スペインにおけるポケモン
この項目では、スペインにおけるポケットモンスター (Pokémon) シリーズの展開について説明する。スペインにおけるポケモン商品の公式展開は、1999年にアニメポケットモンスターのスペイン語吹き替えが放送されたことに始まる。
ゲーム
ポケットモンスター 赤・緑 (Pokémon Edición Roja y Edición Verde) は1999年10月5日にスペインで発売された。それ以降、本編続編が購入可能である。
アニメ
アニメポケットモンスターのスペイン語吹き替えは、マドリードで録音・製作されている。吹き替えは5つのスタジオで行われている。最初、Telsonというスタジオで、シーズン1からシーズン8までと劇場版ポケットモンスター セレビィ 時を超えた遭遇・水の都の護神 ラティアスとラティオスの吹き替えが行われた。この後、Telsonが廃業したため、Arait Multimediaというスタジオに移り、シーズン9およびポケモン不思議のダンジョン 出動! ポケモン救助隊 ガンバルズ!の吹き替えが行われた。シーズン10より、103 Todd-Aoというスタジオで吹き替えが行われている。
劇場版ポケットモンスター ミュウツーの逆襲から結晶塔の帝王 ENTEIの劇場版とミュウツー! 我ハココニ在リはTecnison, S.A.というスタジオで吹き替えが行われ、ディレクターはJosé Luis Angulo (ホセ・ルイス・アングロ) であった。その後しばらく劇場版の吹き替えは行われなかったが、ミュウと波導の勇者 ルカリオとポケモンレンジャーと蒼海の王子 マナフィがSoundub(後にSDI Mediaと改名)というスタジオで吹き替えられた。最近では、ディアルガVSパルキアVSダークライとギラティナと氷空の花束 シェイミが103 Toaa-Aoで吹き替えられ、現在のアニメ本編の吹き替えもこの企業で行われている。
スペイン語翻訳は4キッズエンタテインメントやPokémon USA, Inc.による英語吹き替えを元に製作されており、一部のジムリーダー・フロンティアブレーン・ゲームの登場人物を除いて、登場人物の名前は英語版と同じものとなっている。アニメは国有放送のTelecinco (テレシンコ)、Clan TVEや全ての地域放送 (regional channels) 、Jetix(現在はDisney XD)のスペイン支社によって放送されている。
スペインでもNetflixでアニメ視聴が可能である。
シーズン | 放送開始日 |
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シーズン1 | 1999年12月20日 |
シーズン2 | 2000年9月16日 |
シーズン3 | 2001年4月29日 |
シーズン4 | 2002年5月18日 |
シーズン5 | 2003年5月26日 |
シーズン6 | 2004年4月5日 |
シーズン7 | 2005年4月5日 |
シーズン8 | 2006年4月1日 |
シーズン9 | 2007年5月5日 |
シーズン10 | 2008年2月23日 |
シーズン11 | 2009年4月4日 |
シーズン12 | 2010年5月9日 |
シーズン13 | 2011年2月1日 |
シーズン14 | 2011年7月29日 |
シーズン15 | 2012年10月5日 |
シーズン16 | 2013年9月15日 |
シーズン17 | 2014年4月27日 |
シーズン18 | 2015年9月15日 |
シーズン19 | 2016年5月2日 |
劇場版
題名 | 公開日 |
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ミュウツーの逆襲 (Pokémon, la película: Mewtwo vs. Mew) | 2000年4月14日 |
幻のポケモン ルギア爆誕 (Pokémon 2: El Poder de Uno) | 2000年11月24日 |
結晶塔の帝王 ENTEI (Pokémon 3: El Hechizo de los Unown) | 2001年7月20日 |
セレビィ 時を超えた遭遇 (Pokémon 4Ever) | 2003年10月15日 |
水の都の護神 ラティアスとラティオス (Héroes Pokémon) | 2004年5月12日 |
ミュウと波導の勇者 ルカリオ (Lucario y el Misterio de Mew) | 2007年6月16日 |
ポケモンレンジャーと蒼海の王子 マナフィ (Pokémon Ranger y el Templo del Mar) | 2007年12月1日 |
