フシギバナ/対戦
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フシギバナの歴史
第一世代
やどりぎのタネ+どくどくのコンボで持久戦をこなせるポケモンとして注目が集まり、急所確定のはっぱカッターという火力もあった。やどりぎのタネ+どくどくのコンボの存在は公式の攻略本でも触れられている[1]。しかし、弱点の都合上こおりタイプとエスパータイプが全盛の第一世代環境では脆さも目立った。サブウエポンのレパートリーは非常に狭く、汎用性の高いものはのしかかり程度なものであり、はかいこうせんの採用も珍しくなかった。
なお、当時の合計種族値はカメックスやリザードンと同じ425だったが、現在の種族値に換算すると他の2匹は510相当であるのに対し、フシギバナは現在と同じ525と若干高くなる。
ニンテンドウカップ'97の決勝進出者15人中1人が使用するなどの実績を残している。
第二世代
天敵だったこおりタイプとエスパータイプが弱体化しある程度動きやすくはなったが、今度はほのおタイプが増えた。さらにフシギバナ自身ははっぱカッターの急所率変更と、どくどく+やどりぎのタネのダメージ計算の修正により、単体でも性能が抑えられた。持久戦をこなせたポケモンとして当時名前が挙がった同じ御三家のメガニウムと比べると、どくタイプを持っていることで当時トップメタの一角を誇っていたガラガラを受け切れないという点で分が悪かった。定数ダメージの欠点のほか世代展開期に流行していたねごとにも弱く、ねごとナッシーにはただただ起点にされてしまっていた。しかし、特攻、特防の分離ではどちらの能力も減らされず、さらに、やどりぎのタネの回復量の倍増、ギガドレインおよびこうごうせいの習得など、耐久面はさらに向上した。苦手なほのおタイプも強くしてしまうが、にほんばれからソーラービームという戦法も可能に。
第三世代
特性としてしんりょくを得るが、当時のくさ技の使いにくさから強化とは言いがたかった。努力値周りの仕様変更で耐久は減少したが、フシギバナ自身の戦術面での変化はあまり見られなかった。ヘドロばくだんを獲得し、くさタイプ同士の対決で強くなった。前の二世代で覚えられなかったじしんと、御三家の究極技であるハードプラントも獲得した。
くさ技を切った構成は珍しくなくこの世代では、性格はようき、持ち物はたべのこし、技はヘドロばくだん、ねむりごな、やどりぎのタネ、みがわりといった構成がある。
第四世代
ねむりの仕様変更、リーフストームやエナジーボールの追加、ヘドロばくだんの特殊化などにより強化を受ける。しかしこの世代のくさ御三家共通の弱点であるゴウカザル、ムクホーク、グレイシアという高火力アタッカーが目の上のたんこぶとなり、環境ではそれほど活躍しなかった。
第五世代
せいちょうの仕様変更、ひでりの一般解禁、隠れ特性ようりょくその解禁などによって、晴れパで爆発力を見せるようになり、環境でも警戒が必要になるに至った。ねむりの経過ターン数が交代によってリセットされるこの世代の仕様を活かした、ねむりごな+ほえるといういわゆる「催眠吠える」が成立。どくびしが広く使われるようになるなかで、「催眠吠える」に加えてどくびしの除去を行える汎用性の高いポケモンとしての地位を築き上げた。一方、砂パではくさの一貫性を消したりバンギラスのかくとう4倍弱点を補ったりするための相性補完要員として使用された。
第六世代
メガシンカを獲得し。メガシンカすることで防御と特防が向上し、特性があついしぼうとなり弱点が実質2タイプとなったこともあり、耐久力が大きく向上した。新タイプであるフェアリータイプ対策としても非常に有用。ねむりごなが弱体化したが、フシギバナが優秀な補助技を他にも持ち合わせているうえ、はがねタイプへの対応へ少しでも貢献したいのであればめざめるパワーやじしんも覚えるので、あまり気にせず利用できるのもメリット。くさの仕様変更によってキノコのほうしを無効化することができるようになり、メガシンカによって上がった特攻からのヘドロばくだんでキノガッサを返り討ちにできるようになった。レート戦X・Yリーグではシングルバトルでの使用率がほとんどのシーズンで15位以内を記録しており、シーズン1では8位となっていた。一方でORASリーグでは、ORASに優秀なメガシンカポケモンが多数登場したこともあってか、数シーズンほど使用率ベスト30入りした程度である。この世代での技構成に関して、X・Yリーグではギガドレインがフシギバナへの搭載率2位を記録するシーズンがざらであった。
