ベトベトン/対戦
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このページは、ベトベトンの対戦での扱い、および育成論を記述するところである。
ベトベトンの歴史
第一世代
この世代は典型的な速攻環境でありエスパー環境であったため、当時特殊の数値が65であったベトベトンはフーディンやスターミーあたりにはひとたまりもなかった。タイプ一致技もヘドロこうげきくらいしかなく、無理やり使うとしても特殊が高いうえにくろいきりなどの貴重な技を使えるマタドガスと比較すると長所が少なかった。
第二世代
あくタイプの登場によるエスパータイプの弱体化、特防が100に設定されたこと、メガニウムに対してタイプ一致のヘドロばくだんを叩き込めること、だいばくはつの強化などから第一世代よりも地位が向上。当時耐久環境であったことも追い風であった。どくタイプを無効化するはがねタイプが現れたうえに、当時猛威を振るったガラガラに弱いので一線級とまでは行かなかったが、ニンテンドウカップ2000全国大会では決勝進出者11人中1人が使用していた。実際の決勝大会ではだいばくはつによる爆破処理要員として使用された。当時の努力値仕様からタマゴ技として獲得したくろいきりが有効性を発揮するレベルであったのも美味しかった。
第三世代
努力値の仕様変更によって、耐久型の例に漏れずその点では弱体化。特に、努力値仕様の変更で第二世代で獲得したくろいきりが候補外になってしまったのは痛い。第一世代のどくタイプ単色としてベトベトンともに象徴的であったマタドガスが特性ふゆうを獲得したことによって、若干耐久型としてはマタドガスに差を付けられた感があった。それでもこの世代で活躍していたエスパータイプであったメタグロス、ラティオス、ラティアスはサイコキネシスを切っているケースがざらであったため、環境的には追い風ではあった。
第四世代
ヘドロばくだんの特殊化によってどくづき、ダストシュートがメインウエポンとなった。たくわえるの習得により耐久型として磨きがかかった。かげうちの習得も地味ながら着実な強化。しかしガブリアスが隆盛を極めていたことなどから実戦投入に際しては向かい風が吹いていたと言える。
第五世代
隠れ特性としてどくしゅを、技としてアシッドボムを獲得。あくしゅうの仕様変更によって、かげうちでひるみの追加効果を与えることができる可能性がわずかに生まれた。ちいさくなるの仕様変更によって耐久型としての性能がさらに増した。一方、だいばくはつの仕様が変更された点は弱体化と言える。
第六世代
どくタイプの高威力特殊技ゲップを習得。ダストシュートの命中率の上方修正という強化も受けた。新タイプのフェアリータイプに対しては攻守いずれも有利。どくタイプの中では特殊受け性能も優れており、他にはない役割の再開発が期待された。しかしエスパータイプのメガシンカポケモンによって突破される危険性があり、受け性能はそれほど信用できなかった。一方、2016年3月に開催されたカントー図鑑限定戦の「カントークラシック」ではマスターカテゴリで使用率29位を記録するなど、いずれのカテゴリでもベスト30入りを逃したマタドガスよりも耐久型としては優れていることを証明した。PGLの統計データから判断するに、技はちいさくなる、どくづき、ダストシュート、かげうちがテンプレであり、世代終盤ではほのおのパンチやれいとうパンチが比較的採用率を伸ばしていた。
第七世代
リージョンフォームが登場。アローラのすがたはあくタイプが追加。これによりエスパー技が無効になり弱点がじめん技のみとなり、さらにカプに強いことなどもあって、アローラベトベトンはメジャーポケモンとなった。特性くいしんぼうの獲得もあり、特にダブルバトルでの使用が大幅に増え、シーズン1ではSMリーグレート戦ダブルバトルの使用率15位にランクインしている。同レート戦WCSではシーズン4で使用率11位、シーズン5で使用率16位を記録している。この世代のダブルバトルにおけるアローラベトベトンははたきおとす、まもる、かげうち、どくづきという技構築が主流であり、ポリゴン2との並びでトリックルーム下において力を発揮する。一方でカントーベトベトンは耐性がアローラベトベトンよりも薄いことが祟ってマイナー化。
USUMリーグダブルバトルではドーブルがこのゆびとまれやいのちがけで退場することでアローラベトベトンのかがくのちからを発動してムラっけをコピーする「ドーブルべトン」がアローラベトベトン入りの構築として主流化。同リーグシングルバトルでは、ヤドランで物理を受け、アローラベトベトンで特殊を受け、メガボーマンダでフィニッシュする構築が一定数使われるようになった。
