キングドラ/対戦
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キングドラの歴史
第二世代
第一世代ではカイリュー系統だけだったドラゴンタイプの新顔として登場。種族値、タイプ共に優秀で、その点を買われて受けとして重宝された。2000年全国大会でも決勝トーナメント進出者11人中2人が使用している。特に当時は、げきりんをタイプ一致で放てるカイリューが真剣勝負ではあまり役に立たなかったため、ドラゴンタイプの攻撃技は大会レベルでは警戒する必要がなかった。そもそも当時のげきりんは威力が90とリスクに合わないレベルで低く、もし現在で言うりゅうせいぐんのような技までとは言わないまでもりゅうのはどうのような技があればまた違っていたかもしれない。止められるのがはがねタイプだけなのを差し引いても威力が微妙すぎて実用性が無かった。ただしそれは裏を返せばキングドラにも言えることで、自身の少ない技のレパートリーを狭める結果となってしまった。
技の面でも貧相で、ねむる+ねごともできるが単純なねむねご型では劣化スイクンになるのがオチ。差別化にあまごいなどのアクセントが欲しいが、特性すいすいの無かった当時は使い勝手が微妙。バランスが良いとは聞こえが良いが、火力も耐久も物足りず、のろいを積まれ押し切られることも多いことから当時かなりの使用率を誇るカビゴンに対してはあまり強くなかった。 似たポジションには、先述で述べたが耐久力がキングドラより高いスイクンと、素早さと小回りと豊富な補助技が売りのスターミーがおり、 どちらにも使用率は負けていた。一応スイクンが覚えないみがわりが差別化点になっており、耐性面でもみずを4分の1で受けられるためあまごいからのごり押しにも強かった。
第三世代
特性すいすいを獲得し、雨パで運用されるようになった。あまごい1つで火力と速度をアップさせることができたが、サブウエポンやドラゴンタイプの攻撃技に強力なものがなかったため、みずタイプの突破が難しかった。ドラゴンクローを覚えない為、第二世代に次いでりゅうのいぶきが使われていた。ポケモンリーグ2005では決勝進出者9人中1人が使用していた。
第四世代
ドラゴンタイプの強力な特殊技であるりゅうせいぐん、りゅうのはどうを獲得。さらに特性スナイパーを獲得し、雨パ読みの相手の裏をかいて急所の3倍ダメージを与えることも可能になった。プラチナで教え技によってげきりんを習得したことでりゅうのまいとのコンボも成立したが、教え技の恩恵を受けたことは他のドラゴンタイプのポケモンも同じであり、教え技が必須ではないがガブリアスがタマゴ技で覚えるげきりんでキングドラを返り討ちにできるというのも注意すべき点ではあった。
第五世代
ニョロトノの隠れ特性あめふらしが解禁されて以降は、雨パのエースとして環境に君臨した(トノグドラ)。天候変化特性による天候変化合戦や素早さを上げる積み技なども考慮して、すいすいで素早さが上がるにもかかわらず努力値に素早さを全振りするケースが目立っていた。バシャーモのかそくを念頭に置いて素早さに性格補正をかけるプレイヤーすらもいた。ダブルバトルにおける極端な例ではこだわりスカーフ最速型まで見られた。
HP無振りの場合個体値がVだと実数値が150となりいのちのたまのダメージが最大の10nとなってしまうため、10n-1を実現しつつ特攻と素早さに努力値を全振りしたい場合はHPの個体値が28か29の個体を厳選する必要がある。
BW期の全国大会予選であるジャパンカップ2012オンライン大会(ダブルバトル)では使用率15位タイを記録(同率にトリトドン)[1]。
第六世代
あめふらしなど天候変化特性の弱体化、フェアリータイプの登場などによって弱体化。しかし急所率の仕様変更によってスナイパーとのコンボに注目するプレイヤーも現れ、急所によって特攻ダウンを無視してりゅうせいぐんを連打するコンボも発見された。それでもレート戦X・Yリーグの統計を見るにキングドラを採用するなら依然として「トノグドラ」が一般的であり、持ち物はいのちのたまが採用率1位を記録するシーズンがざらであった。因みにだくりゅうとかなしばりの同時遺伝が可能となったため、ダブルバトルでは嫌らしさが増したとも言える。