ORASリーグ初期(シーズン7)ではフシギバナが流行していたためゲッコウガにじんつうりきを覚えさせて露骨にメタを張るケースもたまにあった。実際シーズン7で同技の採用が一定数見られており、フシギバナの流行具合が分かる。
受けループにおいては世代全体を通じて愛用された。ラッキー、グライオン、エアームド、メガフシギバナの4匹はこの世代の受けループの代表的な並びであった。世代最終盤にはねむるスイクン対策のなやみのタネ型が流行。
通常の構築においてはマリルリやヒードランとの相性補完に注目されることが多かった。
第七世代
引き続きメガシンカ後での活躍が多い。カプ・テテフを除くカプへの対処が可能な点が評価され、使用率は前世代と比べ向上した。この世代ではテッカグヤを突破するためにほのおタイプのめざめるパワーを搭載するケースが増え、フシギバナにめざめるパワーを搭載する率も4位以内を記録するシーズンがSMリーグではざらであった。晴れパの要員として見ると、コータスというメガシンカ枠を食い合わないうえに素早さの種族値20と天候合戦に強く、さらに物理耐久にも優れてサイクルを回すのに適した相棒を手に入れ、こうごうせいの運用性もひでり戦略の強化によって向上した。
SMリーグシングルバトルではシーズン2からシーズン4の間使用率30位以内を記録したが、USUMではゲーム内でのメガストーンや準伝説の入手が可能であるため、それらが普及したUSUMリーグではフシギバナはパーティパワーに押されて相対数を減らし、ベスト30とは縁が無くなった。USUMリーグでは単体運用よりもテッカグヤやヒードランとの相性補完、テッカグヤのやどりぎのタネ、メガフシギバナのギガドレイン、こうごうせい、ヒードランのたべのこしと回復手段に事欠かない性質、高種族値による耐久性能を活かした「バナドランカグヤ」がメガフシギバナ入りの構築としては主流化。USUMリーグ開始からしばらくはずぶとい物理耐久型が主流であったが、シーズン12以降はおだやか特殊耐久型がメイン。
USUMリーグシングルバトルシーズン8最終3位(レート2154)を達成したパーティに投入されていた[2]。
WCS2018(全国ダブル)シニアカテゴリベスト4のパーティに入っていた。そのフシギバナはヘドロばくだん、ギガドレイン、やどりぎのタネ、まもるという技構成であり、やどりぎのタネで交代を誘いつつ相手が居座れば回復するというコンセプトであったと思われる。
WCS2019(GSダブル)サンシリーズ(メガシンカ、ゲンシカイキ、Zワザなし)ではグラードンとカイオーガの攻撃をある程度安定して受けることができるうえに味方のグラードンのひでりでようりょくそを発動できることから、主流ポケモンの1体となった。
道具、特性無しの66シングルで行われるピカブイの対戦では、まともなひこうウエポン自体がほぼ存在しないソフトの中で攻撃性と持久力を両立した耐久型としての地位を築き上げた。ただし、相棒ピカチュウのふわふわフォールには注意。覚醒値が反映されないノーマルルールではパワーウィップを採用した両刀型も検討される。
第八世代
Pokémon HOME配信開始に伴いランクバトルシリーズ3シーズン4から解禁。メガシンカが没収されており、総合的には弱体化。新たに導入されたダイマックスとは比較的相性がよく、ダイソウゲン・ダイアシッドで火力上昇が見込める。特にダイアシッドによる恩恵が大きい点は、他の多くのどく枠にはない魅力。
技で見た場合、めざめるパワーが没収されたもののだいちのちからとウェザーボールの獲得によりサブ技の選択肢が増え、特殊型でもはがねで容易には止まらなくなった。また、じしんを採用する必要がなくなったことから物理型は数を大きく減らした。
