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バンギラス/対戦

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このページは、バンギラスの対戦での扱い、および育成論を記述するところである。

バンギラスの歴史

第二世代

第二世代における600族として登場。第一世代における600族のカイリューとは4倍弱点を持つという共通点を持つ。素早さは遅いが攻撃はカイリューと並びトップ、他も高めで極めて高水準。だがタイプの構成がネックで、耐性も多いが弱点も6つと多く、そのうちこの世代で強化されたかくとうタイプは4倍、みずじめんもメジャーと弱点を突かれやすかった。ただ腐っても耐久は硬く、当時の仕様では全ステータスの努力値を極振りでき、不一致ならカイリューおよび自身のばくれつパンチでも1発は耐えられた。

いわなだれじしん、ばくれつパンチと高い攻撃を活かしやすい高威力の技を覚えたが、肝心の一致技がいわなだれ程度しかなく、この世代では仕様上あくタイプの物理技は存在しなかったため、カイリューよりはまともだがやはり種族値を持て余しがちで、決定力はヘラクロスカビゴンにも劣った(とくこうも低い訳では無いため、かみくだくを全く使いこなせない訳では無い)。一方で特殊技は種類が多く、クリスタル以降はれいとうビーム10まんボルトも獲得した。変化技にも自身の種族値と相性の良いのろい、積み合いに強いほえる、昆布戦法に使えるすなあらしなど有用な技があった。弱点は多いが技が豊富なおかげで様々なタイプにある程度対抗でき、いやなおとでカビゴン相手にゴリ押しも可能だった。じばくだいばくはつを半減できるのも当時の高評価の理由としては大きい。カビゴンハピナスのメタであるヘラクロスかくとうタイプの技がそのまま刺さるものの、かくとうタイプを避けうまく相手を選べば活躍できた。ニンテンドウカップ2000全国大会の決勝進出者11人中3人が使用していたが、カイリューとともに最低進化レベルが55のため、エース仕様限定になる点は惜しかった。

第三世代

タマゴ技でりゅうのまいを獲得し、特性すなおこしを取得したものの、当時の公式ルールでは最低レベル55のバンギラスは参戦自体が不可能であった。ポケモンコロシアムなどのオープンレベル環境を前提にしても、当時はあまり砂パの需要はなく、技の威力も半端で、かみくだくが依然として特殊技のままであったため、やはりまだマイナー気味であった。

第四世代

ヨプのみの登場、ストーンエッジの獲得、かみくだくの物理化、砂嵐の強化など、これまでにない追い風を受けた。ガブリアスとダブルバトルでタッグを組んでそれぞれの長所をいいとこ取りにすることも可能であった。ロックカットの獲得も強化。プラチナの教え技で獲得したばかぢからは、物理で自身の弱点を突いてくる相手には素直に下げることが求められるバンギラスとはシナジーを発揮する。フラットバトルの採用によって公式ルールでも再び使用できるようになり、WCS2010では禁止級のポケモンが解禁されていたなかで非禁止級では最も使用率の高い部類にあるポケモンとして活躍。それまで邪魔であったあくタイプは一致でクレセリアの弱点を突くために役立つようになった。

WCS2010準優勝を果たしたパーティのバンギラスは、グラードンてだすけ込みのじしんを耐えられるようにしたきあいのタスキ型であった[1]

第五世代

ドリュウズランクルスシンボラーの登場などによる砂パのさらなる強化など、新規のポケモンのラインナップに助けられてこれまでどおりトップメタを張ることになった。鈍足ゆえに天候を発動する特性やトリパに強く、ホウオウミュウツーと相性が良かったうえに、禁止級の火力に耐えることも可能であったことが活躍の要因である。この世代の代表的なアタッカーであるシャンデラの一致メインウエポンを両方半減できる耐性から、シャンデラ対策しても重宝された。B2W2期にはバンギラス、ガブリアスボルトロスローブシンの4体を軸にでんじはすなおこしでアドバンテージを取る「バンギガブボルトローブ」という電磁波砂パ構築が生まれた[2]