第七世代
カプの登場などフェアリータイプの普及によって第六世代よりも弱体化。また、ペリッパーがあめふらしを獲得したことで、「トノドグラ」はより相性補完に優れたペリッパーとラグラージの「ペリラグ」に取って代わられた。活躍といえば、2017年12月に行われたジョウト図鑑とアローラ図鑑限定のダブルバトル『ジョウト×アローラ 』マスターカテゴリで使用率26位を記録した程度。ただ、この大会のレギュレーション下における第二世代新規勢に関しては、上位に名前を見せたバンギラスとポリゴン2を除けば、後は使用率ベスト30当落線上にあったキングドラ、マリルリ、バクフーンを除いて全て選外と壊滅的な採用実績であったため、その点ではキングドラは健闘したと言える。
SMリーグシーズン5からUSUM発売となったシーズン7あたりまでのダブルバトルでは、あめふらし要員としてペリッパー、ニョロトノ、すいすい要員としてメガラグラージ、ルンパッパ、キングドラ、雨パのミラーマッチとトリパの対策になるナットレイを入れた、雨パ用のポケモンに特化した「限界雨」が流行。実際、その間まで「限界雨」用のポケモンが全てキングドラとの同時エントリー率ベスト10に入っている。雨パがダブルバトルで流行していたため、キングドラ単体で相手が発動した雨にただ乗りするケースも見られるようになった。
USUMリーグダブルバトルはシングルバトルでの面々に加えてカプ・ブルル、サーナイト、エルフーンまでもがフェアリーとして使用率ベスト30に顔を見せ、使用率ベスト30のうち約4分の1がフェアリーという環境である。よって、りゅうせいぐんを撃ってフェアリーに無償降臨を許すリスクが無視できず、シーズン9あたりまではりゅうせいぐんの採用率が30%を切っていた。ORASリーグダブルバトルで50%から60%程度の採用率であったことを考えると、如何に環境がフェアリーに傾倒したかが窺えよう。それでも、研究が進むにつれて有利体面を作りやすくなり、りゅうせいぐんの採用率は40%台にまで回復した。
第八世代
ソード・シールドの追加コンテンツ『鎧の孤島』で解禁された。めざめるパワーを始めとしたいくつかの技は使えなくなったものの、特殊技にはぼうふうが、物理技にはアクアブレイク、ワイドブレイカー、スケイルショット、クイックターンなどが加わっている。この内スケイルショットは一致の連続攻撃技であり素早さ増強手段でもあるが、特殊技ではなく自ら耐久を下げるため、弱点僅少であり場持ちが良いキングドラにとっては一長一短。
ダイマックス可能になったことにより、ダイストリームを活かしたすいすいアタッカーとして活躍する見通しが立った。すいすいダイマックスエースとしてはギャラドスのパワーウィップで簡単に沈むガマゲロゲ、カジリガメと異なり、抜群を取られにくい(せいぜいダイマックス前提のげきりん程度)のが特徴。主力技が命中不安がちなキングドラにとって、必中であるダイマックスわざは恩恵が大きい。上からダイスチル(ラスターカノン)を放って場持ちを良くする型も成立。
ダイマックス中の耐久水準は、耐久に努力値が無振りであってもいじっぱりいのちのたまミミッキュのじゃれつくとかげうちを確定で耐える水準。
ダイジェットが蔓延するため如何にキングドラといえど素早さにおいて安心できないケースが想定されるようになり、おくびょう型にする必要性が増した。幸いぼうふうを習得したのでダイジェットによる素早さのいたちごっこへの参加はできる。
シーズン8でランクバトルにおいて解禁されるなり一時期使用率ベスト30入りを果たしたが、こだわりスカーフパッチラゴン、ダイジェットマリルリなどに上から抜群を取られるなど徹底的に包囲された結果、最終順位は32位にとどまった。ただ、この世代の環境に多いフォルムチェンジロトムに対してもでんきが等倍なおかげで強く、カットロトムのくさウエポンも等倍に抑えることができる。