ディアルガVSパルキアVSダークライ (El Desafío de Darkrai) | 2008年9月6日 |
ギラティナと氷空の花束 シェイミ (Giratina y el Defensor de los Cielos) | 2009年5月1日 |
アルセウス 超克の時空へ (Arceus y la Joya de la Vida) | 2010年4月4日 |
幻影の覇者 ゾロアーク (Zoroark: El Maestro de Ilusiones) | 2011年2月26日 |
ビクティニと白き英雄 レシラム (La Película Pokémon: Negro - Victini y Reshiram) ビクティニと黒き英雄 ゼクロム (La Película Pokémon: Blanco - Victini y Zekrom) |
2012年4月28日 2012年5月28日 |
キュレムVS聖剣士 ケルディオ (La Película Pokémon: Kyurem vs. el Espadachín Místico) | 2013年9月14日 |
神速のゲノセクト ミュウツー覚醒 (La Película Pokémon: Genesect y el Despertar de una Leyenda) | 2013年10月19日 |
破壊の繭とディアンシー (La Película Pokémon: Diancie y la Crisálida de la Destrucción) | 2015年9月14日 |
光輪の超魔神フーパ (La Película Pokémon: Hoopa y un Duelo Histórico) | 2016年1月19日 |
ボルケニオンと機巧のマギアナ (La Película Pokémon: Volcanion y la maravilla mecánica) | 2016年11月26日 |
音楽
吹き替えにともない、アニメのオープニングテーマは全て4キッズエンタテインメントとPokémon USA, Inc.が使用している楽曲の翻訳版となっている。ポケモン関連のスペイン語のサウンドトラックは2つ発売されており、1つがPokémon: ¿Eres capaz de aprenderte el PokéRap? (ポケモン言えるかな?) というタイトルでPokémon 2.B.A. Masterの翻訳版、もう1つがPokémon Total (全部ポケモン) というタイトルでTotally Pokémonの翻訳版となっている。
吹き替え版声優
多くの声優がアニメポケモンのスペイン語吹き替えに関わっている。
Adolfo Moreno (アドルフォ・モレノ)がサトシ (Ash Ketchum) の声を前編で吹き替えている。
サトシの母ハナコ (Delia) はCecilia Santiago (セシリア・サンティアゴ) が最初2話の、Marisa Marco (マリサ・マルコ) がBW編まで、Ana Jiménez (アナ・ジメネス) が幻のポケモン ルギア爆誕の、Marta García (マルタ・ガルシア) が結晶塔の帝王 ENTEIの、Ana Richart (アナ・リチャード) がXY編からの吹き替えを行っている。
Miriam Valencia (ミリアム・バレンシア) はカスミ (Misty) の、Javier Balas (ハビエル・バラス) がタケシ (Brock) の吹き替えをほとんどのシリーズで務めている。バレンシアはジュピター (Jupiter)、アンジー (Aldith)、ソフィー (Sophie) の吹き替えも行っている。バラスはXY編でニコラ (Nico)、ニヘイ (Nihei)、ジミー (Jimmy)の吹き替えも行っており、SM編ではサトシのロトム図鑑 (Rotom Pokédex) 役としてメインキャストに復帰した。
Ricardo Escobar (リカルド・エスコバル) はケンジ (Tracey Sketchit) の吹き替えを行っている。エスコバルの最初の吹き替えはマサキ (Bill)役で、後にリョウ (Aaron)、N (N)、クセロシキ (Xerosic)の吹き替えも行っている。