強さが際立った一方でこの世代にも不利対面が存在していた。ズルズキン一致メインウエポンのうちいわを半減、あくを4分の1で受け、ドレインパンチで4倍弱点を突いてくる。また、素早さの種族値はキノガッサに及ばず、こだわりスカーフを持たせないかぎりキノガッサに上を取られてしまうポケモンでもあった。特攻に努力値を全振りして実数値が177のおくびょうけしんボルトロス、いわゆる「177ボルトロス」のきあいだまもバンギラス対策としては当時は有名であった。第四世代に意識された「200ガブリアス」に加えてこの「177ボルトロス」を確定で耐えられる調整も必要になる場合があり、下から完璧に動くつもりならば随分と努力値振りを歪められることになった。最速バンギラス抜きの素早さ実数値125は、シングルバトル・ダブルバトル(特に後者)の両方において到達できるならさせておきたい最低限の素早さラインとして周知された。

BW期の全国大会予選であるジャパンカップ2012オンライン大会(ダブルバトル)では使用率2位を記録。同大会統計データによると、主流技構成はいわなだれかみくだくまもるけたぐりであったとうかがえる。けたぐりはバンギラス同士のミラーマッチ対策である。持ち物はヨプのみが1位(40.9%)であり、いかにバンギラスが露骨に対策されていたかがうかがえる[3]

インターネット大会『2013 インターナショナルチャレンジ MARCH』(ダブルバトル)では使用率3位を記録。この大会ではこだわりスカーフ型が2割弱であった。

2012年WCSマスターカテゴリ優勝、2013年WCSマスターカテゴリ準優勝[4]と、この世代のバンギラス入りのパーティの入賞実績には輝かしいものがあった。

第六世代

おいうちりゅうのまいの同時遺伝が可能になった。メガシンカ獲得前のレート戦シーズン1からシーズン3でも、砂パの生き残りが模索されていたのか、ダブルバトル、トリプルバトルに関しては使用率ベスト10をキープしていた。それ以降は使用率が低下したが、メガシンカを獲得したことによって素早さ以外のステータスが大幅に向上。生半可な2倍弱点では、乱数3発もざらとなった。それ以前の世代ではもっぱら砂パの潤滑油的な存在でありダブルバトルやトリプルバトルでの活躍に限られていたバンギラスであったが、この世代ではシングルバトルのエースとして投入されることもあった。一方ですなおこしの弱体化やラティオスなどの特殊アタッカーが環境から姿を消したこと、さらに新規のかくとうタイプの台頭もあり、環境での使用率自体は第五世代と比べて大幅に落ち着いた。この世代における仮想敵はメガゲンガーであり、以降第七世代まで対メガゲンガーとしての立ち位置を保った。PGLのレート戦統計データを見るに、XYリーグ序盤ではステルスロックを搭載したタイプが流行しており、中盤ではりゅうのまいを活かした積みエースが比較的主流となり、終盤ではおいうちを使ってサイクル戦に対抗するタイプが多く見られるようになった。ORASリーグ終盤はボーマンダガブリアスに対するメタ色が強まり、れいとうパンチがレート戦で使用したバンギラスに覚えさせた技の上位にランクイン。

性格はいじっぱり、ようきがメインとなり、アタッカー型が主流となった。この風潮は第七世代まで続くこととなった。

ORAS終盤、受けループと言えば物理受けにエアームド、特殊受けにハピナス、メガゲンガー対策にバンギラス、メガガルーラ対策にメガゲンガーのエントリーが強いられる中、イバンのみ持たせてメガゲンガーとメガガルーラへの対策の枠を圧縮した型が成立[5]