キングドラ自体抜きエース型が主体であるにもかかわらず、この世代の上級者層の間ではダイウォールを使いたいがためにあくびを搭載した型がそこそこ使われるようになった。
もしフルアタック構成にするなら、主流技構成はぼうふう、りゅうせいぐん、ハイドロポンプ、なみのり/ラスターカノン/クイックターンとなる。クイックターンは一見するとダイマックスエース型が主流のキングドラには合わないが、耐性が少なく等倍以上で受けることが多いキングドラにとって有利ではない対面からダメージを与えながら逃げられる技として有用。
こだわりメガネ型は2番手の型であり、こだわりメガネを持たせて非ダイマックス運用を主体とした型も少なくない。
ダブルバトルのキングドラミラーマッチを意識するとキングドラの耐久いたちごっこに必然となる。そこで、相方のニョロトノのてだすけが耐久振り破りに役立つのである。
ダブルバトルではダイジェットを放つタイミングはシビアであり、基本的に放ってからあめふらし持ちを交代出しするのでなければ雨をスポイルしてしまう。また、きあいのタスキ持ちを考慮するのであればあられで追撃できるダイアイスの方が優先される。ダイアイスの効果で一旦雨を消してから交代出しであめふらし持ちを出してあめふらしを再発動することで実質雨ターンを延長するというテクニックもある。
一般的な育成論
バランスのよい種族値で特に突出したものは無いが、みず&ドラゴンという複合タイプにより、弱点が第五世代まではドラゴンのみ、第六世代でもドラゴンとフェアリーのみと相性的に恵まれている。特性すいすいを活かし雨パで採用されることが多い。
攻撃技は雨状態の恩恵を受けられるハイドロポンプ・なみのりをメインに、タイプ一致のりゅうせいぐん・りゅうのはどうがよく採用される。水とドラゴンタイプだけで大抵のポケモンに等倍以上のダメージを与えられるのも大きな魅力(この2タイプの技を受けられるのはヌケニン、エンペルト、ナットレイ、マリルリ、エルフーン、アシレーヌ、カプ・ブルル、カプ・レヒレの実質8匹のみ)。サブとしてはれいとうビームや、メインウェポンを両方受けられる前述のうち3匹の対策としてでんきまたはかくとうタイプのめざめるパワーなどが採用される。第六世代以降ではフェアリータイプの対策にラスターカノンを入れておくのもよい。 また、ヌケニンを突破するために、とびはねるやあられ、どくどくなどを入れておくと意外なところで役に立つこともある。
プラチナからタマゴ技か教え技でりゅうのまい+げきりんのコンボができるようになったため、また特殊技によるハピナスやラッキーの突破は困難という理由も兼ねて物理型として採用させることも稀にある。メインのみずタイプ以外で雨の恩恵を受けられる攻撃技が特殊技ばかりなので、雨パで揃えるに当たってタイプのバランスを取ろうとするとどうしても特殊寄りに偏ってしまうケースが多い。そのため希少だが採用されることがある。
物理型のメインとしてはたきのぼり、げきりんが採用される。攻撃種族値も特攻種族値と同じである上、雨パに入れなくてもりゅうのまいで素早さを補えるのがこの型のメリットだが、げきりんの存在で多少小回りが利かず、覚える物理技も非常に少ないので前述2匹に余計に止められてしまいがちになる点はデメリットといえる。
補助技はあくび・みがわり・あまごいがよく採用される。すいすいを利用すればほとんどの相手に先手を取れるので、みがわりからのかなしばりで相手の技を封じ込める作戦もできる。
もう1つの特性スナイパーの場合は、きあいだめとピントレンズまたはするどいツメを組み合わせ急所確定にし、りゅうせいぐんを連発すればかなり強い。はがねやフェアリー用に別のわざを覚えさせると良い。性格をおくびょうにし、最速で叩き込むだけでほとんどのタイプに強力な攻撃ができる上に、能力変化のデメリットも無くなる。
隠れ特性しめりけはほとんど採用されない。ダブルバトルで爆発系の技を誘うのにたまに適用されるくらいか。
第六世代では対戦環境が変わり、フェアリータイプの登場や、新技フリーズドライを受けると4倍のダメージを受けるようになるなど、弱点が増えてしまった。
脚注
- ↑ 『週刊ファミ通』 2013年5月3日号 p235