ハルカ (Aura) はシリーズを通してCristina Yuste (クリスティナ・ユステ) が吹き替えを行っている。ユステは過去にアカネ (Whitney)、イミテ (Duplica、無印編第174話)、コナツ (Janina)、モエ (Macy)、後にゾロア (Zorua)、ノブコ (Normajean)、リナ (Christie)、ショウブ (Shannon)、リム (Lyn)、ディアンシー (Diancie)、XY編ではマノン (Mairin)、サナ (Shauna)の声も当てている。マサト (Max) はBeatriz Berciano (ベアトリス・ベルシアノ) が吹き替えを行っている。ベルシアノは他にトキオ (Andreas)、サクラ (Daisy、AG編第134話)、ミツコ (Caroline)、マーブル (Marble)、コトネ (Lyra)、イッシュ・デコロラ諸島のジュンサー (Officer Jenny)の吹き替えも行っている。
ヒカリ (Maya) はシリーズを通してMar Bordallo (マール・ボルダーロ)が吹き替えを行っており、ボルダーロは他にリン (Lisa)、クルミ (DJ Mary)の声も当てている。
アイリス (Iris) はBelén Rodriguez (ベレン・ロドリゲス)が吹き替えを行っており、ロドリゲスは他にヒナタ (Solana、AG編第171話・AG編第172話)、サルビア (Salvia)の吹き替えも行っている。デント (Millo)はFernando Cabrera (フェルナンド・カブレラ) が吹き替えを行っており、カブレラは他にシーズン9のハーリー (Harley)、カズナリ (Khoury) の吹き替えを担当している。
セレナ (Serena) はIsacha Mengíbar (イサチャ・メンギバル) が吹き替えを行っており、メンギバルは過去にジョーイ (Nurse Joy、無印編第2話-第14話)、ナナコ (Casey、シーズン3-5)、カノン (Bianca)、ジュンサー (シーズン6-13)、アスナ (FLannery)の吹き替えも担当していた。シトロン (Lem) はMiguel Antelo (ミゲル・アンテロ)が、ユリーカ (Clem) はBlanca Hualde (ブランカ・ウァルデ?)が吹き替えている。ウァルデは、シェイミ (Shymin)、スズナ (DP編第155話)の声もあてていた。
スイレン (Nereida)は、Ana de Castro (アナ・デ・カストロ) が、吹き替えを行っており、デ・カストロはシーズン18以降エル (Aria)の吹き替えも行っていた。カキ (Kiawe) は、Javier Lorca (ハビエル・ロルカ) が吹き替えを行っており、ロルカは過去ケンスケ (Kendall)、ハチク (Brycen)、サンペイ (Sanpei)の吹き替えを行っていた。リーリエ (Lylia) は、Ainhoa Martín (アイノア・マルティン) がSM編の最初2話を、後にLaura Pastor (ローラ・パストル) が吹き替えを行っている。マルティンは以前マリン (Malin)、ホミカ (Roxie、シーズン15)の吹き替えを、パストルはコルニ (Korrina) の吹き替えを行っている。マーマネ (Chris) はChelo Molina (チェロ・モリアナ) が吹き替えを行っており、モリアナは過去ジロウ (Forrest)、アオイ (Angie) の声を当てている。マオ (Lulú) はCarmen López Pascual (カルメン・ロペス・パスクアル)が吹き替えを行っている。
シリーズの大半で、コジロウ (James) はIván Jara (イバン・ハラ) が吹き替えを行う。ムサシ (Jessie) は全シリーズでAmparo Valencia (アンパロ・バレンシア) が吹き替えを行っている。バレンシアは吹き替え監督および台詞翻案者を、劇場版の最初3作、ミュウツー! 我ハココニ在リ、出動! ポケモン救助隊 ガンバルズ!を除き全シリーズで務めている。José Escobosa (ホセ・エスコバサ) はニャース (Meowth) の声を務める。
Eduardo del Hoyo (エドゥアルド・デル・オヨ) はナレーター(ボルケニオンと機巧のマギアナではNacho Aramburú (ナチョ・アランブル))と他いくつかのキャラクターの吹き替えを行っている。
シゲル (Gary Oak) は、Jesús Pinillos (ヘスス・ピニョス) が吹き替えを務める。オーキド博士 (Professor Oak) は、Roberto Encinas (ロベルト・エンシナス)が吹き替えを務める。シンジ (Paul) は、Pablo Sevilla (パブロ・セビージャ) が吹き替えを務める。Pilar Martín (ピラル・マルティン)、Sara Heras (サラ・エラス)、Desirée Álvarez (デシレ・アルバレス)、Sara Polo (サラ・ポーロ) がジョーイ (Nurse Joy) の吹き替えを務める。Valle Acebrón (バレ・アセブロン)とSilvia Sarmentera (シルビア・サルメンテラ) がジュンサー (Officer Jenny)の吹き替えを務める。