第七世代

カプの登場などフェアリータイプの普及により、第六世代と比べてさらに弱体化。それでも同じくすなおこしを手に入れたギガイアスと比べても攻撃性能が上なので、ダブルバトルですなあらし始動役としてはいまだに強い。シングルバトルではカプ・テテフを相性補完に優れた相方として獲得した。

USUMリーグシングルバトルではORASリーグシングルバトルと同じく使用率20位台をキープ。メガルカリオメガバシャーモに対してはギルガルドメガゲンガーミミッキュといったゴースト枠で流せるためかくとうタイプ4倍弱点は根本的な問題ではなく、実際のところバンギラスを倒したポケモン10位以内にかくとうタイプのポケモンが挙がるシーズンはそう多くない。むしろバンギラスを倒したポケモン3位以内にランドロスが挙がるシーズンがざらで、このことから交代合戦に負けてランドロスに詰められるのがバンギラスが落とされるパターンであることが分かる。USUMリーグシングルバトルシーズン7からシーズン8にかけては、あまりにバシャーモが多かったことからとびひざげり対策のまもるが搭載率ベスト10にランクインした。USUMリーグシングルバトルシーズン10にはフィラのみなどの混乱木の実型が10%を記録しており、耐久振りにしたサイクル型が比較的多く使用されていたとうかがえる。シーズン14からそれまで候補外であったちょうはつが搭載率10位以内に上がるようになり、これはレート上位を目指すうえで邪魔になるナインエボルブースト+バトンタッチイーブイムラっけオニゴーリエアームドなどに対して露骨にちょうはつバンギラスで対策を打つケースもそこそこ見られるようになったということである。

USUMリーグダブルバトルではじゃくてんほけん型が2番手の型として使用されるようになった。Zワザをまもるによって4分の1で受けて発動してよし、こだわりスカーフを持たせたれいじゅうランドロスいかくによる攻撃ランク補正1段階下降込みのじしんに巻き込んで発動してよしと、じゃくてんほけんの発動方法は枚挙に暇がない。そのままいわなだれで制圧するのが勝ちパターン。

WCS2018マスターカテゴリベスト8の実績を残した[6]

第八世代

おいうちが没収された。また、ダイロックの登場によって数多くのポケモンが削りを入れながらすなあらし状態を作ることができるようになったため、相対的にすなおこしの価値が低下。しかしメガシンカの廃止によって種族値によるアドバンテージが相対的に上昇。自身もメガシンカを失っているが、もともとメガシンカ型がシングルバトルでも5割程度と依存度が低かったため、他のポケモン達がメガシンカを失ったことによるアドバンテージの方が大きい。

新技にはロックブラストワイドブレイカーボディプレスを獲得している。努力値振りが特防寄りになるバンギラスにとってボディプレスは若干アンチシナジー。ロックブラストはりゅうのまいを積んでから全抜きを狙うならアリ。

この世代のバンギラスはダイマックスの獲得によってじゃくてんほけんアタッカーとして開花。シーズン2まではPokémon HOME統計データにおけるシングルバトル使用率ランキング10位以内にランクインというトップメタとなった。シーズン3辺りになるとすなかきドリュウズの需要が下火になったため、それまで維持していた使用率1桁台の地位を手放した。以降、ダウンロードコンテンツ解禁までの間、使用率10位台に定着。

ただ、ダイアークの特防ダウン効果は物理型には恩恵が無い、ダイロックの砂展開効果はもともとすなおこしを持っているため恩恵が薄いなど、ダイマックスわざと噛み合わない部分もある。また、三色パンチのうちほのおのパンチれいとうパンチはダイマックスわざ化すると自身のすなおこしをスポイルしてしまう。

ランクバトルシングルバトルシリーズ1初期環境では第五世代よろしくすなかきドリュウズとのコンビ「バンドリ」が主流コンビの1つとなっていた。とにかくおにびを撒かれやすいのがバンギラスの定めであり、このシーズンの最終90位構築に「2つ目のラムのみ」としてチーゴのみを持たせた型が入賞したこと[7]がそれを物語る。

