ヒヒダルマ/対戦
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ヒヒダルマの歴史
第五世代
物理アタッカーでありいかくに弱い上に単タイプで一致技範囲もそれほど広くなかったため、BW初期に流行したきりシャンデラに立場を譲り、若干影の薄いポケモンとなった。研究が進むと、火力アイテム無しで無天候の場合みずやドラゴンに簡単に止まること、反動ダメージや低耐久から後出し不可であることが露見し、過大評価の典型として対戦史に名を残した。BW中期にはこだわりスカーフ奇襲型として模索されていたが、あまりにその型が定着したため、ポケモン界隈ではヒヒダルマ=こだわりスカーフで通るようになってしまった。
第六世代
メガバシャーモ、ファイアローというヒヒダルマを上回る優秀なほのお枠の登場から相対的には大幅弱体化。ファイアローはひこうタイプの性質が強いので要求される仕事はヒヒダルマとはずいぶん違うが、ヒヒダルマとはほのお枠として競合する。
PGLレーティングバトルからは、技構成の主流がフレアドライブ、いわなだれ、ばかぢから、とんぼがえりであることが分かり、性格はいじっぱりとようきが、持ち物はこだわりスカーフといのちのたまが主流であることがうかがえる。特性はちからずくでほぼ確定である。
第七世代
カプやミミッキュの登場などフェアリータイプの普及からフェアリータイプに耐性を持つヒヒダルマの立場が一見良くなったようではあるが、カプ・テテフの素早さの種族値95を基準としたこだわりスカーフ合戦が繰り広げられる中、カプ・テテフと同値であるヒヒダルマの素早さの種族値ではこだわりスカーフを持たないと安心できなくなった。実際、第六世代とは異なっていじっぱり型よりもようき型の方が優勢となり、こだわりスカーフ型が大半となっていのちのたま型は廃れた。また、ばかぢからがフェアリータイプに対して通りが悪いため、カプ・コケコに対する役割を遂行するためのじしんがばかぢからと入れ替えられるケースが増えた。そもそも、フレアドライブ、いわなだれ、じしん、とんぼがえり、ばかぢから以外の技はおおむね採用率が1桁台であり、ヒヒダルマの場合テンプレ構成以外では役に立たないことがうかがえる。
第八世代
ガラルのすがたを獲得。
- もとのすがた
トリックを習得。
ほのお枠としてはひこうウエポンを持たずダイジェットを使えない点が痛く、ほのお単としてはエースバーンに活躍を譲っている。
- ガラルのすがた
特性ごりむちゅうによって常にこだわりハチマキを持っているのと同じ状態となるため、一致範囲の狭いこおり単タイプであってもごり押しで相手を突破することが期待できる。
特に最速トゲキッスを準速で抜ける上につららおとしで抜群を取れるのが大きい。予めステルスロックで削った上で、相手のダイマックスとリフレクターの終了後に後続でこおりのつぶてを合わせて処理すれば、十分壁貼りでサポートされたトゲキッスを突破できると言える。
環境のはがね枠の主流がナットレイ、ドリュウズ、ジュラルドンとこおり等倍の種族中心なので、フレアドライブを抜きにしてもはがねに弱いという欠点があまり機能していない。
ただ、ソード・シールドではフォルムチェンジロトムの素早さ種族値86からサザンドラの98にかけてが激戦区なので、速攻型としてはこだわりスカーフを持たせないとキツイ。
カバルドンにも明確に有利。一致抜群を取れることも然ることながら、高火力とんぼがえりであくびを切ることができるのも強みであり、とんぼがえりでダメージを相手に刻む限りカバルドンの首が締まる格好となる。
環境でよく使われるため、あついしぼうカビゴンが増える結果となっている(カビゴンの場合は混乱木の実が弱体化してくいしんぼうのメリットが薄れたというのもある)。また、火力をアイテムを持ったポケモンのダイマックスわざを受けられる耐久ではない上に、ダイマックス状態ではごりむちゅうが無効になるため、敵に回しても自分で使ってもダイマックスとの相性は悪い。ダイマックス状態のバンギラスやトゲキッスがじゃくてんほけんを発動するための起点にされるのもまずい。
主流技構成はフレアドライブ、ばかぢから、つららおとし、とんぼがえり。ばかぢからの枠をじしんやいわなだれ、アイアンヘッドに取り替えた型もある。
シリーズ3シーズン4になるとガラルヒヒダルマのサブウエポンの1つであるフレアドライブに対してオッカのみを持たせて備える型が、本来の有利対面であるナットレイやアーマーガアにおいて見られるようになった。同シーズンにアシレーヌも解禁されたが、技をフレアドライブ、ばかぢから、つららおとし、とんぼがえりの4つにしてしまうとアシレーヌに全て半減されてしまうため、アシレーヌへの有効打にもなるじしんを取り入れた型が目立った。
シーズン6にはつららおとししか選択できないようにこだわっていてもナットレイを対面から倒せるきあいのタスキ型が流行。
単体でも強いが、ガオガエンと共にとんぼがえりで有利対面を作り、一貫しているかくとうは後続のトゲキッスで処理する「ダルマガエンキッス」がこの世代では有力。
シリーズ4シーズン7期には所謂「ズキュントス」にヒヒダルマを加えた構築が「テンプレ厨パ」の1つとなった。
しかし鎧の孤島で役割が被る上により爆発力と機動性に長けるマリルリが解禁されると立場は一変、シーズン8には使用率ベスト30選外(40位)に転落。