結晶塔の帝王 ENTEIとミュウツー! 我ハココニ在リは異なるキャストで吹き替えられている。サトシはRafael Alonso Naranjo Jr. (ラファエル・アロンソ・ナランホ・ジュニア) が、カスミはPilar Aguado (ピラル・アグアド) が、タケシはSergio Sánchez Sánchez (セルヒオ・サンチェス・サンチェス) が、コジロウはLuis Manuel Martín Díaz (ルイス・マヌエル・マルティン・ディアス) が、ムサシはAna Jiménez (アナ・ヒメネス)が、ニャースはMario Arenas (マリオ・アレナス)が吹き替えを行った。しかしながら、Luis Bajo (ルイス・バホ)、リカルド・エスコバル、ロベルト・エンシナスはアニメ同様にミュウツー、ケンジ、オーキド博士の役を務めた。
カタルーニャ語吹き替え
Radiotelevisión Valenciana (ラジオテレビ・バレンシア) の所有するチャンネルPunt 2]では、アニメポケモンのカタルーニャ語吹き替えを放送している。カタルーニャ語版では、サトシはEnric Puig (エンリコ・プーチ) が、カスミはNina Romero (ニーナ・ロメロ) が吹き替えを行っている。
シゲルはIgnasi Díaz (イグナシ・ディアス) が、オーキド博士はMartí Pich (マルティ・ピッチ) が吹き替えを務める。その他キャストに、Marina Vinyals (マリナ・ビニャールス、ムサシ役)、César Lechiguero (セサル・レチグエロ、ニャース役)、Sílvia Cabrera (シルビア・カブレラ、ジュンサー役)、Eva Bau (エバ・バウ、ジョーイ役)などがいる。
漫画
2015年10月、スペインの出版社Norma Editorial (ノルマ出版) 社がポケットモンスターSPECIAL全巻の出版を発表した。巻数の多さ(発表当時で52巻あった)と、いくつもの章に分かれていることから、ノルマ出版社はオムニバス形式を採用し、当時までのところで30巻の出版を予定した。特定の章から読み始めたい読者に合わせて、2つのナンバリングがされている。例えば、第2章は、2巻にまたがって出版され、それぞれイエロー編1巻、イエロー編2巻と3巻、4巻の2つがナンバリングされている。
第1巻はPokémon Rojo, Verde y Azul volume 1 (ポケモン 赤・緑・青 第1巻) として2015年10月29日に出版された。この出版から、ノルマ出版社は第1章と第10章を交互に出版する予定としている。
章 | 巻 |
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第1章 | 1-2 |
第2章 | 3-4 |
第3章 | 5-8 |
第4章 | 9-12 |
第5章 | 13-14 |
第6章 | 15-16 |
第7章 | 17-21 |
第8章 | 22-23 |
第9章 | 24-25 |
第10章 | 26-30 |
ポケモンカードゲーム
スペイン語のポケモンカードゲームは1999年にポケットモンスターカードゲーム 第1弾拡張パック (Edición Básica) が発売されたことに始まる。Devir (デビル) 社によって2007年まで販売され、いくつかの商品は発売されなかった(たとえば、ポケットモンスターカードゲーム 第3弾拡張パック 化石の秘密の後、ポケモンカード★neo 拡張パック第1弾 金、銀、新世界へ... (Neo Génesis) までの商品はなく、その次はEX Rubí & Zafiroであった。この後、Panini (パニーニ社がDiamond & Pearlを発売して、TCG商品を扱うようになった。現在、Asmodee Éditions (アスモディ出版) がHeartGold & SoulSilverからポケモンカードを販売するようになっている。スペインで発売された最新の商品はDragones Majestuososである。スペイン語のカードは、Play! Pokémon公式トーナメントのリーガルとして扱われている。
Ralts Libro Ilustrado (ハーフデッキ) はスペインでのみ発売された商品である。