シングルバトルではいのちのたまアタッカーとしても一定数使われるが、ねむりごなをカットしてやどりぎのタネ、こうごうせいで粘るくろいヘドロ耐久型が受けループ界隈で使われることもある。ダウンロードコンテンツ解禁前はダブルバトルに比べると使用率は50位から80位と低調である。
ダブルバトルでは鎧の孤島期まで使用率10位台が定位置となった。シーズン4より参戦し、主に特性ようりょくそを活かした戦術で使用される。当初はねむりごなを織り交ぜたアタッカー兼サポートとして見られていたが、単純に高速高火力アタッカーとしても十分強いことから、ねむりごなを切った個体が徐々に増えてきた。上記のダイアシッドで晴れパに多い特殊技持ちの火力底上げを図れる点や自身の苦手なほのおタイプをダイアースで狩ることができる点が高く評価された。持ち物は火力が上がるいのちのたまは元より、ねむりごなの命中率を上げるこうかくレンズもポピュラー。おいかぜやトリックルームなどで行動順を逆転されて被弾することもあるため、素早さをようりょくそ発動時に最速ドラパルト抜きとなる実数値107まで削り、削った分を耐久に回した型も多かった。
キョダイマックス獲得後のシーズン8では集中砲火に対してキョダイマックスによる耐久上昇とキョダイベンタツによる高火力で応戦し、裏のポケモンを通す構築が流行。使用率10位を記録し、シリーズ6からの使用不可ポケモン入りとなった。
2020年7月下旬にヨロイじま図鑑限定戦のシングルバトルとして開催されたインターネット大会『ヨロイビギニング』では使用率8位を記録。同大会使用率3位のれんげきウーラオス、7位のマリルリに対してタイプ相性で有利であることから使用率が大幅に伸びた。
『ポケモン日本一決定戦2020』王者決定戦シニアカテゴリ・マスターカテゴリはひでりコータスとようりょくそフシギバナのコンビを利用した晴れパが優勝した。
冠の雪原配信開始に伴いカプ・レヒレがトップメタになると、そちらをタイプ受けできるポケモンとしての個性が光るようになった。ダブルバトルのカプ・レヒレはだくりゅう、ムーンフォース、めいそう、まもるで技がほぼ確定なので、非常に安定してカプ・レヒレを受けることができる。
シリーズ8の竜王戦ルールではグラードンのひでりでサポートされる型がメイン。グラードンのひでりとリザードンのダイバーンという晴れ始動要員2匹体制も珍しくなかった。
ただ、シリーズ9になるとあからさまにダイジェットで狙い撃ちされるようになったため、その対策としてのバコウのみが所持率1位となった。
一般的な育成論
特攻と特防が高く、他は平均並。アタッカー・耐久型いずれの適性も持つが御三家らしい平均的な種族値ゆえ突き抜けた性能とまでは言いがたい。性格はこうげきが下がるひかえめ、ずぶとい、おくびょう、おだやかが候補となり、型により上げる能力によって選択となる。
特性は通常特性のしんりょくと隠れ特性のようりょくそ。晴れパにアタッカーとして組み込むのであればようりょくそで確定、そうでなければしんりょくも選択肢となる。
キョダイマックスわざはくさタイプ以外にスリップダメージを与えるキョダイベンタツでダイソウゲンとの選択。キョダイベンタツは耐久型との相性が良い。自分でグラスフィールド状態を展開する必要があるかで判断する。
攻撃技はタイプ一致技にヘドロばくだん、ギガドレイン/ソーラービーム/リーフストーム/エナジーボール/ハードプラントがある。その他、相性補完に優れ、他のくさアタッカーとの差別化となるだいちのちからは優先度が高い。晴れパであればウェザーボールも有力な選択肢。
変化技はねむりごなを筆頭に、やどりぎのタネ、どくどく、こうごうせい、みがわり、あまえる、せいちょうなどがある。
耐久型はくろいヘドロとの相性が良い。ねむりごなを採用するのであれば、こうかくレンズで命中率を底上げすることも選択肢。
脚注
- ↑ 『ポケモンスタジアム2―任天堂公式ガイドブック』(1999年7月、小学館)
- ↑ 【usum s8 最高最終2154】Here is my utopia 【最終3位】 - 悠久の川流れ