USUMリーグシングルバトルでははたきおとす、どくづき、ほのおのパンチ、かげうちという技構成にしてとつげきチョッキかくろいヘドロを持たせたアタッカー型、ほのおのパンチ、かげうちの枠をのろい、リサイクルに替えてフィラのみを持たせた耐久型がアローラベトベトンの主流。性格はしんちょう、いじっぱりがメインだが、ヤドランと組ませてトリックルーム状態で上から動くためのゆうかん、なまいきも使われる。教え技解禁前のSMリーグ環境でほのおのパンチの枠はだいもんじで代用されており、USUMリーグになっても素早さ下降補正性格にされるケースがあるのはだいもんじの火力を下げたくないという面もある。
過去にUSUMリーグで使用率30位以内にランクインしたポケモンを使用できない「上位禁止縛り」のシングルバトルとして行われたUSUMリーグシーズン16スペシャルバトルではエスパー、フェアリーへの対策として需要が伸び、使用率18位を記録。
素早さ調整に関しては個体値18or19の個体を使って最遅ギルガルド抜かれの実数値57を実現したケースも多々あった。
ピカブイの無制限シングルではメガミュウツーYへの対策としてアローラベトベトンが優秀であり、アローラベトベトンを突破したいがためにメガミュウツーYがじしんを搭載した構成も珍しくない。世代末期にはちいさくなる型が露骨にカビゴンなどののしかかりで対策されるようになり、それに対応してちいさくなるの枠をとけるに入れ替えた型が浸透。
一般的な育成論
第八世代のVer.1.2.0時点で未解禁であるため、第七世代における育成論を記す。
低い素早さを代償に、他の能力は高い。主に物理アタッカー型と耐久型がメジャー。
攻撃が高く、タイプ一致威力120技ダストシュートが強力(ただし命中率に難有り)なので物理アタッカーとなる。低い素早さを補う先制物理技かげうちや高威力技だいばくはつも良い。他にはかわらわり、いわなだれ、ほのおのパンチ、れいとうパンチなど。特殊技だが、だいもんじもしくはかえんほうしゃも候補に挙がる。どくタイプの効かないはがねタイプは特防が低いポケモンが多いからである。
HPと特防が高く、防御を2段階上げる技とけるを習得するため場合によっては手も足も出なくなる状況まで持っていくことも可能。そのときは持ち物としてくろいヘドロを持たせて体力を少しずつ回復させるか、カゴのみとねむるの組み合わせで一気に全回復まで持っていくのもよい。フルアタッカーで挑むならばとつげきチョッキとの相性もよい。
特性は通常ではあくしゅうとねんちゃくがあるが、道具を奪われないねんちゃくの方が採用率が高い。あくしゅうは攻撃した相手をときどきひるませることがあるが、基本的に先手を取らないといけないため、素早さがそれほど高くないベトベトンにとっては相性が良くない。
隠れ特性はどくしゅであり、直接攻撃技を受けた相手をときどきどく状態にする。どくづきやれいとうパンチなど、直接攻撃技を揃えておけば発動しやすい。
アローラベトベトンとの技的な差別化点は10まんボルト、かみなり、くろいきり、どろかけであり、特にどろかけは耐久型であるカントーベトベトンとマッチする。一方、くろいきりはカントーベトベトン自体ランク補正0での種族値受けが安定するほどではないのでほぼ候補外。
アローラのすがた
能力こそ変わらないものの、タイプがどく・あくとなる。弱点はじめんのみとなりエスパーが無効になる一方、かくとう、むし、フェアリーが等倍となるので気を付けたい。じめんタイプに対してはふうせんを持たせることで一時的に対処できる。れいとうパンチやほのおのパンチを覚えさせると弱点対策になる(ほのおのパンチはアローラのすがたのダグトリオやドリュウズ対策)。
攻撃技は従来のどく技のほか、あく技もメインウエポンとなる。あくタイプの技はかみくだく、はたきおとす、ぶんまわす、しっぺがえし、なげつける、あくのはどうを覚える。特にはたきおとすはしんかのきせきなど、相手に有利となる道具を落とせて非常に便利なので、是非とも覚えさせたい。サブウエポンは通常のすがたと殆ど変わらないが、ストーンエッジやいわなだれを取得できるのはリージョンフォームの特色ならでは。
補助技はちいさくなるが優秀。弱点の少なさも相まって、どくどくを組み合わせた嫌がらせには十分。
特性はシングルバトルであれば、技で接触した相手をどく状態にできるどくしゅを採用すると良い。くいしんぼうはフィラのみ、チイラのみのようにHP1/4以下の時発動できるきのみと相性は良く、そのきのみと組み合わせるのであればシングルバトル、ダブルバトル関係無く利用価値はある。隠れ特性のかがくのちからについては、味方が倒されたときその特性を自身の物にできるが、それ以前の特性はないに等しく、倒されたポケモンについてもバトルによってもまちまちであるため、安定性はかなり低くあまり採用されない。