クチート/対戦
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このページは、クチートの対戦での扱い、および育成論を記述するところである。メガクチートについても記述する。
クチートの歴史
第三世代
はがねタイプによる耐性、特性いかく、てっぺき、たくわえる(ぼうぎょとくぼうが上がる効果は第四世代以降のみ)など、耐久型として必要な技や特性は持っていた。しかし当初ははがねタイプの攻撃わざがめざめるパワーしかなく、レベルアップで覚えられるまともな攻撃わざでもタイプ不一致の上に当時特殊わざのかみくだくしかなかった。エメラルドで教え技として習得したれいとうパンチとかみなりパンチも同じく当時特殊わざで実用外であった。何より低種族値がきつかった上に、ダブルバトルではいかくが優秀といえども当時のダブルバトルではじしんが横行したため、実戦での活躍はなかった。一応攻撃については、前述の自身のタイプのわざを一切覚えられない点を除けば、つるぎのまいやくすぐるで決定力を上げてからノーマルわざ・かわらわり・ヘドロばくだん・いわなだれ・きあいパンチと、まずまずのラインナップだった。
第四世代
有り難い自身のタイプである攻撃わざとしてアイアンヘッドを習得。サブウエポンとしてはふいうちを習得し、前述のかみくだく、れいとうパンチ、かみなりパンチも物理わざになったため有用になった。ほのおのパンチは覚えられないがほのおのキバを覚えることは可能。プラチナの教え技としてはたきおとすを、同じく教え技としてはハートゴールド・ソウルシルバーでいたみわけ、いかりのまえばを獲得。しかしプレイヤー同士の対戦で見れば、環境で大暴れしていたゴウカザルの存在が痛かった。
第五世代
ブラック2・ホワイト2の教え技としてステルスロックを獲得。この世代ではかくとうタイプの大幅強化がなされていたため、特性いかくを以ってしてもクチートの立場は第四世代以前よりも悪くなった。
第六世代
タイプにフェアリーが加わり、メガシンカを獲得したことで一気に環境入り。レーティングバトルのシングルバトルでは前半のシーズンは使用率が概ね20位台前半を推移していたが、カイリューとの相性補完が浸透すると使用率が伸び、終盤のシーズンでは10位台前半が定位置となった。ORASリーグシングルバトルのシーズン前半ではメガシンカポケモンや準伝説の高種族値に押されて使用率が20位台あたりとそこまで伸びなかったが、それ以降はボーマンダへのメタとして使用率10位台前半から半ばまで伸びるようになった。PGL統計を見るとじゃれつくとふいうちはほぼ確定と言える状況であり、ほのおのキバ、アイアンヘッド、つるぎのまい、はたきおとすが有力候補であったとうかがえる。性格は火力を伸ばすためのいじっぱりが最優先され、次いでトリックルーム下で有利なゆうかんが好まれた。
ORASリーグでは序盤クチートで暴れて、クレセリアのトリックルーム、みかづきのまいからクチートで再び猛攻を仕掛け、ポリゴン2で安定して受ける「クレクチポリ2」構築が有名であった。シーズン8には最終レート2115達成が報告された[1]。
ダブルバトルではXYリーグ前半のシーズンにおいては1ケタ台前半から半ばを推移し、後半も10位前後に付けていた。ORASリーグでは不利な相手であるランドロスが使用率2位を定位置としたため使用率は20位台が常となった。ORASリーグダブルバトルで使用率10位以内を定位置とするポケモンの中で有利であった相手はボーマンダ、サーナイト、ニンフィア。
WCS2016(GSダブル)ジュニアカテゴリ、シニアカテゴリで、ベスト8進出者中各1人が使用していた。
第七世代
カプやミミッキュの登場などフェアリータイプの普及によってクチートの需要は相対的に低下。シングルバトルとダブルバトルの両方にも言えることだが使用率ベスト30入りを逃すシーズンが多くなり、採用がまばらになっていった。ところがUSUMリーグではUSUMで追加されたアーゴヨンの一致メインウエポン両方を無効で受けられる耐性面からシングルバトルでは使用率ベスト30入りの常連となった。環境的な追い風も受けた上に、この世代では初手ゲッコウガの対面性能、2番手ミミッキュのトリックルーム、のろいによる起点作り、3番手メガクチートの超火力による制圧を活かした「ゲコミミクチート」が成立。実際のところ、ゲッコウガとミミッキュはクチートとの同時エントリー率10位以内の定番である。
技構成に関してはふいうち、じゃれつく、ほのおのキバ、はたきおとすという主流の4枠が固まった感がある。一見するとフェアリー対策になるアイアンヘッドに関して言うと、アイアンヘッドが弱点となる相手は大抵じゃれつくで倒せるため入らないことがざらになった。