Pokémon HOME解禁前はあまりにバンギラスミラーが多かったため、USUM期に10%前後であったばかぢからの採用率が30%台までに跳ね上がった。

シーズン7途中でゴリランダーグラススライダーを獲得すると、ゴリランダーが増加した影響を受けた(シーズン7でゴリランダーは最終使用率10位)。グラススライダーを抜群で受けることとサブのばかぢからが4倍弱点であること、さらにゴリランダー自体こだわりハチマキ型が主流で受け切れないことからランクバトル最終100位構築へのエントリーに恵まれなくなった。シーズン8にはゴリランダーやリベロエースバーンが激増し、ウーラオスボディプレスジバコイルなどのようなかくとうウエポンで露骨に4倍弱点を突きに来るポケモンも目立つようになった影響でついに最終使用率ベスト30圏外に(31位)。

冠の雪原期には物理アタッカーであるバンギラスと特殊アタッカーであるサンダーのうち、相手が壁を貼っておらずダメージを軽減されない方で攻める構築がバンギラス入りの構築してメジャーとなった。シーズン12当初こそ単純にウツロイドいわ枠を取られていたが、サンダーに有利を取れることから徐々に使用率が向上し、初動の41位から追い上げて最終使用率が25位と大健闘。解禁組がやたら多く特殊型として活躍しているのが健闘の要因として大きい。このシーズンにはしんちょう特殊耐久特化のたべのこしサイクル型も目立った。鎧の孤島期までとは異なり2番手であったとつげきチョッキ型が最もメジャーな型となり、シーズン1に所持率70%を超えていたじゃくてんほけんはシーズン13には20%台前半となっていた。

シリーズ8の竜王戦ルールではイベルタル受けとして需要が拡大。使用率は4位を記録。

ダブルバトルでも「バンドリ」を中心として砂パやトリパなどのメンバーとなっている。

シリーズ3シーズン4でいかくガオガエンが解禁されると、あく枠を食い合うことから相対的に使用率が低下。

冠の雪原期にはガラルファイヤーという明確な有利が環境に追加された。じゃくてんほけんを踏んだとしてもタイプ相性の差と持ち前の特殊耐久を活かしてまともに打ち合うことができる。

一般的な育成論

唯一のいわあく複合タイプである600族素早さ以外バランスの取れた種族値配分となっている。タイプ耐性は有利不利がはっきりしている一方、特性すなおこしすなあらし状態にすれば特防が1.5倍になるため特殊耐久力は高く、低火力であれば弱点を突かれても問題ない。じゃくてんほけんとの相性も良好。一方強力な物理攻撃で弱点を突かれれば一撃で倒されることもあり、環境に左右される部分も大きい。

特性は通常特性のすなおこしが優先される。同じ特性を持つカバルドンギガイアスとは始動とアタッカーの両方を担える点で差別化される。隠れ特性のきんちょうかんは基本的に候補とならない。

物理技はタイプ一致にストーンエッジ/いわなだれ/ロックブラストかみくだく/うっぷんばらしがある。その他のタイプのわざにアイアンヘッド/ヘビーボンバーじしん/10まんばりき/じだんだほのおのパンチかみなりパンチれいとうパンチ/ゆきなだればかぢから/ボディプレス/けたぐり/かわらわり/リベンジげきりん/ワイドブレイカーなどがある。サポート性能の高いがんせきふうじや攻撃にリソースを割かなくて済むイカサマも型によっては候補。特殊技はタイプ一致にあくのはどうげんしのちからがある。その他のタイプのわざにだいもんじれいとうビーム10まんボルトだいちのちからきあいだまなどがある。あくのはどうはダイマックス化したダイアークとのシナジーがある一方で、げんしのちからの威力不足には注意が必要。

すなおこしを軸として起点作りとしての適性も持つ。変化技の候補にはステルスロックでんじはちょうはつりゅうのまいなどが上がる。

脚注