活躍し、ポケモンリーグ2004の優勝メンバーの1体となった。そのルンパッパはソーラービームとハイドロポンプを同時に搭載しており、グラードンのひでりとカイオーガのあまごい両方に対応しているタイプであった。ポケモンリーグ2004環境ではあめふらしあるいはあまごいへのただ乗りを前提としてパーティに雨の発動要員を一切入れないケースもあった。一方でポケモンリーグ2005では禁止伝説級が出場不可能であった都合上、中学生以上の部決勝大会9人中誰も手持ちに入れていなかった。
ダブルバトルにおける努力値振りは素早さと特攻に全振りが基本であり、これは現在でも変わらない。
世代展開期のシングルバトルではやどりぎのタネ、こうごうせい、みがわり、ちきゅうなげという技構成であり天候に依存しない「無天候ルンパッパ」が成立。
第四世代
メインウェポンとしてエナジーボール、くさむすび獲得。こだわりスカーフの登場によってすいすいルンパッパの優位性が相対的に低下し、むしタイプの火力の底上げにより耐久面での懸念が増えた。環境でよく使われるメガヤンマにも弱かった。とはいえGSルールでは相変わらず採用率が高かった。2008年、2009年の全国大会の決勝大会でもルンパッパの使用率は高かった。
火力インフレが開始したこの世代ではルンパッパの特攻は微妙な数値になりつつあったため、バトレボのダブルバトルではハイドロポンプが主流技となったが、ルンパッパのハイドロポンプは当時のバトレボにおける耐久調整を行う上での指標となった。
この世代のダブルバトルではキングドラと共に先発で出すケースが多く、初手ルンパッパのねこだましとキングドラのあまごいで起点を作るのが鉄板の動きであった。
GSダブル環境においてはホウオウのはねやすめとルンパッパのやどりぎのタネで粘る「ホウオウルンパ」が一定数使われたが、テンプレの動きが無くプレイングが難しいので玄人向けのコンビであった。
第五世代
通常戦でも使える雨パの始動役としてあめふらしニョロトノが登場したことで雨パの始動役としての地位は絶対ではなくなった。すいすいアタッカーとしてもキングドラに立場を譲った。ウルガモスやアギルダーなど新規のむしポケモンの数々の登場、ルンパッパの技の通りが悉く悪いナットレイの登場も向い風。
ただ、BW2期にはスイクンに対して異常に強いという理由から第三世代に発祥した「無天候ルンパッパ」が一定数使用されていた。余りに雨パが多かったことから雨へのただ乗りができるケースもざらであった。ドリュウズに対してタイプ相性上役割を持ちやすいというのもあった。
BW期の全国大会予選であるジャパンカップ2012オンライン大会(ダブルバトル)では使用率13位タイを記録(同率にラティオス)[1]。
トリプルバトルではニョロトノと共にひたすらなみのりを放ってからトリパにスイッチする構築がそこそこ使われた。
第六世代
雨パの収束によってシングルでは利用率がさらに低下、レーティングバトルXYリーグではシーズン6とシーズン7で使用率ベスト30入りするにとどまった。一方でORASリーグではORASでりゅうのウロコがソフト単体での入手に制限があるアイテムである都合上キングドラの枠をルンパッパに替えざるを得ない事態が多く発生し、ダブルバトルで20位前後を推移する活躍を果たした。トリプルバトルではORASリーグ終盤に10位台前半を推移するなど採用率を伸ばし、世代終了間際の同リーグシーズン17では使用率11位を記録した。
第七世代
ペリッパーが通常特性としてあめふらしを獲得。雨パの始動役を務めつつルンパッパの相性補完を果たすぺリッパーを相方として手に入れてからはダブルバトルでも10位台前半につけるようになり、第六世代よりも立場が大きく改善された。フェアリーメタであるはがねタイプに半減されないみずタイプの一致攻撃技を持っているというのが救済された要因と言える。
ただ、PGLレーティングバトル統計データを見るとUSUMリーグダブルバトルでルンパッパを倒したポケモンランキング上位にカプの面々が挙がっており、カプ・テテフは中でもルンパッパを倒したポケモン1位の座に多くのシーズンにおいて名前を刻んでいる。これは、ルンパッパ自体すいすいを活かすために特攻と素早さに努力値を全振りするのが基本であるためであり、ルンパッパはそういう意味で火力インフレの影響を受けやすいと言える。