シリーズ6環境になると、役割対象となるパッチラゴンやドサイドン、ホルードが激増したため使用率が回復。シーズン10には使用率22位を記録。ただ、ハードロックドサイドン程の物理耐久だとこだわりハチマキを持たせないと非ダイマックス状態のものですら確定1発に仕留めるのは難しい。
冠の雪原期のシーズン12最終9位構築にエントリーされており、久々にランク1桁入賞が報告された。この構築ではこだわりハチマキゴリランダーのグラススライダーを耐えられるように攻撃と素早さを削って防御に努力値を振った型が使われた[1]。
シーズン12には56位まで使用率を落としたが、シーズン13になるとサンダー、カイリュー、ランドロス、カバルドン、ゴリランダーなどをこだわりスカーフによる上からのつららおとしで処理できることから再評価され、シーズン13には36位まで使用率が回復した。特にカイリューは耐久が無振りからそれに近い場合はこちらがようきかつ火力アイテム無しでもマルチスケイル込みで確定1発とすることができる。物理耐久特化ポリゴン2ですら、つららおとしのひるみを引けば突破できる。
竜王戦ルールで行われたシリーズ8ではザシアンに対するスイーパーとして再評価され、実際にシーズン15最終3位構築にもこだわりスカーフスイーパー型が採用されていた[2]。シーズン16には使用率21位を記録。
ダブルバトルでも強力だが、ダイマックスとの相性が悪くダイマックスせずに動かすことが多いためねこだましを絡めての集中砲火に弱い。そのため、ダイマックスと相性が比較的良いダルマモード型も考察されている。
一般的な育成論
高いこうげきとHPを誇っている。すばやさも平均値よりもやや高め。その反面耐久面は壊滅的である。ちなみにこうげきの種族値の高さはメガシンカポケモン以外ではほのおタイプにおける最高値である。通常の状態で戦うか、隠れ特性ダルマモード前提で戦うかによって、性格や技の選び方や努力値の振り方が大きく変わる。基本的には使い勝手の良い通常時を選択して、その高い攻撃と特性ちからずくによる破壊力が脅威となる。
性格はいじっぱりかようきを推奨。技の候補としては、フレアドライブはほぼ必須となる。理由としては特性により強化され、元々のこうげきの高さと相まって凄まじい威力となる。またHP自体も高い為、ある程度連発が出来る。また同じく特性の効果を受けるものとしては、フレアドライブより威力は下がるがデメリットが無いほのおのパンチや、怯み効果が無くなるが威力が高くなるいわなだれが候補として挙がる。それ以外では、効果範囲外となるが威力の高いじしん、ばかぢから、ストーンエッジなどの物理技を中心に構成するといい。そして、苦手な相手対策としてとんぼがえりを覚えさせることも効果的である。
補助技の候補としては、元々高いこうげきをさらに上げるはらだいこが挙げられるが、HPを消費する為フレアドライブとの相性は悪い。また物理受けにくる相手への対策として、アンコール、ほえるで対応すればいい。あくびも候補に入り、同時遺伝できるきあいパンチとの相性も良いのでコンボ技で採用されることもある。
基本的に持ち物はいのちのたまかこだわりスカーフが多く採用される。耐久が低いがきあいのタスキはフレアドライブとの相性が悪く採用されにくい。しかしほのおのパンチを使うならば採用されることがあり、教え技で取得できるがむしゃらとは相性が良い。
ちなみに、ちからずくの追加効果はいのちのたまによるHP減少にも効果があるため、とくせい、攻撃種族値、デメリットにならないもちものにより全ポケモン中最強レベルの火力を誇る。
隠れ特性ダルマモード前提の場合、みがわりでHPを減らした上、オーバーヒート、だいもんじ、サイコキネシスなどが中心となる。この場合は通常より素早さがかなり劣るのでニトロチャージで積むかトリックルームのサポートを受けるといい。みがわりを使う場合はHPの個体値が31の場合努力値を一切振らずに3回使用で発動できるカムラのみやヤタピのみを持たせてもよい。
ガラルのすがた
タイプがこおりに変わる。種族値は変化しない。
特性のごりむちゅうは物理技の威力が1.5倍になる代わりに同じ技しか出せなくなる、いわゆるこだわりハチマキと同等の効果を持つため、こだわりスカーフを持たせ、強力な物理技を覚えさせて戦う方がよい。性格は火力ならいじっぱり、こだわりスカーフで抜ける相手を増やすならようきを推奨。
技はつららおとしを筆頭に、サブウエポンにじしん、フレアドライブ、ダメージを与えつつ控えと交代できるとんぼがえりあたりは必ず入れるようにしておきたい。他にいわなだれおよびストーンエッジ、ばかぢからも候補に挙がる。
ガラルのすがたにも隠れ特性ダルマモードが存在し、ダルマモードに変形した場合はほのおタイプが追加される。こちらは通常の姿と違い攻撃と素早さが上がるだけなので、この場合も物理技をメインにしておくとよい。また、技を自由に選択できるのもメリットの一つなので、みがわりとも相性は良い。HPを一切振らず4n(この場合レベル50、H個体値31の時点で180)のままにすることで、2回のみがわりでダルマモードを発動できる。尚、ダルマモード時の耐性面では4つのタイプに耐性を持ち、その中でこおりが4分の1となっている一方、弱点も4つで内いわは4倍。その為か、基本的に耐性よりも弱点が多いこおりポケモンの中では比較的優秀な部類となっている。とは言え、ダルマモードになった時点でHPが半分以下にまで減っている上4倍弱点もある為、残念ながらこのポケモンでこの複合タイプは当てにしない方がよい。幸いにも攻撃範囲では優秀なので、いっそ耐性は完全に無視して攻撃特化用として割り切るべきか。