レート上位を目指すならてっぺき型エアームドが重いため、積まれる前にほのおのパンチを撃ち込めるように素早さに努力値を無振りのわんぱくエアームドを抜けるように調整することが求められた。攻撃と素早さに全振りの個体すら珍しくなかった。USUMリーグシーズン14あたりになると耐久に努力値を厚く振った型が多くなり、露骨にカバルドン(特にゴツゴツメット型)を後投げされやすくなった。世代終盤になって増えたカビゴンを意識すると、トリパ用であっても無振り30族抜き程度の素早さは欲しいところ。
相性上有利な鈍足ポケモンの場合、個体値を削って丁度最遅クチート抜かれになるように調整されるケースが多く、上位層の場合はなおさらである。メガクチートの影響の程が窺えよう。
WCS2018(全国ダブル)環境では、ゴチルゼルのトリックルームのサポートを受けつつ有利な相手をゴチルゼルのかげふみでキャッチし、そのまま制圧する「ゴチルクチート」が環境の最右翼の一角にあった。WCS2018ジュニアカテゴリ準優勝者のクチートは、はらだいこ型カビゴンが流行している環境を読んだじこあんじ搭載型であった。
第八世代
強化性能を誇っていたメガシンカ廃止により弱体化。さらにクチートより鈍足でありながらも単はがねタイプでじゃれつくを覚え、ちからずくアタッカーの優良なトリルエースとなるダイオウドウが登場。運用する場合はあちらが覚えないふいうちなどの技や優秀な変化技・耐性を活かしてサポート型として採用したい所。
一般的な育成論
登場当初は珍しい鋼単色のポケモン(現在最終進化系で鋼のみのポケモンはこのポケモンとレジスチル、アルセウス(こうてつプレートを持たせた時のみ)、ギギギアル、メルメタル、ニャイキング、ダイオウドウの7体のみ)で11個のタイプに耐性を持つポケモンであった。しかし全体的に能力が非常に低い。強いて言えば攻撃・防御が高いか。特性いかくを活かした耐久型か物理アタッカーが多い。
防御は特性いかくやてっぺき、たくわえるなどを使えば比較的高めの水準と言える。攻撃についてもつるぎのまいやグロウパンチで底上げが可能。攻撃技はタイプ一致のアイアンヘッドや先制技ふいうち、れいとうパンチ、かみなりパンチ、ほのおのキバ、カウンター、ちきゅうなげなどが候補。第五世代からは、メタルバーストも候補に挙がる。
隠れ特性はちからずく。これにより特殊アタッカーとしての性能が高まった。タイプ一致のラスターカノンの他、きあいだま、だいもんじ、れいとうビームなど高威力の対象技を是非覚えさせたい。ブラック2・ホワイト2で登場した教え技によって物理アタッカーの火力も向上した。 耐性の差はあるとはいえ、低種族値すぎる為に同タイプ・同特性のダイオウドウの劣化となる事が多い。
第六世代からはフェアリータイプが付き、かくとうタイプに強くなった。はがね・フェアリーの組み合わせでフェアリータイプの弱点であるどく技も無効化、はがね技も等倍にできる。よって、弱点はほのお、じめんと2つに減った。
メガクチート
メガシンカすることで、とくぼうが大きく伸び、こうげきは特性のちからもちでさらに強化された。それまでのクチートとは比べ物にならないほど強くなるため、第六世代以降クチートを使う場合はこのメガクチートになる以外はどう取り繕っても戦術として成り立たなくなっている。
物理を大きく伸ばした特性により、タイプ一致のじゃれつくやアイアンヘッドが強力。すばやさが不足するのでふいうちはほぼ必須。つるぎのまいを使えば、恐ろしい存在になれる。サブウエポンははたきおとすやクチートの項目で触れたほのおのキバやストーンエッジ、いわなだれも補完として候補に挙がる。特にいわなだれはメガクチート唯一の複数攻撃となるため、ダブルバトルにおいてはほぼ必須となる。かわらわりはレアなケースになるがヒードランへの有効打として考慮される。
ロマン砲としてはきあいパンチが候補に挙がるが、クチートのように有利不利がはっきりしたポケモンの場合交代を誘うことが比較的簡単であるため、嗜みの域に留まると馬鹿にすることはできない。
遅い素早さを活かすためにトリックルームを用いたパーティに採用すると言うのも手だろう。メガシンカによる切り札としての活躍も期待できる。
メガシンカする前の特性はいかくのほぼ一択。場に登場と同時に相手の攻撃を下げ、さらにメガシンカをして耐久面を向上させることで、つるぎのまいを使う起点を作りやすくできるのがこの特性の強みといえる。かいりきバサミで確実にいかくを貰わずにメガシンカして積むと言う戦法もあるが、いかく型に比べると安定しないため殆ど使われない。
大幅に強化されたとはいえ、タイプ一致のじしんやほのおタイプの攻撃であっけなく散っていくことも少なくないため、過信は禁物。