WCS2018(全国ダブル)環境では汎用性の低い雨パの人気が比較的薄く、そうでなくともこの世代にダブルバトルのくさ枠の鉄板であるカミツルギに出番を取られた感があったため、世界大会マスターカテゴリではルンパッパ入りのパーティの最高実績がベスト16止まり。
第八世代
アンコール、リーフストーム、全体攻撃技であるだくりゅうも習得。
ダイストリームを獲得したことによって高火力で攻撃しながら自力で雨を展開できるようになった。一方、ダイアイスは雨を消してしまうのでアンチシナジー。
調整に関しては、元々やどりぎのタネやたべのこしで粘る型が多い上に、この世代ではダイソウゲンが追加されたため、諸々の回復手段の回復量が最大になるHP16nに調整する意義が大きい。
ダブルバトルではこだわりスカーフドラパルトのとんぼがえりでダイマックス状態のルンパッパのじゃくてんほけんを発動し、ペリッパーのあめふらしですいすいを発動する「ペリルンパドラパ」が成立。このコンボはこの世代からそのターンの行動決定後にすばやさの値を変更した場合、そのターン中にその素早さが適用されるようになったため成立したと言える。ここにはがね枠のジュラルドンを足した型もそこそこ見られた。
また、味方のトゲキッスのダイジェットによる素早さランク補正上昇と自身のダイストリームよるすいすい発動で、相手のおいかぜによる素早さ上昇に負けない素早さ補強を行う「キッスルンパ」も雨パを中心に考察されている。
ダウンロードコンテンツ解禁前のダブルバトルでは使用率が概ね40位代から50位台を推移していた。ひかえめとつげきチョッキ型が主流であり、この型にする場合はねこだまし、れいとうビーム、エナジーボールorギガドレイン、ハイドロポンプorだくりゅうがメジャーな技構成になる。
一般的な育成論
特防がやや高く目立つ他は平均的な能力を持つ。くさタイプやみずタイプのそれぞれの弱点をほぼ補ってくれる。おかげで弱点はひこう、どく、むしと少ない。
特性はいずれも天気が雨にならなければ発動しないが、それを差し引けば非常に優秀であり、すいすいならば先手を取ってのアタッカーとして、またあめうけざらならば耐久型としての活躍が期待できる。ニョロトノ、カイオーガ主体の雨パに入れればさらに戦いやすくなる。
あめうけざらによる耐久型の場合はやどりぎのタネを中心とした戦法がある。みがわりやまもるも併用して、確実にHPを回復していきながら戦いたい。持ち物はほぼたべのこし一択になるだろう。また相手がくさタイプ・くさ+どくタイプ(やどりぎのタネが効かない)であることを想定して、攻撃技にちきゅうなげ、れいとうビームなどを添えたい。
一方、すいすいによるアタッカーの場合は雨で素早さを上げ、タイプ一致&天候で威力アップのハイドロポンプを叩き込める。進化の石で進化するポケモンのため、ハイドロポンプは1進化前のハスブレロの時にしか覚えない点に注意。技は他にエナジーボール、くさむすび、ギガドレイン、れいとうビーム、きあいだまなど。
攻撃はあまり高くはないが、みず・くさタイプの中では貴重なほのおのパンチを教え技で取得できる。雨を降らさず、きあいだま以外の技をほぼ確実に受け止めてしまうナットレイを意識するなら、採用してもいいだろう。ほのおのパンチの威力を上げられる晴れパに入れてソーラービーム、こうごうせいなどと合わせるのもよい。ただし両刀にする場合、さみしがりやおっとりなど、やや低めの防御を捨てた性格にしたい。
隠れ特性はマイペース。従来は通常特性が優秀なため採用される割合が低かったが、いばるを主軸とした戦術の流行に伴い、隠れ特性の採用も視野に入ってくるか。
第六世代では、フリーズドライの登場で、実質の4倍弱点の追加となった。従来では一方的に有利だったラプラスやマンムーに逆襲される可能性があることに留意が必要であろう。
努力値はアタッカーなら特攻と素早さを中心にすること。耐久型の場合はギガドレインでの回復効率を上げるためにHPではなく敢えて防御や特防に振る型もアリで、残りは特攻に振るのが無難。
脚注
- ↑ 『週刊ファミ通』 2013年5月3日号 p235